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【7/12,16大阪】夏の料理教室 レポート

7月12日(日)、7月216日(木)
7月度夏の野菜料理教室レッスン

テーマ:カボチャ

11:00~13:30 カタログハウス

旬の野菜をひとつ選び、おいしく食べられる料理法だけでなく、
食材としての魅力をさまざまな角度から学べる、人気の料理教室です。
今月のテーマは、夏に露地物が収穫期を迎えるカボチャです。
講師は、豊富な知識と技術、そして楽しいお話の酒井美奈子先生でした。

■カボチャについて
「黒皮栗」「坊ちゃん」「宿難(すくな)」「バターナッツ」
「そうめんかぼちゃ」「ペポ」「鹿ヶ谷」と、
国産のカボチャにも色や形が個性的なものがたくさんあることを
配布資料や図鑑を参考にしながら、再確認しました。
また、新品種として、皮が白く、翌年2月まで保存が可能な「雪化粧」が作られるなど、
品種改良もすすんでいるようです。
現在、多種多様な種類があるカボチャですが、
植物学的には「日本カボチャ」、「西洋カボチャ」、
「ペポカボチャ」の3品種に分類されます。
たとえば、黒皮カボチャに代表される「日本カボチャ」は中央アメリカ原産で
16世紀、大航海時代にヨーロッパから大陸経由で渡来したものです。

いっぽう、えびす南京などの「西洋カボチャ」は、南アメリカ原産で
明治以降に太平洋を横断して伝わり、栽培が始まりました。

このように品種によって原産地や伝播経路が異なるカボチャが、
導入時期の違いにより、「日本」と「西洋」という対称的な分類名を付けられたことは、
野菜の文化史的にも興味深く感じます。

そして、日本の風土や日本人の味覚にも合い、古くから親しまれてきたカボチャは、
栄養的にもすぐれています。

免疫力を高めるカロテンや、ホルモン調整機能があるビタミンEを多く含み、
また、丸のままなら、常温で数ヶ月保存できることも大きな魅力です。
カボチャの選び方としては、種が太り、ワタが剥がれかかっているものが完熟して美味しく、
また、収穫後すこし時間をおくと、水分が減って糖度が増すので、
ヘタの周辺がへこみ、ヘタの切り口が乾いてコルク上になっているものが甘い、とのことでした。

■食べ比べ
いつも楽しみにしている食べ比べですが、今回は複数の異なる品種や
珍しい品種の食べ比べではなく、調理法による味の違いを比較するものでした。
①「蒸す」・・・・ 丸のままを20分蒸して、切ったもの
②「グリル」・・・・切って6分焼いたもの
③「レンジ」・・・・切って2分レンジにかけたもの
以上の3つの方法で、えびす南京を加熱し、それぞれの特徴を比較しました。
→①「蒸す」は甘味が増し、色が濃い。
→②「グリル」は焦げ目があり、独特の甘味や風味が加わる。
→③「レンジ」は繊維を感じる食感があり、皮が少し固めだが、色は実も皮も鮮やか。
この結果、料理によって調理法を変えることで、カボチャの特徴を生かせることがわかります。
味は、参加者の皆さんによると、①の蒸す調理法がいちばん美味しいとの評価でした。

■デモンストレーションと調理実習
今月のカボチャのメニューは、次のとおりでした。

①「坊ちゃんカボチャのゼリーあんかけ」
②「かぼちゃのゆばカネロニ」
③「桃のミルクプリン」
①は、坊ちゃんカボチャを丸ごとレンジで加熱し、ワタをくりぬいて、器仕立てにします。
ズッキーニ、枝豆、ミニトマトと彩りの美しい夏野菜を、味をつけた鶏ミンチとともに
だし味のゼリーで和えて、さらし玉ねぎのにおいたカボチャの上からたっぷりかけます。
存在感のあるカボチャと、夏野菜がたくさん食べられる、冷製の主菜です。
皮の薄い坊ちゃんカボチャは、レンジを使えば、丸ごと調理しても、
短い調理時間で済むことがわかりました。また、大人数のパーティのときなどは、
大きくて味の良いえびす南京を、途中上下を一回返しながら、40分ほど蒸し器で蒸すと、
美味しくつくることができる、と教えていただきました。

①「坊ちゃんカボチャのゼリーあんかけ」

②は、パスタの代わりに湯葉を使い、カボチャとカッテージチーズを包んだヘルシーなカネロニです。

コクがあるえびす南京を蒸すことで、甘さやほくほく感をひきだします。
それを粗くつぶし、カッテージチーズとあわせ、平湯葉で春巻きのように巻きます。
白だしで味をつけた豆乳に、水溶き片栗粉でトロミをつけてソースをつくり、
湯葉の上にソースをかけてから、電子レンジで数分加熱し、
アサツキの小口切りで彩りを添えます。

カボチャの甘味にカッテージチーズの酸味が加わることで、美味しさに深みが増すなど、
カボチャは、カッテージチーズ、また湯葉や豆乳とも相性がよいことは、新しい発見でした。
そして、蒸し器でカボチャの美味しさをひきだし、
レンジでソースと湯葉をなじませるという調理法のおかげで
意外と簡単に、かつ美味しく仕上がりました。

②「かぼちゃのゆばカネロニ」

③は、ミルクのゼリーの上に、くずした紅茶のゼリーと、桃のコンポートをのせ、
アクセントに生姜シロップをかけたデザートです。
季節の果物の桃と、今が旬の新ショウガをつかった生姜シロップの組み合わせは新鮮です。
ミルクプリンは、生クリームを使うとミルクっぽさがなくなるので、牛乳と練乳を使い、
紅茶のゼリーはにごりやすいので、板ゼラチンではなく、粉ゼラチンを使うなど、
いたるところに、酒井先生のこだわりと、美味しくできるコツがいきていました。

③「桃のミルクプリン」

さらに、今回のテーマはカボチャでしたが、全てのメニューにも、凝固剤のアガーや粉ゼラチン、
トロミをつける片栗粉を使っていましたので、それらの材料の特性についても、
学ぶことができました。
ゼラチンは夏場の室温では溶けやすいですが、
アガーはいったん固まると溶けることはないので、
扱いやすいようです。
また、アガーはノンカロリーで無味無臭ですが、ダマになりやすく、
口溶けの点でも、ゼラチンの方がすぐれていると言えます。

■感想など
今回も、酒井先生の料理教室は大盛況でした。
どのテーブルも、料理と試食にわきあいあいと盛り上がっていました。
先生のレシピはアイデアが豊富で、食の流行もさりげなく取り入れていて、新しさを感じます。
また、料理本には書かれていない料理のコツから、知っていると得する小さな情報まで、
惜しみなく教えて下さるので大変勉強になります。
そして実際、普段の食事作りで、「野菜の旬」を強く意識するようになりました。

また、この教室が一般の人も参加できることはとてもよいことだと思います。
じつは、私も2年半前に、一般参加で料理教室に通ったことがきっかけで、
野菜ソムリエに興味を持ち、最近、マイスターになりました。
料理教室の講師の方々は、理想の野菜ソムリエ像のひとつだと、思います。
今後、私自身も、料理教室や各種のセミナーに参加し、
多くの方々からいろいろな刺激を受けて、自分なりの理想のマイスター像にむかって、
仕事や生活にベジフル・ライフを活かして行ければと思います。
ありがとうございました。

【レポート作成者】
林 真理(ベジタブル&フルーツ・マイスター)