【東京】●温州みかんの話と産地食べ比べ
日時 2007年11月15日(木) 14:00~16:00
講師 東京シティ青果株式会社 取締役 鈴木敏行先生
会場 渋谷第三教室
これから寒い冬を迎えるにあたって冬を代表するフルーツって何だろう?
そう、それはみかんではないでしょうか?
今回はみかんを取り巻く現状と食べ比べを勉強しました。
みかんの栽培は明治末期から始まり、当初は和歌山と静岡がシェアを占めていたが、その後九州や愛媛でも栽培が始まりました。
現在みかんの大産地とは、佐世保(長崎)、河内(熊本)、八幡浜(愛媛)、西宇和(愛媛)、有田(和歌山)、三ケ日(静岡)といわれています。
みかんの栽培は昭和40年代後半~55年あたりが生産量のピークだったのに対して(約250万t~350万t)、昨年平成18年は全国生産量は約84万tにまで減少し、価格も1キロあたり282円と高値になっています。(ピーク時は100円前後~高くて150円位)
こうした背景にはいろいろな要因があげられます。
【みかん農家の大変な現状】
現在、ほとんどが兼業農家で、栽培している方々が高齢であり、それを受け継ぐ後継者不足の問題と経済の不安定が関係しています。
例えば、九州のみかん農家ではシートマルチ栽培(木の下にシートを張り、太陽の光を反射して色づきをよくし、雨水を遮断し、地中の水分を極力抑えて甘味の強いみかんを作る)を行っていますが、一本一本の木にシートを張っていくのはものすごく大変な作業で、それを高齢の農家の方が行っているのが現状です。
【消費量の低下 -日本人の果物離れ-】
もう一つの要因に私たちの果物離れがあげられます。
・手間のかかるものは食べない
・サプリメントなどでミネラル補給
・小売店の減少(店主とお客のコミュニケーションがはかれない)
などです。
みかんは手間のかからない果物なのにどうして?と思いますが、実際みかんのシェアがバナナに抜かれているそうです。バナナの方が単価が安く、食べやすく、スポーツ選手が栄養補給のためにバナナを摂取するという事で体に良いというイメージが生まれつつあるためだそうです。
また、日本人よりも外国人観光客の方に日本のフルーツは安くておいしいと評判で人気が高いようです。
このようにみかんを取り巻く環境が非常に厳しいので、これから5年、10年先のみかんの未来はどうなるのだろう、どうにかしなくてはと先生は危惧されていました。
【食べ比べ】
今回の講座では7種類のみかんを食べ比べしました。
以下のコメントは食べてみた私の感想です。
① 愛媛 八幡浜 八協 「媛美月」 (宮川早生)
小玉で皮はうすく甘味が強い。甘味が強い分一番食べやすいかな?と思った。
② 愛媛 保内 (宮川早生)
甘味と酸味のバランスがちょうど良い。口に入れて後から酸味がくるような感じがした。
③ 愛媛 川上 (宮川早生)
保内に似ているが保内より少し酸味があるような感じがした。
④ 和歌山 有田 「有田みかん」 (宮川早生)
甘味より酸味が前面に引き出されているように思った。
⑤ 長崎 長与 (宮川早生)
袋が他のものに比べて心もち大粒。甘味と酸味のバランス良し。
⑥ 愛知 知多 「知多みかん」(これは受講生の方が送ってくださったみかんです)
甘味よりも酸味の方が強く感じるが、そんなに強い酸味ではない。
⑦ 広島 生口島 「瀬戸田みかん」
甘味のほうが強く酸味はあまり感じられなかった。
テーブルに並べられたみかんはすべて同じ位のサイズで、皮にマジックで種類を記しておかないとどれがどれだか分からなくなるのですが、(①~③は同じ愛媛のものなので特に似ている)やはり食べてみるとそれぞれ個性があって、面白い発見でした。
今回のみかんはすべてノーワックスみかんだったのですが、あのワックスって人体に大丈夫なものなの?っていう疑問がありました。ワックスは水分の蒸発をふせぐためにするもので、成分はチョコレートの表面をピカピカさせる表面保護剤と同じで害はないそうです。
-おいしいみかんとは?-
・ 横から見て形が扁平なもの
・ 皮が薄く、むいた時に皮が袋からはがれにくいもの
・ 皮の肌がなめらかで、つやのあるもの
また 保存の仕方 次第でおいしいみかんを楽しむことが出来ます。
12月のあたまにSサイズの早生みかんを箱ごと買い、涼しいところに置いておきます。途中、箱の中のみかんを入れ替える(腐ってしまうものが幾つか出てしまうが、それらは早く取り除く)そうすると、12月末~お正月に大変おいしいみかんをいただくことが出来るそうです。
みかんは11月~12月のまさに今が旬ですが、1月からも早生みかんをうまく貯蔵したみかん(越冬完熟みかんなど)が出回るそうなので、みかんを楽しめる時期は始まったばかりと言えそうです。
【受講を終えて】
確かにむかしは私も一度にみかんを3~4個位食べていた記憶があるのですが、最近は1日1個食べるか食べないかといったぐあいです。
でもみかんは冬のフルーツの王様だと思います。食べやすいし、値段も手頃だし、風邪の
予防になるし、やはり私たちの生活にこの時期いちばん身近にある果物です。
今回みかんをテーマに受講してみて、せっかく今が旬なのだからもっとみかんを楽しまなくてはと思いました。店頭には様々な種類のみかんが並んでいます。産地別で選んでみたり、お店の人に質問したりして、もっともっとみかんを生活に取り入れようと思いました。
今回一度に7種類ものみかんの食べ比べが出来たのは貴重な体験でした。ありがとうございました。
レポート:ベジタブル&フルーツマイスター 久保三春
食べることと料理をすることが大好きな私にとって、野菜・果物は豊かな食生活を送るためには欠かせない存在です。毎日が驚きと発見であり、様々な角度から知識を与えてくれる野菜・果物に対して日々感謝の気持ちでいっぱいです。
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