【名古屋】知って活用 ベジフル栄養学 ~病気と生活パターン メタボリック・基礎コース~
日時:2007年10月13日(土)13:15~14:45
講師:荒牧 礼子先生
【ちまたで話題のメタボリックシンドロームってなに?】
教室に入って着席するなり、目に入ってきた教材の、このタイトル。
正しく回答できる方は意外と少ないのでは?と思ってしまいました。
直訳すれば“代謝症候群”になりますが、今や世界規模で社会問題にもなっているこの“重~い言葉”を、いかに解り易く伝えることができるか。とても楽しみにしていた講座の基礎編です♪
■ メタボリックシンドロームの概念
内臓脂肪型肥満(いわゆるリンゴ型肥満)にプラスして、高血圧・高血糖・脂質異状のうちの二つ以上を併せ持った状態のことを言います。(但し、WHOや米国と日本とでは診断の基準が異なります。)
其の壱) メタボリックシンドローム発見シート
開講前に、男性には85センチにカットした紐、女性には90センチの紐が三枚の教材と共に配られました。起立してその紐を“ヘソまわり”(ウエストでなく腹囲といいます。)に巻きつけ、 届くか届かないかで自己診断。講座参加者の中に該当者は殆ど見られないのは、流石です。(この判断基準だと、日本の中年男性の半分近くがメタボ、或いは予備軍に該当してしまう為、改定を求める声も多いそうです。)
☆ヘソまわりのサイズ(腹囲)が基準値を超えたことにプラスして
・高血圧 収縮期(心臓が縮んで血液を全身に送り出している状態)血圧が 130mmHg以上
かつ/または
拡張期(心臓が膨らんで血液が戻ってきている状態)血圧が 85mmHg以上
・高血糖 空腹時血糖値(通常人間ドックで出るのはこの数値)が 110㎎/dl以上
・脂質異状症(高脂血症)
中性脂肪値が 150㎎/dl以上 かつ/または
HDL(善玉コレステロールと呼ばれる)コレステロール値が 40㎎/dl未満
三つの要素のうち二つ以上を併せ持つ人は【危険!メタボです!】マーク。
二つで【ちょっと危険!予備軍】マーク。
何もない人の【安心】マーク と分かれました。
其の弐) 無理なく内臓脂肪を減らす為に ~運動と食事でバランスよく~
自分にあった腹囲の減少法を見つける為の教材ですが、この分かり易さに脱帽!
練習の為、仮のサイズを記入してみました。(個人的にはメタボサイズに該当しない為です)
① 今現在の腹囲・・・・・・・・・・・90センチ(くどいようですが実際のサイズとは関係ありません
② 当面の目標とする腹囲・・・・85センチ
③ 目標達成までの期間を以下のコースから選択・・・・
☆確実にじっくりコース :(①-②)÷0.5㎝/月=③ ヶ月
☆がんばるコース :(①-②)÷1㎝/月=③ ヶ月
☆急いでがんばるコース:(①-②)÷2㎝/月=③ ヶ月
せっかちな私は当然 “急いでがんばるコース”。
2ヶ月半で5cmサイズダウンだっ!と意気込んで④へ・・・・。
④ 目標達成までに減らさなければならないエネルギー量は?
☆(①-②) × ※7,000kcal = ④ kcal
④ kcal ÷ ③ ヶ月 ÷ 30日 =一日当りに減らすエネルギー: kcal
ところが私の作成した数値だと、一日に467kcalも減らさなければならず、しかもそれを二ヵ月半・・・。
つまり、軽い食事だと一食分を、二ヵ月半の間“抜く”という計算になってしまいました。
そんな苦行、想像しただけで怖いです。というわけでこれは実行不可能。もう一度設定し直しです。
目安としては一日200~300kcal。5ヶ月かかる【がんばるコース】に変更してみると 233kcalに落ち着きました。(※腹囲を1センを減らす=体重1キロを減らす為には、約7000kcalを消費、若しくは摂取で減らすことが必要とされています。)
⑤ そのエネルギー量はどのように減らしますか?
食事だけで減らすと、体脂肪だけではなく筋肉組織なども減少したり、体力が低下したりと健康上のリスクが大きくなります。また、リバウンドしやすく継続も難しい為、運動と食事療法を上手に組み合わせて、相乗効果を狙ったプランを立てるのが大切だということです。
もうひとつの理由は、【内臓脂肪】は【皮下脂肪】よりもはるかに減らし易いということ。
【内臓脂肪】は出し入れ自由な普通預金。
【皮下脂肪】はがっちり組まれた(家庭によっては奥さんに握られた)定期預金。
とイメージしてみると理解も早くなるということです。(普通預金さえも出し入れ不自由なご家庭は、この例にあらずですが・・・。)
ここで、233kcalを 運動で 80kcal、食事で 153kcal に分けて減らすプランを立ててみました。
さぁ いよいよ大詰めです♪
其の参) 100kcal クィ~ズ♪ 100kcalに相当する食事量、運動量はどれくらい?
プランを日常生活で実行するためには、運動と食事、両方のカロリーの目安をある程度は覚えなければなりません。そこで100kcalとはどのくらいの分量なのか・・・をごくごく身近な例で二択問題。挙手で回答しましたが、思った以上に間違いが多く良い勉強になりました♪
例えば ごはん (小茶碗半分)・・・・60g
ビール (グラス一杯)・・・250ml
焼 酎 (25度)・・・・・・・・・70ml ・・・・・これが100kcalです。
これを運動で消費するには?
階段昇降 (二階まで)・・・・20往復
腹 筋 (連続で)・・・・・・10分間
ウォーキング(しっかり歩いて)・・・30分間 ・・・これだけかかります。う~ん厳しい。
食欲は生き物として本能の欲求です。おまけに人は、飲食することに“愉しみ”を求めるので、“満腹感”に加えて“満足感”がないと、ストレスがたまってしまいます。
こんなとき、ベジフルの活躍の場がありそうですよね。
例えば
『今夜は野菜の天麩羅で一杯やりたいな~っ。野菜の天麩羅だったら低カロリーでいいだろ?』 ・・・と
立派なメタボ印のお父さんが、遠慮がちに提案したとします。
でも、賢いベジフル会員のお母さんはサラッとこう答えます。
『新鮮なお野菜がたくさん買えたから、どうせならもっとボリュームのある野菜炒めにしましょう♪』
・・・って。
見た目は野菜炒め一皿のほうがボリュームがあるのですが、(定食で盛られる程度の)野菜の天麩羅一皿はその三倍近くのカロリーがあるんですね。意外でした。原因は野菜の表面積の大きさ。カロリーなんて殆どないんじゃない?って思う、大葉なんかも、天麩羅粉が油を吸ってしまうのでカロリーは大!なるほど、カリッ、サクサクッ、ていうのは油のなせる業ですものね。
先の計算式で、減量は最低でも2ヶ月~半年、場合によっては1年かかります。
心身ともに負担をかけずに継続するには、まず
『自分の今の体の状態を、正しく把握すること。』
『自分のライフスタイルに合った、実行可能な計画を立てること。』
そして何より、家族やまわりの人に広く周知してもらい、協力を得ることがとても大切じゃないかな?と感じました。
■ あとがき
なぜまた今、メタボが話題なのでしょうか?
2006年6月、医療費の抑制を目指す医療制度改革関連法が成立しました。
2008年4月1日施行の医療費適正化計画(5年計画)では、現時点において国民医療費の約3割を費やしている、生活習慣病を徹底的に予防し医療費を削減する為、国保を運営する市町村や企業の健保組合などに対して、40歳以上を対象にした生活習慣病の特定検診及び保健指導を義務付けました。
(政策目標は生活習慣病有病者・予備群を五年間で25%減少。)獲らぬ狸の皮算用・・・。
つまり、生活習慣病の予備軍を早く発見して、保健指導でさっさと治してしまえば、将来に於いて(国の)医療費負担がかなり軽くなるであろう・・・という計算です。
でも、国でなくても、“病気”になって良い事など何もありません。特に生活習慣病は普通の疾病と違い、生活習慣の改善でかなりのところまで“予防”できることがわかっています。
健康食品や特保商品と違い、美味しいうえに機能性がある【野菜・果物】を取り入れたメニューが俄然、注目を浴びているのもうなずけます。食卓を彩り楽しくするのは、青果ならではですから。でもちょっと視点を変えて、“機能性”部分が、より大きい素材や品種・調理法を探索してみるのも、明日からの愉しみになった講座でした。次回の【応用編】楽しみです。
【ベジタブル&フルーツマイスター 赤塚 光子】


