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【東京】ワークショップ柑橘類

日時:3月14日(金)14:00~16:00
講師:東京シティ青果株式会社 
    青果第一部副部長 白石清隆様

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 午後のうららかな春の陽射しのこぼれる中、爽やかな柑橘類の香りに包まれて、
「ワークショップ柑橘類」の会が協会本部第2教室にてとりおこなわれました。

 講師の白石先生は、会が始まる少し前に九州の熊本から帰ってこられて、
大変ご多忙の中の講義になられましたが、そのような観は一切見られず、
心の余裕という貫禄のある、そして内容豊かな、実りある講義でした。

白石先生:「東京シティ青果は皆さんのご存知の通り、築地市場にあります。
今、築地は観光客で賑わいを見せております。
しかし、その反面、移転という大きなプロジェクトが待ち構えております」
との今後の市場のあり方を想像させるような一言から、参加者一同、
キリッとした緊張感を持ち、先生の講義にいっせいに耳を傾けました。
さすが、ポイントがわかってらっしゃる、素敵な先生というのが第一印象でした。

●築地市場の変化
 築地市場は、平成十八年度の売り上げは1060億円、
一方新しい大田市場は1600億円で築地を上回り、
築地も変化を迫られてきているそうです。
今、中国の残留農薬や、偽装事件で国内産の青果・野菜に対しての
評価が上がってきています。
野菜の国内食料自給率は約40パーセントですが、
価格の安い中国野菜は、レストランやお弁当などの
中食・外食産業には欠かせないもので、大きな打撃を与えております。

 市場の仕組みは、手数料でまかなわれていて、
すべてセリを行なって販売しなくてはならなく、
その手数料は野菜8.5%果物7%、
そして産地に出荷奨励金として1%を戻さなくてはなりません。
同じく買参人に対して宅納奨励金として、1%戻しております。

●市場法 平成21年4月より、手数料が自由化になります。
 卸売業者は全国平均0.2%の利益しかでません。
(1千億円売って、2億円の利益しか出ないことになります)

 
●世界の果物のルーツ
 世界の果物に4つのルーツがあると言われています。
 ①ヨーロッパ
   イラク東南部 りんご、なし、さくらんぼ
 ②中国・アジア
   もも・なし・かき
 ③インド・東南アジア
   バナナ・柑橘類(マンダリン柑・ブンタン)
 ④中南米
   パパイア・パイナップル

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●柑橘類 
 果物はグレープフルーツ・オレンジ・バナナや一部の果物を
除いてほとんどが国内産です。
中でも温州みかんをはじめとする柑橘類は、
年々減少はしているもののかなりのシェアをしめております。
しかし生産者の高齢化や、後継者不足、消費者の嗜好の変化などで、
生産を存続をしていくのが困難になってきている現状もあります。

果物の食べ方は、国々で違いますが、
日本はデザートなどの嗜好品として食べられていることが多いのですが、
他のほとんどの国がジュースとして加工され健康の為にと認識されています。
現在の日本の果物の需要のトップは輸入品のバナナで104万トンですが、
みかんは第2位の85万トンです。
みかんには表年と裏年があり交互に収穫量に変化があります。
平成18年は85万トン、平成19年は105万トンで価格にもその値は影響します。

●温州みかんと柑橘類 
みかんには、大多数のシェアを占めている温州みかんと、その他の柑橘類があります。
温州みかんには極早生として9月上旬~、次に早生温州として10月中下旬、
続いて普通温州、晩生温州があります。
その他に柑橘類の「中晩柑」(ちゅうばんかん)として
本日試食していただくデコポン・清見・タンカン・さつきオレンジ・まりひめ
・土佐文旦・タロッコ・春光柑・せとか・金柑・晩白柚・仏手柑など様々な種類があります。

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●ここからは試食(順位は不同)しながらの講義です。

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○晩白柚(ばんぺいゆ)産地:熊本
 3月~4月がおいしい。
日本人は一年間で(10年前は)年間33kgの果物を食べていましたが、
今では年間28kgに減少してきております。それは他に甘くおいしいお菓子などがたくさん
選べるようになったことと、皮を剥くという手間が敬遠される理由の一つに挙げられます。
晩白柚はその全ての要因を含んだ柑橘類の一つですが、
熊本では昔から親しまれてきた主に加工して食べる果物です。
 
○デコポン 産地:佐賀 
長崎の試験場で清見とポンカンの両親の間に産まれました。元は「不知火(しらぬい)」
に光センサーをあて、糖度13度以上、酸度1.0パーセント以下のものを選択して
「デコポン」の名称で商品化。肉質は、じょうのうの膜はやわらかく、柔軟多汁です。

○清見 産地:和歌山 
宮川早生とトロピタオレンジの親を持ちます。
日本で育成された最初のタンゴール(ミカン類とスィートオレンジの雑種の総称)
でわずかにオレンジ香があり、甘味が高く、肉質は柔軟多汁です。

○タンカン 産地:奄美大島 
  親はポンカンとオレンジ。皮のむけるオレンジと呼ばれます。
酸味と甘味のバランスが良くコクのある味わいが特徴。柔軟多汁です。
 
○さつきオレンジ(木なり八朔)産地:和歌山 
  今から141年前の万延元年に広島県恵日山浄土寺の境内に実生として発生しました。
名の由来は旧暦の8月朔日(ついたち)から食べられることからきてます。
肉質はやや硬く、食味は甘酸相和していますが、わずかに苦味が残ります。風味は豊かです。

○まりひめ 産地:愛媛 
  甘味は高く、酸味及び香気、果汁の量は中位。

○土佐文旦 産地:高知 
  甘さの主成分は「果糖」、芳香があり、ほんのりした甘さと、苦味あり、柔軟多汁です。

○タロッコ 産地:愛媛 
  両親はイタリア産のブラットオレンジ 柔軟多汁、コクのある甘さと酸味があります。
今年から販売し出したブラットオレンジは、本家のイタリア産よりも皮がやわらかいのが特徴です。

○春光柑 産地:和歌山 
文旦類の交雑実生と推定されます。肉質はしっかりしていて、食味は甘みが多く、風味は爽快です。

○せとか 産地:愛媛 
  親は(清見×アンコール)×マーコット、柔軟多汁、芳香があり、
甘味が強く食味が良いのが特徴です。

○金柑 産地:鹿児島 
  1828年に中国から導入。果皮は甘味があるが、果肉は酸味がある。

          

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○仏手柑 産地:和歌山 
  生食用ではないが、名前にふさわしく釈迦の生まれた国、
インド東北部原産のシトロンの一品種で、生食にはできないが、果実酒にします。

         

 最後に、産地の高齢化に伴い5年後、国内の果樹は激減することが予想されます。
それは後継者不足と需要不足からなるものです。という白石様のお言葉に、
「我々に何かをしなければいけない」という意志を再確認しているような、
気持ちを奮い立たせるような、そんな締めくくりで、会は終了しました。

ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター 加藤葉子
 将来は、完全な和食ではなく、かといって洋食でもない、
かつバリバリなエスニックでもない、日本の国内食料自給率を上げられるような、
お米を使った料理を提供できるお店を開きたいと、
現在、目下野菜や果物の勉強中です。