【名古屋】トウモロコシを見つめ直す~食料・飼料・燃料~
日時:2008年8月6日(水)18:30~20:30
講師:藤掛 進先生
場所:協会本部名古屋教室
「トウモロコシ」はまさに今が旬。
最近はバイオエネルギーとしても着目され、別の意味でも注目度が高くなってます。
「ワークショップ」だけではなく、昨今の食糧事情に絡めた壮大なテーマについて開催されました。
まずは、ワークショップです。 
今回、食べ比べをしたトウモロコシは、7つ。
・味来(ミライ)
・ピュアホワイト・・・その名の通り、“白色”でした
・ゴールドラッシュ
・サニーショコラ・・・生でも食べれるスイートコーン。
チョコレート(ショコラ)のように甘いということから
名付けられたそうです
・ゆめのコーン
・ミエルコーン…“ミエル”というのは、
フランス語で「はちみつのような甘さ」という意味
・ピーターコーン
番外編として「圧ぺんトウモロコシ(牛の飼料用)」がありました。
食べ比べの後は、藤掛先生からまずはトウモロコシの種類についてのお話がありました。
今、私たちが食している「スイートコーン」という品種は第二次世界大戦後から出回った品種で、現在は「スーパースイートコーン」など進化していて、毎年沢山の品種が出ているそうです。
トウモロコシは「湯を沸かしてから畑に採りに行け」というくらい、鮮度が命の野菜。収穫されると含まれている糖分のデンプン化が始まってしまい、甘味が減ってしまうからです。「朝採りトウモロコシ」は、夜中の1~2時に農家さんが収穫をして、6~7時に農協へ運び出荷されるそうです。それくらい鮮度が重要ということですね。
ちなみに、収穫は「種をまいてから経過した日数」で行われ、1つ1つ実を見ることはしないそうです。
トウモロコシの系統は、黄色、白色、ブッチ(黄色と白色とのミックス)の3つに分かれます。また、国内では、食用の「スイートコーン」と飼料用の「デントコーン」が作られています。
食用の「スイートコーン」は、もちろんのことですが“如何に美味しく食べれるか”をポイントにされて作られています。トウモロコシの美味しさは、「皮の堅さ」と「ジューシーさ」が決め手だそうです。
一方で、飼料用の「デントコーン」は効率・コスト重視で作られるので、食用の1.5~2倍の大きさのトウモロコシが主流だそうです。
そして引き続き、現在起こっている食糧事情についてのお話がありました。
今世界で起こっている食糧事情についての問題は、「エネルギー問題」「食料問題」「環境問題」の3つに分けられ、そこにお金や儲けを優先する市場原理主義が働いて、相互に関連・連動・変動しているそうです。特に、トウモロコシを主な穀物としている国はアフリカなどの貧しい国が大半で、この3つの問題が原因でその人たちの食料であるトウモロコシを先進国が奪ってしまっているのが現状です。
1.エネルギー問題(燃料の高騰)
あと50年位でなくなるといわれている「石油」に代わるエネルギー源として、トウモロコシやパーム、サトウキビなどを原料にしたバイオ燃料が注目されています。またグローバル経済の影響も加わり石油の需要が高騰しているのに、供給が追い付かず、また石油の安定供給や代替えエネルギーが確保されないために世界で起こっている問題です。
しかしながら、何十年も前から「石油は無くなる」と言われていますが、未だに石油はなくなってません。本来はエネルギーの使用量を減らすことが重要で、石油の代替えとしてバイオ燃料を使用することは、エネルギーの使用量をスライドしているだけで、本質的な問題ではないという話がありました。
2.食料問題(食料/穀物の高騰)
生産量がほぼ限界に来ているにもかかわらず、人口が増加しています。それにもかかわらず、食用作物としての農地は、燃料用作物の農地として転換されつつあります。(エネルギー源にスライドされてしまっているということ)
それから驚くべきことは、畜産物の生産には多くの穀物が必要ということ。たとえば、牛肉を1kg作るにはトウモロコシは11kgが必要で、トウモロコシを1本300g、平均的な牛を700kgとすると・・・計算しなくても考えるだけで、物凄い量のトウモロコシが必要なのが容易に想像できます。
3.環境問題(バイオエネルギーへの転換)
地球の温暖化による異常気象、ウオータークライシス(深刻な水不足とそれによる水の争奪戦)、塩類集積や砂漠化、生物多様性などの観点から、地球にやさしいと考えられているバイオエネルギーへの転換が進められています。地球温暖化の原因といわれているCO2(二酸化炭素)が排出されないからです。
しかも、トウモロコシは成長の段階で二酸化炭素を排出しますが、二酸化炭素を吸収するので、排出分は排出量にカウントされないそうです。
これらの現状と問題を踏まえて、では私たち個人でできることについてみんなで話し合いました。
・廃棄する食料を減らそう。必要なものだけ購入し、余分なものを買わないようにしよう。
・健康という面だけでなく、畜産物を作られるのに使われる穀物のことを考えて、肉を食べる量を減らし、野菜を中心にした食事にしよう
・国内の農地を守るためにも、国産の農産物を購入しよう
などの意見がでました。
今後私たちは、「食料自給率の向上」と「エネルギー転換」をバランス良く行っていかなくてはなりません。そういった中で、生産→販売までを縮めること、どんな形の農産物でも食べようとする「地産地消」の取り組みは大切なことだと思いました。また、もともとの生活の知恵を学び直す「食育」の実践や、余計なものを買わない、など身近にできることから始めていくことが必要だと感じたワークショップでした。
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【レポート作成者】
ベジタブル&フルーツマイスター 佐藤 久美子
野菜・果物が大好きな私は、旦那様のメタボ防止のために勉強を始めたのがきっかけです。 野菜や果物を知れば知るほど魅力にはまり、珍しい野菜をつけるためお店を散策するのが楽しみです。ホテル・レストランを運営する会社で企画職についていますので、今後は資格も活かして、野菜や果物の魅力をプラスした提案ができるように頑張りたいと思います。
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