« 【東京】売れない時代にモノを売る方法 ~ハードからソフトへの転換~ | トップページ | 【東京】実るプロジェクトvol.7 ~いろいろトマト&みせかた~ »

【東京】ワークショップ「イチゴ」~関東だから「とちおとめ」に注目してみる~

Rimg0485_3Rimg0486 日時: 2008年1月22日(火)13:30~15:30
講師: 栃木県農政部 生産振興課 いちご野菜担当
         四方田純一   

部屋に入ると、いちごの甘い香りが充満していて、始まる前からワクワクしていました。
とちおとめをメインに、栃木県農政部生産振興課の四方田さんに話をしていただきました。いちご生産日本一の栃木県の魅力や、未来についても語ってくださいました。

Rimg0488果物の中でも、産地競争の激しい いちご。かつては、西の「とよのか」、東の「女峰」の2強と言われていましたが、現在は、とちおとめ、さがほのか、さちほか、あまおうを始め、様々な品種のいちごが生産されています。
そんないちご競争の中でも、とちおとめは、作付面積・収穫量・出荷量・産出額で日本一となっています。
とちおとめは、他の品種に比べて、安定的に出荷できるのが出荷量の多い理由の一つに挙げられます。また、他県でも作ることができ、関東を中心に生産されています。
  Rimg0483
いちごは、花が咲いて5枚葉が出ると、次の花芽ができます。
これが繰り返され、収穫期間が半年くらいあるそうです。
一番おいしいと言われているのは、栄養がたっぷり与えられている1番果や2番果だとか。。。スーパーでは、何番果のものかわかりませんが、いちご狩りに行くときなどに、生産者の方に聞いてみるといいかもしれません。
ちなみに、いちごのつぶつぶは種に見えますが、実は果実で、普段食べているところは花托と呼ばれるおしべやめしべの付け根部分です。

とちぎの未来の展望として、全県いちごテーマパークを作りたいという楽しい夢が!!
栃木は、北海道に続いて酪農が盛んで、本州一の生乳生産地でもあります。いちごとミルクの相性の良さをヒントに、画期的な商品ができるのも期待したいです。
いちごは、食べる人を幸せにする力を持っている気がします。
いちご王国の今後の取り組みにも注目です。

【いちごの基本情報】
  バラ科 イチゴ属
 1830年頃(江戸時代末期)、オランダから長崎に輸入されたのが始まり
  ビタミンCが多く、100g中に62mg (レモン果汁50mg、みかん35mg)
  ほとんどがハウス栽培で、旬は3~4月Rimg0490
  ミツバチなどで受粉している

お待ちかねの食べ比べは、15種類ありました。
色・形・香り・切った断面も様々で、同じテーブルの皆さんと
感想を言い合ったり、メモをとりながら食味していきました。

    品種           両親                特徴・感想
①とちおとめ(宮城)  久留米49×栃の峰     日持ちする・固めで食べやすい
②紅ほっぺ(宮城)   章姫×さちのか        色が鮮やかでキレイ
③もういっこ(宮城)   宮城オリジナル母木×さちのか やや固め・日持ちする
④さちのか(宮城)    とよのか×アイベリー    甘みが強い
⑤章姫(宮城)      久能早生×女峰       さっぱりしている・柔らかい肉質
⑥さがほのか(佐賀)  大錦×とよのか        やや固い
⑦章姫(和歌山)    久能早生×女峰        色がキレイ・粒大きい    
⑧さちのか(和歌山)  とよのか×アイベリー      真赤な果肉・糖度が高い
⑨濃姫(岐阜)      アイベリー×女峰      糖と酸のバランスがいい
⑩美濃娘(岐阜)     とよのか×アイベリー  ほどよい甘さで食べやすい
⑪やよいひめ(群馬)  とねほっぺ×とちおとめ   甘みが強く、美味
⑫女峰(埼玉)      ダナーイチゴ×麗紅イチゴ  さっぱりしている・食感がいい
⑬あまおう(福岡)    久留米53号×92-46   赤果肉・香りが高い
⑭ゆめのか(愛知)    愛知の試験場で育成された新品種 濃厚で甘い・香りいい
⑮とちおとめ(栃木)   久留米49×栃の峰  粒が大きい・果汁が多い

個人的には、糖度の高い「やよいひめ」や、新品種「ゆめのか」が好みでした。P1000278
また、栃木の「とちおとめ」は、粒が大きく、食べ応え十分。
いちごは暑さに弱いので、暖かい部屋や流通方法によって実がゆるくなってしまうものもあるので、選ぶときや保存には気をつけたいです。
また、傷みやすいこともあり、早めに収穫して、ヘタ付近が青いものや白いものがあります。できるだけ均一に色がまわったものを選ぶといいでしょう。
劣化も早いので、購入したらできるだけ早く食べきってください、とのことです。
時々、いちごの先端が二つに割れているものがありますが、栄養が行き渡って甘くておいしいものが多いので、形にこだわらなければ、そういったものを選ぶ方が当たりかもしれません。まだまだ値段が高めですが、春に近づき、安価でおいしいものがたくさん出回ってきます。今年は新しい品種にチャレンジして、色々な味のいちごを楽しみたいと思いました。

ベジタブル&フルーツマイスター  杉浦 舞
マイスターになって、まもなく2年。
現在は、ベジフルコミュニケーションの講師を担当したり、オイシックス提供のオイシィブログに参加させていただいています。よろしければ、ご覧下さい。
http://oixi.jp/mai-vegefru/

●アンケートより●
・イチゴ全般と、とちおとめについて詳しく聴くことができあらためて知ることも多く勉強になりました。
・一度に多くの品種を見る機会が少ないのでとても勉強になりました。
・いちごが沢山あってたくさん食べられて、色々とお話がきけてよかったです。
・いちご一つぶ一つぶ全然味が違うのにびっくり。そして栃木県が本当にイチゴに力を入れているんだなってことがわかりました。これからも環境のことを考えながら色々な取り組みをしてほしいです。応援しています。
・ただかわいい、おいしい の2つではおさまらない面白さを知りました。とても充実しました。
・いつも普通に食べているイチゴ、腰を曲げて大変な作業をしている農家の方々に感謝しなくてはという思いを一番感じました。そのことを忘れずにイチゴの販売(イチゴにかかわらず農産物)をしていきたい。バレンタインにチョコの代わりにイチゴを売ります。四方田さん栃木県、とちおとめの話伝わりましたよ。ありがとうございました。