« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月

【12/13大阪レポート】ワークショップ「ダイコン」

ワークショップ 「ダイコン」

日時:平成21年12月13日(日)14:00~16:00

場所:大阪支社

講師:藤井康資先生 岸田英三先生 

料理:松浦茂吉シェフ

Photo_8

教室に入った途端、目に飛び込む多量に並んだ大根。

ずらりと並ぶ、形や色の違う大根、これもほんの一部であることを認識した上で、

こんなに様々な種類があるのだ、と改めて皆様も思われたのではないでしょうか。

Photo_2

Photo_3

Photo_4

Photo_5

各テーマ野菜を授業で学ぶ以上に詳しく掘り下げて学べ、そして専門の視線からの

私たちが知らない世界の野菜果物の存在を教えてくれる、待望の藤井康資先生の

ワークショップ。

そして特別ゲストの岸田英三先生。

Photo_9

レギュラー参加者の私は勿論、マックスの参加者の笑顔と拍手で今月再開いたしまし
た!

■レポート

大根について

・アブラナ科ダイコン属

・重量野菜のひとつであり、日本で一番生産量の多い野菜だが昨今

重量野菜ゆえ栽培が減少傾向にある

・一年通して店頭に並ぶ

→栽培形態確立(交雑させ周年栽培できるようになった)

→春は温度が低くても太くなるもの

夏は暑さに強い 病気(黄色病等)に強いもの

秋は形状、収量性良好なもの

冬は寒くても生育がよいもの

・栄養 根(淡色野菜):95%は水分、ビタミンC、鉄分、食物繊維

※特に皮に近いほうが水気が少なくビタミンCが多い

(約2倍)ので皮ごとおろすとよい

 イソチオシアネート(辛み成分)

→血液をサラサラにしたり殺菌効果等ある

※イソチオシアネートは揮発性のためおろし大根はなるべく早く食べる
ことをおすすめアミラーゼ(ジアスターゼ)(でんぷん分解酵素)

→食べ物の消化吸収を促進

(ex お餅と大根おろしという食べあわせも消化を助けるという

理にかなっているという) 

葉(緑黄色野菜):ビタミンC、カロテン、ビタミンB1、B2、

カルシウム、ナトリウム、リン、鉄等

切干大根:生より栄養素UPにより食物繊維やミネラル供給におすすめ
(そのまま乾燥させる切干大根よりゆでて乾かす方法が最近増え
ている)

在来品種と青首大根

・古代エジプトではニンニク、玉ねぎとともに食されていた

原産地の異論も多くコーカサス、地中海東部、インド、中国、中央アジアを中心に品
種分化、

交雑して特有のものができ日本へ伝来

・大きく分類すると・・・

①ハツカダイコン②黒ダイコン③北支小(ほくししょう)、西洋小ダイコン④南
支(なんし)ダイコン

→色、形、特徴も様々。大根というものはそれだけ変化しやすく土着しやすいと考
えられる

→日本のダイコンの元は④南支ダイコンの変種と考えられる
  地の大根と交雑してできたのではないか

→主要在来種(三浦、亀戸、源助、守口、桜島、聖護院、美濃早生、宮重(みやし
げ))

そして、非常に興味深かったのが、特別ゲスト 岸田英三先生からのお話いただいた

在来品種から現在主流の青首大根への背景です。

→昭和54年 台風により当時関東で主流であった三浦大根が全滅。

残された収穫時期に間に合う品種は青首大根しかない。そこで間に合わせにのために

急遽栽培し、販売したところ、収穫作業も容易である。

食べてみると甘くと美味しいではないか、ということが知れ全国へ広がった。

というのです。

何かが広がる背景には天候や環境の被害も隠されているらしく

今日何気なく私たちが口にしている野菜果物の存在を物語のように拝聴いたしまし
た。

・交配種(F1)が登場したため固定種が激減

・基本は自家不和合性を利用だが近年雄性不稔系の利用も増えている

素人の私には難しい話でした。理解した範囲でのレポートとなりますがご了承くださ
い。

つまり自分の花粉をもらわず、みつばちや人間の手作業で花粉をもらうことで種をと
るのが

基本ではあるが、一つの花で雄蕊をなくし、他から花粉をもらうという方法も増えて
いるというのです。

 例えば

 A と B の大根の花があります。交配することにより

A×B (A×A) B×A (B×B)という品種のものができます。

しかし()のものが稀にできてしまうことがある。

雄蕊をなくすことにより、全てがA×Bのものになり同じ種がとれる。
ということらしいのです。

同じ味、形、収穫作業工程の決まった、周年を通じて頂けるのは、

このような同じ種をとるという繊細かつ大変な作業があってのことなのですね。

自然のなりゆくままだけではいかない野菜生育の現状を知りました。

Photo_17

   

品種紹介

・耐病総太り 青首 ス入りが遅く入りにくい

・緑輝(りょっき) 淀×耐病太り 少し短めの青首 寒さ病気に強い

・早太り聖護院 

・白檜(しろやり) 練馬大根からできたもの

・辛之助(しんのすけ)信州の地大根 辛み大根で辛みは強いが水分とのバランスが
とれている

・エベレスト 南支系 インドネシア等でもつくられている

・紅心大根 でんぷん質が多く甘みある 色鮮やかな紅色

・TDA-724 TDA-727 プランターでも作れる 

食べ比べ&試食

スペイン帰りのシェフ松浦茂吉さんが作ってくださったスペインの香りが漂う

大根料理の数々です。

Photo_11

調理後の大根を比較できるという工夫あるお品をいただきました。

・同じマリネ液で同じ時間マリネされた大根4種

Photo_12

2_2 

「からいね大根」「黄河紅丸」「紅化粧」「天安納」

鮮やかなピンクから紅色まで各種大根によってマリネ後の色づき

や、液の入り方の違いを理解しながら頂けました。

・ダイコンとオレンジのサラダ 

Photo_13

大根のマリネとおろした大根をドレッシングに使用され、色鮮やかさも合い増し

オレンジのさわやかな風味とほんのり感じるトマトの酸味と大変よくあっており

大根って、大根だけど大根ではない!まだまだお料理として楽しめる!

そんな感じのサラダでした。

・ダイコンとハマチのセビッチェとともに

Photo_16

続いて、大根の煮物では煮物に向くといわれる、

・源助大根と聖護院大根を同じ条件でコトコト煮込んだ煮込み二種

Photo_14

どちらも煮物に向くといわれますが、同条件で食べ比べをさせていただくことにより

お箸はすっと通るまでのやわらかさながらもほのかに弾力を残す「源助大根」。

対して、とろけるようなやわらかさの「聖護院大根」。

囲んだテーブルの仲間では「あんかけにするならトロみと一体になる聖護院かな!

おでんにするなら聖護院!」と盛り上がり、比較するからこそ分かるお楽しみの

時間を過ごしました。

・スペインの家庭では定番の ダイコンのガリシア風スープ

Photo_15

以前のアカデミックレストランのテーマ「皮まる」と並び、葉までも無駄なく使おう

調理のご提案をしてくださったのは、日本でいうならばお味噌汁のような存在だそう
です。

クタクタと煮た大根の葉、大根、スペアリブ、チョリソーが入った体温まる一品でし
た。

これだけの大根が並び、背景や歴史があって、今私達が口にしている大根がありま
す。

そして、今後も高齢化という農業の現状、先の大根の容も変わっていくのではないか
と予想をも感じました。

聞いて学び、見て学び、そして食して学ぶ、楽しき大根のルーツを辿る好奇心高まる

今昔物語の時間でありました。

レポート作成者
ベジタブル&フルーツマイスター 伊藤由香

la france 主催

お料理をつくるということは楽しい。

やさしい気持ちでつくられた野菜はやさしい味がする。

大切な方へお料理をつくるときにそのような気持ちを

抱いていただける方が増えることを願い、そのお手伝い

に携われたら嬉しいです。

【12/10、12/13大阪レポート】秋の料理教室「ネギ」

VMCレポート : 野菜ソムリエの秋の野菜料理レッスン 
☆12月のテーマは 『ネギ料理で風邪を撃退!!』

☆日時  : 2009.12.10(木) 11:00~13:30
☆場所  : カタログハウス セミナールーム
☆講師  : 松田 弘子  ベジタブル&フルーツマイスター

Photo_2
   
☆メニュー:☆白ネギの豆乳味噌グラタン
       ☆鶏の燻製 ネギソース 
       ☆白ネギの沢煮椀
       ☆ネギ味噌

師走も真っ只中。普段の忙しさに加えて何かとバタバタの年末。
体調を崩しやすいこの時期☆ネギ☆パワーで、風邪を撃退いたしましょう!
今回の主役は《ネギ》。
松田先生にとって《ネギ》が主役の野菜教室は初めてだそうです。
普段、なかなかお料理の主役にはならない《ネギ》が松田先生によって
どのように主役に躍り出るのか、楽しみです♪

【内容】

①ネギについて
②ネギの種類や特徴
③食べ比べ
④お料理のデモンストレーションと調理実習
⑤「鳥取の白ネギ」紹介

①ネギについて

特徴は・・・
大きく3つに分けると「加賀系」「千住系」「九条系」となります。
「加賀系」と「千住系」は根深ネギの系統で白く伸びた茎を食し
 主に東日本で作られています。
 「九条系」は京都生まれの葉ネギで主に葉を食べ、西日本で多く栽培されています。

   原産地は・・・
中国西南部。中国では紀元前から栽培されて、日本へは奈良時代に渡来したと
いわれています。欧米ではネギ特有のニオイが好まれずアメリカに広まったのは
なんと19世紀以降と遅め。

   栄養について・・・
ネギのにおい成分である硫化アリルは、腸内細菌の繁殖を防ぎ、風邪などに対する
抵抗力をつけます。また、ビタミンB1の吸収を高めるので、疲労回復や睡眠改善
に効果的です。ネギの辛み成分には体を温める効果があるので、古くから注目され
焼きネギ湿布やネギ湯など様々な民間療法に使われてきました。

   その他、 根深ネギと葉ネギに分けて、選び方や保存方法を詳しく教わりました。
   寒さを増すごとに甘み、美味しさも増すネギ。白ネギは光を当てない様に盛り土を
したりなど、手間のかかる作業で栽培されています。特に旬のこの時期は、多めに
購入し、保存方法を活用して、頻繁に食卓に並べたいものです。

②ネギの種類と特徴

  <種類>       <説明・特長> 
◆根深ネギ ・・・・・ 土を寄せて葉鞘部分を白く長くしたもの。別名長ネギ、白ネギ。
◆万能ネギ ・・・・・ ブランド名「博多万能ねぎ」で有名。葉ネギを若採りしたもの。
◆下仁田ネギ ・・・・ 群馬特産の一本ネギ。別名上州ねぎ、殿様ねぎ。
          肉質は柔らかく、加熱すると甘みがでる。
◆赤ネギ ・・・・・・・ 別名レッドポワロー。葉鞘の外側が赤色で辛みが少ない。
◆九条太 ・・・・・・・ 京都特産の葉ネギ。別名青ネギ。一本の茎から5~6本に
          枝分かれする。
◆リーキ ・・・・・・・ 西洋種。白い茎の部分を茹でてから煮込みなどで食べる。
◆仙台曲がりネギ・・・宮城県の伝統野菜。軟白する際に寝かして植えつけると、
          直立しようとするネギが曲がって成長する。

③食べ比べ

Photo_3

今回ご用意いただいたのは2種類。赤ネギと下仁田ネギ。
フライパンで焼いたのと、グリルされたものが最初に2つずつ用意されていました。
(写真撮影の前にいただいてしまいましてすみませんでした!)
同じネギでも、甘さや苦み、香り、食感に違いを感じました。また、調理方法が違う
と味にも違いが出るんだな~、と改めて実感しました。

④お料理のデモンストレーションと調理実習&試食

A)白ネギの豆乳味噌グラタン

Photo_4

こめ油でゆっくりじっくり炒めた白ネギに、手作りのホワイトソースとチーズを
ちらし、オーブンで焼き上げました。ホワイトソースには豆乳と味噌も加わり、
とてもコクがあり、和の香りも同時に楽しめました。
このソースは、グラタンだけでなく、濃度によってクリームコロッケにも応用できる
そうで、是非チャレンジしてみたいです。ネギがメインのグラタンは同じテーブルの
みなさんも初めて。まず最初にいただきました。この甘さは何!?と衝撃の美味しさ
でした。自分で作る時も、教えていただいたポイントを押さえれば、この甘さは確保できるとのこと。
Partyメニューにも活躍しそうです。

B)鶏の燻製 ネギソース     
      
8割ほどこんがり焼いた鶏もも肉を、スモークチップを入れた中華鍋で
網にのせて燻製にしました。え?身近な器具で燻製が出来るの!?!?と
驚きで固まる間もなく、ネギソース作りへ。こちらはごま油でネギをじっくり
炒めて味を整えたら、ナッツとだし汁を加えてフードプロセッサーで回します。
燻製の鶏を食べやすい大きさに切り、ネギソースをかけて出来上がりです♪
鶏だけでも美味しかったのですが、ネギソースで美味しい上限を超えました。
このソースは冷凍保存も可能で、またパスタソースにも活用できるという
とってもお得なソース☆ テーブルのみなさん、遠慮なくこのソースを山盛りのせて
仲良く楽しみました。

   
       
C)白ネギの沢煮椀

Photo_5

南蛮貿易の時代に出されたという歴史ある椀もの。
豚肉の薄切り、白ネギ、ゴボウ、ニンジンを同じ長さの細切りにして、
鍋のだし汁に入れて火にかけ、途中アクをとります。材料に火が通ったら
塩と薄口しょうゆで味を調えます。仕上げに黒コショウをふるのが沢煮椀の特徴です。
ネギのシャキシャキ歯応えが大事なので、入れるタイミングがポイントです。
また、豚肉でだし汁が濁らない方法も教わり、嬉しかったです。

D)ネギ味噌

Photo_6
  
こめ油でにんにくと鷹の爪を炒め、青ネギを加えてしんなりするまで炒める。
みりんと味噌を加えて水分がなくなるまで練り混ぜる。とっても簡単な上、常備菜
にもなり、白いご飯はもちろんのこと、焼きおにぎりにもディップにも大活躍です!

★試食のみ
 「白ネギの天ぷら」 ~鳥取県白ねぎ改良協会様推奨~

Photo_7

ぶつ切りした白ネギにさっくり混ぜ合わせた天ぷら衣をつけて、カラッと
揚げたものです。何もつけなくても白ネギのふんわりした甘さで美味しく頂け
ました。塩をまぶして頂くと、これまたやみつきになりそうな美味しさでした。
サラダやご飯に混ぜたりなど、いろいろ美味しい食べ方はありますが、
今回のオススメは天ぷらとのことでした♪

⑤「鳥取の白ネギ」ご紹介
鳥取県の白ネギ<お土産>

Photo_8

鳥取県米子農業改良普及所から、ベジタブル&フルーツマイスターの
谷口恵さんが来られ、鳥取県の白ネギをご紹介いただきました。

Photo_9
 

鳥取県の農業は、砂地農業が盛んで、白ネギの他に、らっきょう、ナガイモ、
ニンジンを作っています。白ネギは、境港市、米子市にある弓浜地区という砂地畑で
栽培が始まりました。現在では県下全域に広がり、栽培時期や品種構成を工夫して
周年栽培・出荷されており、一年中楽しめます。
白ネギの栽培期間は、約10カ月。意外にも長い・・・と感じた方も多かったはず。
教室で最初に「ネギは手間のかかる作業で栽培されている」という工程が、谷口さんの
説明で明らかになりました。苗から植え付け~土寄せ作業~手掘り収穫作業~出荷まで
たくさんの作業、工程があり、作業時間はなんと、約487時間/10aだそうです。

鳥取では、白ネギの「おいしさ新発見」と題して、「白ネギ」を最大限に活かした
『白ねぎ料理認定店』が現在16店舗あります。ホテルや割烹だけでなく、
麺類店、ワインレストラン、カフェなど様々なお店で、シャッキシャキの新鮮白ネギを、
地元ならではのバラエティに富んだ新発見!お料理で是非ともみなさま、楽しみながら
味わってみてください。

*詳しくはJA鳥取西部のホームページをご覧ください
  → http://www.jats.jp

本日は、貴重なお話をどうも有難うございました。
今まで添え物、メインの引き立て役だった『ネギ』が、今回、めでたく美味しく
華やかに、まさに ≪主役≫になりました! またこれほどまでネギの甘さを
じっくり味わったのも初めてだった様な気がします。
レシピはまた自分で試そう、他にも応用できそう!な気持になる様に、
簡単に凝縮されたレシピを考案してくださった松田先生に大拍手です。
どうも有難うございました。

鳥取から来られた谷口さん、白ネギのお土産どうも有難うございました。
テーブルでお聞きした鳥取の地元話もとっても楽しかったです。

レポート作成者

ベジタブル&フルーツマイスター 
溝渕潤子

【福岡】ベジフルカービング講座

カービング講座 「カービングナイフを使って」
【開催日時】 12月12日(土)13:00~15:00
【開催場所】 協会本部福岡教室
【講   師】 関 恵美先生

今回フルーツ・ベジタブルのカービングに初挑戦をさせていただきました。
カービングスキー・・・は知っていましたが、果物等に・・・?? 
当初私の頭の中にではココナッツの実のような硬いものを彫刻刀で削るイメージしかなかったのです。

当日、教室で先生の説明を聞き、初めてフルーツ&ベジタブルカービングが伝統的なものであること、野菜、果物のソフトな皮に模様を入れていくもので、既定国では生活に密着しているもであることを知りました。

フルーツ・ベジタブルカービング
カービングは東南アジアのタイ国に古くから伝わる伝統芸でその起源は今から700年前のアユタヤ王朝にまで遡ります。

一人の妃が灯篭流しの飾りにカービングを施したのが一番古い記録とされており、その後カービングは宮中女性のたしなみとして親から子へとずっと受け継がれてきました。
現代では男女の区別なく一般的に行われるようになり、タイ宮廷料理の飾りに欠かせないものになっています。カービング(carving)とは彫刻するという意味で、タイ語ではケッサラックと言います。

身近な果物(りんご・すいかなど)や野菜(人参・大根など)をカービング専用ナイフ一本で下書きもせず花や葉に彫り上げ料理のわきに添えたり、すいかなど大きいものはテーブルの中央に飾って食卓を華やかに彩り、お客様へのおもてなしの気持ちを表します。

Cimg1092_2
さて実践です!小さなカービングナイフを見たとたん、私にも出来るかも   !! と期待感を持ちました。(力が要りそうになかったので!)
まずはオレンジバスケット作り挑戦!リーフ飾りを添えて・・・。カービングナイフのスムースに皮を裂いていく切れのよさに驚いたのと、形ができていく楽しさにはまってしまいました!皆さんそれぞれの個性で、取っ手の幅広い方、狭い方、猫の目カットの大柄の方、小柄の方・・・思い思いのバスケットが仕上がっていきました。

次にきゅうりの「葉っぱ」作り両サイドにVカットを入れ、デザイン的にはオレンジより少しレベルアップ!
最後はトマトでバラの花を作りました。単純な皮むきも花びらに仕上げたとき、その薄さ厚さで仕上がりが違ってくるのです。小さな事も手を抜けないな~と思いました。その間2時間があっという間に過ぎてしまいました。先生の
説明もそこそこに作業に突入してしまうくらい、早くトライしたくなるような!楽しい時間でした。 Cimg1093いつものお皿にこんな可愛いデコレーションが添えられたら、ますます話の弾む食卓になりそうって思います。ほんの少し時間を割いて、ひと手間かけること。これがおもてなしの第一歩なのですね! クリスマス&お正月前に受講できて有り難かったです。これからも挑戦しておもてなしに役立てたいと思いました。 

ベジタブル&フルーツマイスター
山本 加代子

【福岡】野菜ソムリエ的日本酒講座

【日 時】2009年11月27日(金)19:00~20:30
【講 師】天山酒造株式会社 六代目蔵元 七田謙介

私はビール、焼酎は飲みますが(といってもお酒はあまり強くありません)、
日本酒はあまり飲まず日本酒の知識もあまりないので、今回の講座が楽しみでした。

佐賀県にある天山酒造株式会社の六代目蔵元の七田謙介さんが講師として来られました。
天山酒造さんでは、日本酒の原料となる酒米を7~8年前から自社田んぼで作られており、
また6年前から米作り→酒作り→瓶詰め、ラベル貼りの作業を一般の人たちに体験してもらって、
関東から参加される方もいるそうです。
そして、春には近くの公園で花見をするそうで、話を聞いていて、私も参加したくなりました。

日本酒ってどんな酒
 醸造酒・・・日本酒、ワイン、ビール
 蒸留酒・・・焼酎、ブランデー、ウイスキー、ウオッカ、ジン、ラム       
 混成種・・・リキュール、カクテル

まず、日本酒は醸造酒で、醸造酒では他にワイン、ビールがあります

 精米歩合

         原材料

 

  米、米麹

米、米麹、醸造アルコール

 50%以下

 純米大吟醸酒

    大吟醸酒

 50~60%

 純米吟醸酒

    吟醸酒

 60~70%

 純米酒

    本醸造

 70%以上

    普通酒

Cimg1084_2そして、日本酒は原材料が、米、米麹で作られたもの、米、米麹、醸造アルコールで作られたものに分けられ原材料が、米、米麹のものは純米酒です。また醸造アルコールを加えることで、香りが高く、すっきりとしてなめらかな味わいになるそうです。

次に、精米歩合で分類されます。精米歩合50%以下とは、50%以上をお米を削り、お酒を作るために、よりたくさんのお米が必要となります。では、なぜお米を削るのでしょうか?お米の外側にあるたんぱく質、脂質が雑味の原因となるためです。例えば、純米大吟醸酒とは、原材料が米、米麹で、精米歩合50%以下の日本酒です。      

           
日本酒の4タイプと料理の相性
1.香りが高いタイプ・・・薫酒(くんしゅ)
  華やかな香りと爽やかな味わいを持つこのタイプは、まさに食前酒に適する  
 
2.軽快でなめらかなタイプ・・・爽酒(そうしゅ)
  清楚な香りと軽快な味わいを持つこのタイプは、料理との相性は幅広い

3.コクのあるタイプ・・・醇酒(じゅんしゅ)
  ふくよかな香りとコクのある味わいのこのタイプは、まさに食中酒として最適であり、料
  理との相性の許容範囲も非常に広い
  
4.熟成タイプ・・・熟酒(じゅくしゅ)
  練れた香りと豊潤な味わいのこのタイプは食後的な飲用にも適する


そして、いよいよ試飲タイム。今回用意された日本酒は 

       1.大吟醸飛天山  ・・・薫酒(くんしゅ)                          Cimg1085
       2.天山超辛口本醸造・・・爽酒(そうしゅ)
       3.純米酒純天山  ・・・醇酒(じゅんしゅ)
       4.純米酒純天山  ・・・熟酒(じゅくしゅ)
                          (10年ねかせたもの)

きゅうり、大根、人参、セロリに、それぞれ金山時味噌、チーズ、中華風味噌をつけて食べ、4種類の日本酒との相性を調べることになりました。
私は、大吟醸飛天山が辛口で飲みやすく、人参とチーズとの相性がよかったと思いますが、全部で48通りあり、お酒があまり強くない私は、半分もいかないうちに、ほろ酔い気分になり違いが分からなくなり、時間がたつにつれ、すべておいしく感じてきました。
今回、私を含めて10人参加しましたが、私一人が顔が赤くなってしまいました(笑)

私のようにお酒が強くない人は特に、飲む場合に和らぎ水といってお酒を飲む間にお酒と同量の水を飲むのがいいようです。まだ日本酒についていろいろ聞きたかったのですが、あっという間に90分が過ぎてしまいました。

Cimg1086    今回の講座に参加して、日本酒についてもっと知りたいと思うよう   
になり、いろんな料理との相性を調べたくなりました。
また、地元の酒屋さんとコラボしてたのしいイベントを企画できればと考えるようになりました。
ベジフルメンバーズクラブの講座に初めて参加したのですが、いろいろな職種の人とも知り合えて楽しかったです。まだ参加されたことがない方   は、積極的に参加することをおすすめしますよ。



【レポート作成】
ベジタブル&フルーツマイスター 福島 泰伯


熊本県で農業をしていて、ネギ(無農薬)、ニンジンなどを栽培しています。野菜をもっと身近に感じてもらえるような野菜教室を開きたいと思っています  

【11/19大阪レポート】タキイ研修農場見学会

VMCレポート : タキイ種苗農場研修会        
   
ベジフルコミュニティ滋賀とベジフルメンバーズクラブの“初”合同企画♪
タキイ種苗株式会社が毎年開催されている『秋期農場研修会』へ、
ベジフルメンバーズも参加させていただきました。

このタキイ研究農場では、広大な敷地にたくさんの野菜が栽培されており、
普段はなかなか見ることができない様子を実際に間近で見ることができます。
さらに、職員の方々が、現場で栽培方法などを詳しく説明してくださるという
とても貴重な機会です。

Photo

   

☆日時 : 2009.11.19(木)、20(金) 11:00~13:00 (会場は10:00~16:00)
☆場所 : タキイ種苗株式会社 タキイ研究農場(滋賀県湖南市)
☆ベジフルコミュニティ滋賀代表: 川崎 五月

タキイ種苗株式会社は1835年創業以来、170年にわたって野菜、花の種子や苗を
開発、生産してきました。1905年に種苗の通信販売を開始。1985年に発表された
トマトの品種『桃太郎』は有名。現在全国トマトシェア約70%を占めています。
(リクナビ2010より抜粋)

この農場研修会では、タキイ種苗株式会社が開発した新品種や開発品などを
展示、紹介しています。来場者の方々は主に、生産者、流通、市場、メーカー、
園芸店などの関係者で、他府県からも多数来られるとのこと。

会場は『果菜類』、『根菜類』、『葉菜類』、
『花卉』などの5つのゾーンに分かれていて、
この広大な敷地内を巡回バスで移動します。
                                     
初めに、今回の『2009年秋期農場研修会』資料や、
新発売の品種の種のおみやげ、
マスクやカイロまでいただきました。

Photo_2

手元の資料や、目の前に栽培されている品種について、
現場の職員の方に、各自自由に
質問していきましょう、という形式になりました。

ベジフルメンバーズ一行はまず、『果菜類』の展示温室・ハウスへ。

ずらりと栽培されていたのが、トマト、メロン、ナス、ピーマン、キュウリ。

Photo_3
   
やはりまずは、全国シェア70%のトマトからご紹介しましょう。

Photo_19

大玉完熟トマトの決定版である『桃太郎』シリーズに、
新発売が4品種登場しました。
トマトだけを侵す“葉かび病”。
ハウス、温室など多湿の場所に発生しやすく、
斑点やカビが主に葉に広がり、葉が枯死し、ほとんど収穫できなくなるというもの。

その“葉かび病”に強いのが、今回の新品種。
「桃太郎グランデ」(抑制栽培用品種)
「CF桃太郎はるか」(促成用完熟品種)
「CF桃太郎ファイト」(ハウス抑制・半促成栽培用完熟品種)
「CF桃太郎ヨーク」(抑制・半促成栽培用完熟品種)

                                      
他にも、着果力に優れた夏秋栽培用の代表品種「桃太郎8」、
シスリコピン含有が高く、
機能性に富んだ果色が橙黄色の大玉品種「桃太郎ゴールド」や、
ミニタイプでは、糖度が高く、品質最高のミニトマトとして新発売の「CF千果」。

あと、接木間違いを起こさない、作業性抜群と称された、茎が緑色の台木「グリーンガード」
など、4品種の台木も紹介されていました。

次に目に留まったのがハウスメロン。

Photo_4

5種類あり、タイプは、赤肉、緑肉、ノーネット。

品種名は「レノン」、「パンナ」、「オトメの祈り」、「かわいーナ」などありました。

それぞれ特長と栽培の留意点は、糖度が極めて高く安定し、果肉の日持ちがよいもの、
ネットの発生が安定したもの、果肉が厚く、太めのネットが安定して発生し、肥大性の
よいもの、等々。

様々なリクエストにお応えすべく、研究開発された品種です。
複合耐病性の台木の紹介もありました。

今回、職員の方に「かわいーナ」をオススメされました。

白皮ノーネットの赤肉ミニメロンで、ベランダなどでの家庭栽培が可能とのこと!
くれぐれも「雨よけ」に気をつければ、
初めての人でも意外と簡単に栽培できるそうです。

次は、ナスの「とげなし」シリーズ。
葉にも茎にも、ヘタにも「とげ」がないので、
作業性が抜群とのこと。

新発売が水ナス(きんちゃく型)の「SL紫水」。

泉州水ナスタイプのF1品種で、
果肉が柔らかで甘みがあり、食味に優れるので自家菜園のほか直売所出荷にも適する
とのこと。また、ハウス用長卵形の品種「とげなし千両」もありました。

ナスは高温とたっぷりの日照時間を好みます。

皮の紫色の色素であるアントシアニンの
色つきは紫外線が必要なので、関西地区での冬越しは難しい。
冬は、日照時間の比較的長い九州、四国、関東で栽培されるそうです。

秀品率が安定し、スタミナがあり、
夏から冬まで全作型に適する品種として「筑陽」(長ナス)も紹介されていました。

次にピーマン。
葉にモザイク症状が現れ、生育が悪くなるというウィルス“PMMoV”
に強いのが「京鈴」。

着果性に優れ、果実は濃緑で、秀品率が高いもの。ハウス用品種。
あと、ひび果の少ない早生赤色パプリカの開発品種も紹介されていました。

そしてキュウリ。
夏秋タイプで、ウィルス、ウドンコ、ベト病に強耐病性で、カッパン病にも強いのが「Vアーチ」。
側枝発生の良さと高い雌花性を両立させた多収性の品種。

同タイプで高秀品率、省力型品種の「Vロード」。栽培後半まで草勢が安定し、多収。

ウィルス、ウドンコ、ベト病に強耐病性です。夏秋の家庭菜園タイプの「夏すずみ」や、
長さ21~22cmの短形四葉で、歯切れ・食味がよいという「シャキット」もありました。

新発売として、台木の「スターク」。

胚軸が太く、硬いので接木作業が容易、苗質が向上し
ます。また強勢でつるもちがよく、収量性も向上します。

さて、次は試食コーナーです。 
採れたてのトマト、白ネギ、白菜、カボチャ、大根。
どれもとてもみずみずしく、甘みもたっぷりで、歯応えも楽しめ、大変美味しかったです。

Photo_5

  
この中のカボチャは、2009年の新品種として発表された“ロロン”。

Photo_20

“ロロン”は、特においしさにこだわり、高粉質で肉質がきめ細かく、滑らかな舌触りと
上品な甘さで、一度食べたら忘れられない味わい深さがアピールポイントです。
ケーキなどのスイーツとしての利用も抜群の相性とのこと。
この新発表に際して、初めてスイーツショップとコラボレーションし、人気モデルの
押切もえさんがレシピアドバイスを行った『食べごろロロンのスウィートタルト』が
東京で10月、期間限定販売され、大変好評だったそうです。
また、今までにないラグビーボール形というユニークな形状で加工もしやすく、見た目にも
満足していただける品種。見た目や味が斬新な品種は、栽培がやや難しいのが一般的ですが
“ロロン”は葉が大きめで強勢であるものの、着果がよく、栽培しやすくなっているので
家庭菜園でも十分栽培できるそうです。直売所や家庭菜園などでおいしいカボチャを
作りたいという方々に、食味のよさと形のユニークさを生かして、今後も幅広いアプローチを推進していかれるとのことです。

さて、みなさん気付かれたかと思いますが、単にトマト、ナスやキュウリなど、品名だけ
でなく、実は、品種名として、それぞれ個性的な名前があるということを。
スーパーなどで販売されている野菜コーナーは、大根、人参などの品名と、あとは産地名
が明記されていることが多いのですが、実は、1か月毎に違う品種に入れ替わっているそう
です。特に、一年中食べられて、消費量も多い「日本の指定野菜14種」には、
ひとつの品名でも播種(種まき)~定植時期の違い、収穫時期、栽培産地などさまざまです。
今後はじ~っくり、よぉ~く、見比べてみてはいかがでしょうか?
わかる方には違いがわかる、だそうです。
そして、職員の方々が社内公募で品種名を応募し、晴れて採用された方には賞品もあり、
結構みなさん真剣に悩みながら考えられているそうです。ひとつひとつの品種に
さらなる職員のみなさんの愛着も感じられました。

次は、『根菜類』、『葉菜類』展示コーナーへ、マイクロバスで移動しました。
  

『根菜類』に展示されていたのは、ダイコン、ニンジン、カブ、ネギ、タマネギ。
まず、「青首ダイコン」の新発売の品種が「夏の翼」。耐暑性抜群の夏秋どりダイコンで、
軟腐病、内部褐変症に強い。また、曲がりの発生が少なく、特に揃い性に優れるもの。
他には、年内どりで、青首ダイコンの代名詞「耐病総太り」もありました。
晩ス性、耐寒性、作りやすさは抜群で、生食から加工まで、幅広い用途に適する品質です。
あと、従来の人気品種である「白肌美人」、「千都」など、春どりの「桜風」、「つや風」や
開発品。
淡緑首ダイコンの新発売の品種が2つ。「健白」は、白首の総太り型。揃い・形状が安定し、
肉質はケンや漬物に向くもの。抽苔も安定しており、春の適応性も高い。
「白槍」は、新時代の加工用ダイコン!がアピールポイント。葉がコンパクトで作りやすく、生漬け、
干し兼用種。形状は、首細で尻部までよく詰まり、揃いが良好。肉質は浅漬け、
本漬けのいずれにも好適。変色しない良質種です。

                                     
その他の大根では、辛味大根の「辛之助」、中国大根の「紅心大根」、「エベレスト」、
丸大根の「早太り聖護院」なども展示されていました。

Photo_6

次はニンジン。

Photo_7
   
こちらでは、職場の方に、新品種の開発過程のお話をお聴きしながら、
試食もさせていただきました。
甘みが強くてサッパリしたものや、ニンジンの味が濃厚に出ていたものなど、
ほぼ同時に別の品種を食すると、その違いがはっきりとわかりました。
家庭菜園におすすめの品種として、「Dr.カロテン」、「グランプリ」、「恋ごころ」
「向陽二号」などが紹介されていました。芯まで鮮やかな色が出るので、
加工用など幅広い用途に向いています。
甘くておいしく、生食はもちろんジュース加工に最適なのが「Dr.カロテン」。
他にも耐暑性や耐病性に優れて肥大の安定した多収型、色ツヤがよく、上物率の高い
「陽州五寸」もありました。

ニーズは様々で、味、甘み、香り、青臭さ、育てやすさ、等々。
お子様向けに青臭さがなく甘いものを作っても、お年寄りは、昔の味が好まれたり。
大学と共同で試飲などを何度も何度も繰り返して開発されたりなど。
みなさんのニーズのすべてを一本に込めることは無理があるので、これからも
より多くのニーズに応えるべく、研究開発を続けていきます、とのことです。

次はカブ、ネギとタマネギ。

Photo_8
  
                                     
小カブの新発売の品種は、低温期でもよく太り、根こぶ病に強い「CRゆきばな」。
玉肌は
白く、テリ・ツヤに優れており、柔らかくて美味しいとのこと。
他には、極晩抽性で低温期の肥大がよく、純白でツヤがあり、秀品率の高い「福小町」。

場所を選ばず作りやすく、肉質緻密で加工適正に優れる「耐病ひかり」や、千枚漬けの
材料として最適な肉質の「早生大蕪」、根こぶ病に耐病性のある良質で、甲高で揃いがよく
市場性の高い「京千舞」も紹介されていました。

ネギでオススメ品種が、「ホワイトスター」。

軟白部のテリ・ツヤが好評で、やわらかくて
美味しい。直売所ならではの鮮度感をよりアピールできるものです。

他には、やわらかく風味の優れる九条質の葉葱の「小春」や、耐暑、耐病性に優れ、
風味の良い夏どり用の葉葱「小夏」も紹介されていました。

タマネギの中で美味しさNO.1と称されたのが「アトン」。
良食味大玉中生種で、
辛みが少なく甘みが強く、ジューシーで歯切れがよい。
極大玉栽培で10月、普通栽培で
年内貯蔵に適するものです。
他には熟期が早くて作りやすい、苗売りや菜園の定番品種の
「OK黄」、強勢で作りやすい甲高豊円の多収種の「OP黄」、耐病で作りやすい早生種の
「ターボ」等々、紹介されていました。

次は、『葉菜類 その1』のキャベツ、ブロッコリー、
ホウレンソウのコーナーへ。
まず、思わず見入ってしまった特大の立派なキャベツ。

Photo_9
  
こちらでは、年間を通して美味しいキャベツを収穫できる様に、それぞれの品種と
収穫時期の目安をローテーションで紹介されるパネルもありました。

Photo_10

YP・BR耐病性、肥大性に優れた「彩風」、「夢舞台」や、形状安定性にも優れる
早生種の「彩里」などなど、多数の品種が紹介されていました。家庭菜園向けに
オススメの品種が「コーラス」。
甘くてジューシー、サラダのほかに浅漬けにも適します。
他品目でも時々みかけた品種名「アルファベット-数字」は、開発途中で、
提供できる種の数がまだ安定していないそうです。

次は、ブロッコリー。

Photo_11
新発売の品種が「メガドーム」。片手で持つのはしんどいかも!?というくらい
大きかったです。花蕾の着色が問題となるアントシアン着色が少なく、濃緑花蕾の
1~3月上旬どり中晩生種。他には、年内どりタイプの「ハイツSP」や「フォレスト」、
「グリーンパラソル」など。秋蒔春どり専用の晩生種の「チャレンジャー」もありました。
オススメなのが、茎ブロッコリーの「グリーンボイス」。花蕾、茎が細くて柔らかく、
長期間収穫できる側枝型品種で耐寒性にも優れます。

ホウレンソウの新発売品種は「デュエル」。ベト病レース1~7抵抗性。草姿立性で
収穫作業性が優れる春・秋どり種。濃緑で株張りにも優れるもの。
他には耐暑性にも強く、高冷地夏どりに最適な「サマースカイR7」や、ベビーリーフにも
使える品種「サラダあかり」や「晩抽サラダあかり」なども紹介されていました。

最後の野菜コーナーが『葉菜類 その2』、ハクサイ、レタス、ツケナです。
まずはハクサイ。

Photo_12
     
                                    
新発表の品種として、ベト病に強く、肥大性にも優れる「晴黄65」と「晴黄75」。
従来のベト病に強く、高い栽培性、安定した結球性、肥大性に優れる「晴黄」シリーズに
今回の65日型早生種と75日型中早生種が加わることにより、より安定した生産を目指す
ことができます。他にも春どり晩抽極早生の新品種「春ひなた」や、生理障害発生が少なく
低温肥大性に優れる黄芯中生種の「黄ごころ85」や、歯応えが良く、キムチに最適の
「オモニ65」などオモニシリーズなどなど、多数の品種が紹介されていました。
他には、ユニークな小型のタケノコハクサイとして「プチヒリ」や、球内の色が
鮮やかなオレンジ色の「オレンジクイン」がありました。この品種はビタミン、カロチン
等の栄養価に優れて、生食でもできるヘルシーなハクサイがアピールポイントです。
あと、食べきりタイプのミニハクサイで、一玉わずか600gの「お黄にいり」という
極早生ハクサイもありました。

Photo_13

次はレタスコーナー。

Photo_17

Photo_18
  

結球レタスとリーフレタスに分かれていて、結球レタスの新発売品種は
「サーマルスター」と「シーカー」。いずれも一般地では秋、晩春どりで、冷涼地では
初夏~秋どり。前者はややコンパクトな生育で肥沃地での栽培に適した極晩抽サリナス
タイプの中早生種。後者は肥大と形状のよい晩抽サリナスタイプの中早生種。秀品率が
高くチップバーンなどの生理障害発生が少ないものです。
他には、形状安定性抜群、肥大、結球性に優れた「スターレイ」や、変形球発生が少なく、
斑点細菌や菌核病の発生がすくない「マリーナ」などなど。
また、厳寒期どりで大玉生産にオススメの新発売の品種として「フルバック」も紹介されて
いました。

リーフレタスの新発売品種は「サマールージュ」。色鮮やかな赤色で、発色も安定し、
ボリュームのある極晩抽種で、形状安定性に優れて箱詰めしやすいもの。他には
高温期の栽培に適して、茎部のアントシアンやサビ症状の発生が少ない「サマーサージ」や、
栽培適応性が広く、周年栽培が可能な「ダンシング」など他多数、紹介されていました。

最後にツケナです。                             
   
コマツナの新発売の品種が「菜々美」。

株張りがよく、作業性に優れ、多収。

萎黄病・
白さび病に強く、春~年内どりに適しています。

他には、高温乾燥下でもスムーズに生育し、
萎黄病に強い「菜々子」や、周年栽培が可能で収量性に優れた「楽天」、同じく周年栽培が
可能で、特に高温期に節間伸長や葉柄の伸びが少ない「夏楽天」なども紹介されていました。

Photo_16

ミズナコーナーでは、葉軸が純白で細く品質が良い、小株どりに適した周年栽培が可能な
早生種の「京みぞれ」や、葉柄が白く、細く品質良好で、低温伸長性に優れる早生種の
「京しぐれ」も紹介されていました。

Photo_15

他には、ベビーリーフ用の赤軸フダンソウの開発品種や、シュンギクで、石灰欠乏症に
強く、揃いの優れた株張り中葉種の「菊次郎」や開発品も紹介されていました。

タキイ研究農場からの品種のご紹介は以上となります。

≪あとがき≫
当初は2時間の見学予定でしたが、あっという間に4時間近く経っていました。
ベジフルメンバーの中には、広島からも来られた方もおられ、現場職員の方々に
新品種や従来品の特長や栽培方法、注意点などもじっくりお聴きすることができ、
大変満足されていました。
今回一番の印象は、やはり、それぞれの野菜の品種に、とても愛らしい「品種名」が
つけられていたことです。スーパーや直売所などで、キュウリ、ハクサイ、ダイコン
など、ひとくくりで販売されていた状態をそのままで受け止めていましたが、産地の違い
だけでなく、実は、品種も月々違っているというのを改めて認識しました。野菜ソムリエは
やはり、どんどん産地、現場に行くべし、と実感致しました。本日は長い時間、貴重な
体験をさせていただきまして、大変感謝しています。有難うございました。

レポート作成者: ベジタブル&フルーツマイスター  溝渕潤子

 

【名古屋】野菜・果物で健康になろう!!~便秘編~

●日時:2009年11月7日(土)11:00~13:00
●場所:協会本部名古屋教室
●講師:山田 蓄子さん(産婦人科医/ベジタブル&フルーツマイスター)
**********************************************************



皆さん、毎日お通じはありますか。
規則正しいお通じは健康の源!!

産婦人科医でもありベジタブル&フルーツマイスターの
山田蓄子先生に「便秘」についてお話をうかがいました。
前回の「貧血」に続き、第二弾の健康講座です。

◆便秘とは◆
1.排便の回数が少ない
2.便の量が少ない
3.硬い便
4.便がうまく出ない
5.残便感
6.おなかが張った感じ
               などが考えられるようです。
皆さん、当てはまりますか?

排便回数として、20代~40代の方は、3日に一回がもっとも多く、毎日という方は1/4(25%)に過ぎません。
便秘がひどくなると大腸がん、肌荒れ、口臭や体臭、免疫力の低下そして生活習慣病といったリスクが出てきます。

◆便秘の原因には◆
   ストレス
   偏食
   我慢
   加齢
   妊娠
などがあります。
中でも、“偏食”は、ダイエットなどで摂取量が少なかったり、食物繊維などの栄養素不足によるものだそうです。食事摂取量は一食で1kgが理想とされています。皆さん、きちんと食べていますか?

また、妊娠すると女性ホルモンのひとつである黄体ホルモンの分泌が活発になり、その影響で腸の働きが弱くなったり、胎児が大きくなるにつれて、子宮も大きくなり、子宮まわりにある腸管を圧迫するために、便秘になりやすいと。妊婦の8割が便秘だそうです。

◆便秘の種類◆
1.器質性便秘
2.機能性便秘
  1)弛緩性
  2)痙攣性
  3)直腸性
などがありますが、他にも様々な分類方法があるそうです。
種類で対処法も異なるので、便秘で悩まれている方は、自分がどの種類に当てはまるかをチェックしてから解消法を行う必要がありますね。

◆主な治療◆
1.生活習慣の改善
  ストレスをためず、排便習慣を心がける。運動を行う。
2.食生活の改善
  規則正しい食生活をし、水分もしっかりとる。
3.薬や浣腸など
  便秘薬には腸の螺動運動を刺激するタイプや便のカサを増したり柔らかくするタイプなどがある。

◆便秘に良い栄養素◆
1.食物繊維
  1)不溶性食物繊維・・野菜やきのこに多く含まれ、腸の働きを活発にする
  2)水溶性食物繊維・・果物や海草に多く含まれ、糖やコレステロールの代謝を正常にする。
2.乳酸菌
  整腸作用や、腸を活発にしたり、消化吸収を助ける。
3.オリゴ糖=乳酸菌を増やす
  腸内の善玉菌を増やし、腸を活発にする。

一日の食物繊維摂取量は平均20gだが、全体で14g。20歳以上で14.5gと目標値に達していないのが現状です。

お話はここでいったん休憩。
体操の始まりです。
床にマットを敷いて体操をしました。もちろん便秘に効果が出る体操です。
なかなか難しい!!
また、“ツボ”も終わりました。
気分転換にもなり、楽しく受けることができました。

最後に食物繊維たっぷりのレシピを伝授いただきました。
その中の、レンコンとゴボウ入りつくねは試食させていただきました。
こってりとしてご飯と一緒に頂きたくなる一品でした。

先生のお話も分かりやすく、体操も一緒になって見本を見せていただき楽しい2時間のVMCでした。
       Img012

【レポート作成者】ベジタブル&フルーツマイスター 服部佳世子


【名古屋】咲かせよう!フルーツ談義

●日時:2009年10月16日(金)
●場所:協会本部名古屋教室
●講師:片岡 隆春 (カタオカインターナショナルフルーツ 代表取締役)
*****************************************************************


フルーツに携わって40年以上にもなるフルーツのプロ片岡さんを講師に迎えて、色々なお話と、その魅力を体験させていただける今回の講座。
プロに直接お話を聞かせていただき、フルーツの魅力を肌で感じ、もっとフルーツのことを深く知り楽しみたいなと思い参加しました。

教室にはいってまず目に飛び込んできたのは、机の上にきれいに並べられた色とりどりの個性豊かなフルーツ達。これからこの子達についてどんな話が聞けるのかとわくわく感が高まります。
        Photo

朝岡さんから講師紹介があり片岡さんにバトンタッチして早々に、
『まず、僕は丸栄に“フルーツパーラー れもん”を作りそのオープンから40年経ちました。今では色々な情報がありますが、40年前の業界ではデーターがありません。当時は勉強のすべがなく独学で学んできました。人の書いたもの、聞いたものではなく、私自身が体験してきた事をお話します。なので、片岡流もあるかもしれませんね!』と、
本など活字で読むものではなく実際に40年間という長い間の経験で得てきた貴重なお話を聞かせていただけるという事で期待感はさらに高まり、さらに片岡さんのフルーツにかける熱い思いをすでに感じ聞く耳にもさらに力が入りました。

ここから種類にして十数種類のフルーツとそのフルーツにまつわる様々なお話を聞かせていただきました。

●紅玉
1969年11月11日、れもんをオープン。その時はちょうど紅玉のおいしい季節。
そして、果汁100%で絞りたてのものだけが、果物の味を伝えられる本物のフレッシュジュースだ、とおっしゃる片岡さん。
私たちの目の前のジューサーで絞って作りだすジュースはうっとりするほど透き通った鮮やかなピンク色。皮ごと絞る事で、皮の色が作り出すこのピンク色は紅玉でないと出ないのだとか。また強い酸味がジュースにしたときはすっきりとした後味となりとてもおいしく飲める。本物のフレッシュジュース。初めて見たときは本当に衝撃的な感動でした。
Photo_2その後に私もジュース絞りを体験させていただいたのですが、完成度に明らかな違いがありました。
片岡さんのジュースは、透き通ったピンク色の液体で、飲んだときはりんごを丸かじりしたような紅玉そのままの力強い酸味で口いっぱいにさわやかさが広がり、最後には甘酸っぱい紅玉のいい香りだけが残ります。
私たちのジュースは、若干茶色味を帯びにごりがかったピンク色で、甘味・香り・酸味は同じなのですが、後に皮の渋さと少しのざらつき感を感じ、同じ紅玉でも絞り方で全然違うのだと実感しました。

このジュースをはじめ、紅玉をまるごとじっくりと焼いて作るベイクドアップルなど、紅玉と40年関わり、作り続けて感じることは、紅玉の品質の変化だそうです。昔と今と同じ調理方法なのに、型崩れしやすいなど完成度が低くなっているようです。
今の時代は、できるだけ早く店頭に商品を並べるために少しでも早く出荷しようという生産体制に変ってきているのだとか。でも、昔は昔、今は今。今の品質にあった調理方法に変えていかなければいけないとおっしゃっていました。
長年変らずに紅玉と向き合う事を続けているからこそ分かる事だと思いました。

●レモン
レモンは果汁をおいしくたくさん絞れる方法を教えてくれました。
①横半分にカットしたレモンの袋の中心(三角の頂点)部分をカットします。
②絞り器の頂点部分を、レモンの皮に近いフチに当て、軽くおさえながらこするように外側からレモンの中心に向かってらせん状に絞っていきます。
すると・・・全然力を入れていないのに、果汁がみるみるあふれ出してくるのです!!
Photo_2  実際にやってみましたが、今までの絞り方の倍くらい果汁が絞れたのでほんとに驚きました。また、果汁のみを絞っているので、絞り後のレモンにはきれいに袋のみが残ります。これには、感動しました。これだけきれいに果汁をしっかり絞ってもらえたら、レモンも本望ですね(笑)
また、レモンの薄切りを紅茶に入れるときは、ぜひ皮をとっていれてレモンの本当の香りを楽しんで欲しいとの事でした。

●あけび・ざくろ
熟すと割れるから『開けび』→あけび。と呼ばれるだけに、昔は割れている事が完熟の証だったあけびやざくろ。現在は、輸送や衛生面の事を考えて、熟しても割れない品種に改良されているのだとか。
また、ほぐしたざくろの果肉をハンドジューサーで潰し100%のざくろジュースを飲ませていただきました。
ワインのように美しい色のジュースはすごくいい香りで、さらっとした酸味と独特の渋みを感じる本当に贅沢なジュースでした。
Photo_3   Photo_4
写真左:ざくろのジュース・右:ドラゴンフルーツ

●ドラゴンフルーツ・ピタヤ
このフルーツ達は、サボテンの実で沖縄でも作られているが、本場のメキシコのものに比べ糖度は低く全然違うとの事。
やはりその果物に適した土壌と太陽の力はすごい!!と片岡さんの口調にもさらに力が入ります。

●試食
フルーツは単品で食べるときは、甘い部分から食べる。
盛り合わせて数種類食べるときは、味の薄いものから食べるようにしてください。と教えていただいたので自分なりに考えた順番でいただきました。

          Photo_5

ここには書ききれないくらいのたくさんの貴重な楽しいお話をしてくださった、片岡さん。

『ダメなんですよね僕は、話はじめるといつもこうなんです。これも教えてあげよう、これも話してあげようとおもってるとついついしゃべりすぎてしまうんです。』

と、申し訳なさそうにでもすごくニコニコお話される様子からも本当にフルーツへの愛情が伝わってきました。

講義の途中でも何度も感じていたのですが、
フルーツの特徴や品種の知識が豊富なのはもちろんですが、その知識や幅広い情報力から
さらにフルーツ達の個性的な魅力を引き出してあげる方法をすごく研究されていてよく把握している、
ほんとうにフルーツの魅力を伝えたいという熱い思いにすごく心打たれました。

一度、その豊富な知識をまとめて本にしようとした事があるようなのですが、
『僕の話は活字にはできないんです。ヘリクツばかりのようになってしまうので(笑)』
と、おっしゃっていました。
でも、私は表情も豊かな片岡さんのお話はやはり直接言葉で聞くことが一番のように感じました。

時には迫力さえ感じる目力で、時には八の字になりそうなほど優しく微笑んだ目でフルーツのお話をする片岡さんのお話にすっかり引き込まれ、
自分も伝える側として、やはり自分が何を伝えたいのかという気持ちをしっかりと持つ事が大切だなと改めて感じました。

フルーツの魅力を分かりやすく、そして身近に感じてもらえるように伝えると言う事を勉強させていただけただけではなく、
さらに、独学でここまで片岡流の世界をつくりあげてこられたパワーの裏にあるフルーツへの愛情に感動しました。

本当に素敵な時間でした。ありがとうございます。

********************************************************************
【レポート作成者】
ベジタブル&フルーツマイスター  新海佳恵

ココロにもカラダにも優しいスイーツを通して、野菜や果物の魅力を伝えられるカフェを作る事を目標に日々野菜や果物との出会いを楽しみながら、勉強中です。
【ブログ:Irie Dolce】
http://ameblo.jp/irie-dolce/

【東京】「食料自給率」と「フードマイレージ」:環境と食料の問題

「食料自給率」と「フードマイレージ」:環境と食料の問題

日時:10月15日(木)14:00~16:00    
会場:協会本部 渋谷第三教室
講師:株式会社 農水産ID 藤井淳生 先生

藤井淳生先生の『12ヶ月講座』もいよいよ最終回となりました。
最後のテーマは、食料と環境問題を理解するためには避けて通れない
「食料自給率」と「フードマイレージ」です。

「まずは疑ってかかれ」と常々おっしゃっている藤井先生。
「食料自給率の問題点」、「じつは日本は水不足」、
「食料輸入は土を輸入するということ」など、

今回も世間一般で言われていることとは少し視点を変えた、
興味深い話がたくさん飛び出しました。

1.日本の食料自給率の数値 ~○○ベースとは何か~

日本の食料自給率は41%。
この数値は先進国の中で最低です。
ただ、自給率を表す数値は3種類あることをご存知でしょうか。

●カロリーベース自給率
 =(国産供給熱量÷国内総供給量)×100
 食品から得られるカロリー(熱量)を根拠にして求めた数値
  
●重量ベース自給率
 =(国内生産量÷国内消費仕向量)×100
 食品の重量を根拠にして求めた数値
 
●金額ベース自給率
 =(国内総生産額÷国内消費生産額)×100
 食品の生産金額を根拠にして求めた数値

ちなみに先ほど41%と書いたのはカロリーベース自給率。
マスコミなどで大きく取りあげられるのは、この数値です。

じつは自給率はどれを採用するかで、数値が大きく変化します。
たとえば、日本の自給率は重量ベースだと61%、金額ベースで65%になります。
(各自給率は全て平成19年速報値)

日本では「生命活動に欠かせない熱量で換算するのが適切」として
カロリーベース自給率を用いています。
しかしこれを採用しているのは、じつは日本だけで世界では重量ベースが一般的です。
なんと海外のカロリーベース自給率も日本が独自に計算しているのです。

またカロリーベース自給率は、
・国産畜産物のうち輸入飼料を用いたぶんは差し引く
・熱量の高い穀物の変動で大きく変化する
 (野菜はカロリーが低いのであまり寄与していない)
・分母の国内総供給量とは、あくまで国内に供給された量であって国内で
 消費した量ではないというように算出方法がややこしくなっており、
 「カロリーベースのみで自給率を議論することは問題」という意見があります。

2.フードマイレージとバーチャルウォーター ~じつは日本は水不足?~

フードマイレージ(t・km)は、食料輸入量重量(t)×輸出国までの輸送距離(km)を
表します。
同じ重量の食料なら、生産地と消費地からの距離が近いほどその数値は小さく、
遠いほど数値は大きくなるというわけです。
食料品がどれだけ遠くからやってきたかを知る目安になり、
さらにはそこからCO2排出量に影響を与えたか、を考える指標にもなっています。
海の向こうのアメリカやブラジルから大量の穀物を輸入している我が国では
当然その数値は大きく、5002億t・km(平成12年)。
これは韓国の1487億t・kmやアメリカの1359億t・kmと比べ3倍以上の数値。
さらに一人あたりに換算すると、なんと日本はアメリカの約8倍のフードマイレージです。

バーチャルウォーター(仮想水)は、食料を輸入している消費国が、
もしその食料を生産するとしたら、どの程度の水が必要になるかを推定した考え方です。
降水量が高く、潤沢な水資源があるように見える日本ですが、
この考え方をすると大変な水不足の国になります。
つまり、輸入した農産物や食品をつくる過程で使われた外国の水、
これを日本の水で補おうとすると全然足りないのです。
日本へのバーチャルウォーターの総輸入量は640億㎥/年ですが、
国内のかんがい用水使用量は590億㎥/年。
また別のデータで見ると、日本国民一人当たりの水資源量は年間3334㎥で、
これは乾燥した欧州の国々と大差ありません。
地域を限定して、関東地方の住民一人当たりで見ると、
年間905㎥となりアフリカのケニア以下です。

3.食料を輸入する=○○を輸入する

食料輸入は、単に「食べものを輸入する」わけではありません。
食料生産に必要な「資源を輸入する」とも言い換えられます。

●「水」を輸入する
 先ほどのバーチャルウォーターのように、
 農産物生産は海外の水資源に依存しています。
 日本は決して水が豊かとは言えません。
 また言い方を変えれば、私たちは生産国、
 地域の水資源を消費していることになります。
 
●「土」と「土壌成分」を輸入する
 農産物生産には土、そして農産物の栄養源となる土壌中の
 重金属・微量要素が欠かせません。
 水と同様に、日本は土と土壌成分も生産国から輸入していると言えます。
 私たちの胃が満たされ、栄養状態が良くなる一方で、
  農産物生産がおこなわれた畑の土は養分を持ち去られた状態です。
 ここで私たちの排泄物や残飯が、海外の土地に還元されるなら
 土壌成分の収支は合いますが、
  それらは日本に残ったまま。
 農産物の輸入は、世界の土壌成分の偏在にも繋がっているのです。

●「窒素」と「炭素」を輸入する
 農産物には私たちのからだづくりに必要な三大要素が含まれています。
 小麦に含まれる炭水化物、大豆に含まれるタンパク質はまさにそれ。
 さらに言えば、タンパク質合成には窒素が、
 炭水化物合成には炭素が欠かせないことから、
  日本は大量の窒素や炭素を輸入していることにもなります。
 炭素や窒素は空気中に豊富にありますが、
 人間は空気から直接栄養は摂取できません。
 主に植物がからだに取り入れ、それを私たちが食べて栄養にしており、
  農産物の仲介なしでの摂取は難しいのです。

今回伺った話から考えると、
カロリーベース自給率は、食糧自給を考える上での
「あくまで一つの尺度に過ぎない」ということがよくわかりました。
私たちは「41%」という数値だけを見て踊らされず、3つの自給率の数値を見て、
総合的に考えなければならないでしょう。

さらに、外国から食料を買うということは、
海外の「水」、「土壌成分」、「炭素や窒素」などの資源を買うに等しい、
ということへの意識。
食料輸入量の数字だけを見ていたら絶対に気付かないことでしょう。
政府などが提示する資料から、
そのデータが何を意図しているかを読み取ることを日頃から忘れてはいけません。
また、その情報発信源が何処で、何を意図し、誰が得をしているのかも。

「疑ってかかる」、「数値から意味を読み取る」、
そして「メディアリテラシーを持つ」こと。

藤井先生が講義を通して一年間おっしゃってきた言葉です。
12ヶ月講座は今回で終わりですが、これらの言葉を忘れずに、
これからも多くの情報と向かい合っていかなければならないと再確認しました。

ジュニア・ベジタブル&フルーツマイスター 橋本哲弥

農業・園芸分野のライターとして活動中。
主に農業や野菜づくりの本などを手がける。
野菜ソムリエ協会では、メルマガ「野菜大好き」、
食卓まわりの資格・イベント・情報サイト「ちゃぶーん!」、
フリーペーパー「野菜ソムリエ」などの執筆をおこなう。
また農家でもあり、千葉の片田舎でこっそりと梨の生産・販売に勤しんでいる。

【11/23大阪レポート】ベジフルフェスタ

「皮まる」で元気に!

〜野菜&果物を皮まで丸ごと!

いのちをいただくことに感謝しよう〜


2009年11月23日(月)
ウーバレ・ゴーデン(兵庫県西宮市)

11月23日勤労感謝の祝日の日、兵庫県は西宮の酒蔵通りにある地元でも
人気のオーガニックレストラン「ウーバレ・ゴーデン」にて、

大根とリンゴがメインの「皮まる」料理をテーマにアカデミックレストランが開催されました。

Photo

ウーバレ・ゴーデンさんでは無農薬・無化学肥料栽培で、
またなるべく地場産の旬の野菜、食材にこだわった、シンプルでやさしいお味のお料理が頂けます。

今回は、普段から私たちがよく利用する食材の
「大根」「リンゴ」を、普段捨ててしまいがちな葉っぱや、
皮、茎、根、種など丸ごと、内田シェフによるスペシャルメニューで食べられると言うのです。

参加する前からスペシャルメニューに胸を高鳴らせながら、わくわくしていました。

実はこの「皮まる」という食べ方、ゴミが出ず、環境にやさしいというだけでなく、
実の部分を食べるだけの時より栄養価の面でも、期待できるのです。

例えば太陽の光を受けて育つ大根の葉っぱの部分にはビタミンAやビタミンC、

その他栄養素が豊富に含まれています。大根の皮も皮に近いほど、
ビタミンCが多く含まれるそうです。
リンゴも皮に近い部分ほどポリフェノールが多く含まれるそうです。

講師は、ベジタブル&フルーツマイスターの藤井康質さん、伊藤由香さん。
お二人が登場して、いよいよアカデミックレストランの始まりです。

Photo_15

レディーサラダと赤ダイコンのマリネ 

葉とらずフジドレッシングのサラダ

Photo_3

レディーサラダと赤大根を薄くスライスしマリネしたものと、
葉ものには「ふじ」のドレッシングがかかっています。
大根のマリネは、品種によってマリネする時間を変えているそうです。

マリネはしゃきしゃきと歯ごたえも良く、見た目にも美しく、
シンプルですがこんな食べ方も良いなと思いました。

リンゴドレッシングはマイルドなやさしい甘さで、
あっさりといくらでも野菜が食べれそうでした。

紅芯ダイコンと淡路産鮮魚のカルパッチョ シナノゴールドソース添え

Photo_17

二皿目は紅芯大根で鯛のカルパッチョを挟んだ一品です。
紅芯大根は中国原産で、皮は緑色、内側は鮮やかな紫紅色の大根です。
大根があまりにもさっぱりしているため、少し魚の生臭みも感じられました。
シンプルな調理をした野菜は、食材の味を良くも悪くも際立たせてしまうのだなぁと思いました。

源助ダイコンのすりおろしスープ 葉っぱのピュレ

Photo_5

源助大根をすりおろしたポタージュです。
味付けに、ベーコンやあさりが入っており、
食欲をそそる香りがしていました。
上には大根の葉っぱのピュレが乗って、彩りも鮮やかです。
大根のやさしい風味の中に苦みも少し感じられ、すりおろした大根が胃腸の消化を助け、
体の中からきれいになれそうなそんな、ほっとするお味のスープでした。

田辺ダイコンの揚げ出し

Photo_6

今度の大根は、厚くざっくりカットされた大根の食感が楽しめます。
中はほくほくで、大根の肉感を堪能しました。
上には生の大根おろしものっており、まさに大根づくしの一皿でした。
大根の素の味が最大限引き出されるよう、味付けはあっさり薄めでした。

黒大根のステーキ・キノコソース

Photo_7

今度の大根はなんと「黒大根」です。
黒大根は皮の部分がコルク化して、色が黒くなるそうです。
手触りも皮の部分はざらっとした感じ(手に色は付きません)で、
なんとも一風変わった大根なのですが、ヨーロッパではわりとよく食べられている大根のようです。
食べてみると、内側は普通に白く、意外とマイルドな甘さがおいしかったです。
皮の部分はもそもそとした舌触りでしたが、これも皮ごと調理することで、
真っ黒なインパクトとお洒落な見た目を演出できるのでしょうね。
付け合わせの大根の葉と松の実、鷹の爪、にんにく、
くるみオイルで和えたもの(内田シェフによると韓国のナムルをヒントに作ったそうです)は
香ばしくて、是非真似したいなと思いました。

淀ダイコンと鹿児島産黒豚のポトフ風

Photo_8

豚バラのブロックと淀大根や他の野菜(玉ねぎ、人参、セロリ、リーキ、パセリの茎)
と一緒にことこと煮込んだポトフです。
澄んだスープには野菜の旨味が溶け出ているようでした。
本当にシンプルで余分なものの味が全くなく、お好みで岩塩を加えて味わうと、
すっと塩が溶けてスープのおいしさが引き立ちました。
このお料理で使われた淀大根、京野菜として知られている聖護院大根と同じものだそうです。
煮崩れしにくく、煮込み料理に向いているのですね。

大根食べ比べ

Photo_9

紅芯大根、赤大根、淀大根、田辺大根、黒大根、レディーサラダ、源助大根の
今回のお料理に出てきた7種類の大根を食べ比べました。
張り切って良く味わいながら食べたのは良いですが、
生の大根は後から舌が痺れてくるほどの辛みがありました。
特に黒大根は、講師の先生がとても辛いので覚悟して食べるようおっしゃっていました。

王林と赤ダイコンのジュレ

Photo_10

シナノスイート、サンフジ、王林の3種類のリンゴのカットと甘いリンゴのジュレです。
ジュレには皮付きのリンゴが細かく刻まれたものが入っていて、きらきらときれいでした。
これまたやさしいお味のジュレでした。

ウーバレゴーデンでは、お野菜などの食材だけではく、
調味料もシェフによって選び抜かれたこだわりのものが使われています。
シンプルな味付けで素材の味を楽しめるのはこれらの調味料があるおかげなのです。
心も体も喜ぶお料理はこうして作られるのだなとたいへん勉強になりました。

Photo_18

また、皮まる調理の際どうしても気になる残留農薬についても、色々な意見を伺うことができました。
有機肥料であるからと、一概に人体に無害とは言えないこと、気になる場合はさっと茹でるなど調理の際、一手間加えると良いこと等々、
最後には自分自身の目でその野菜を見て、感じて、選択、判断することが大事だと思いました。
また、多少農薬が残っていたとしても、

あまり頭でっかちにならずに、
手間ひまかけて作って頂いた野菜を食べさせてもらうと感謝の心が大事だと感じました。

Photo_19

このような機会を企画して下さったマダム・ベジの皆様、
また協会の皆様、ウーバレ・ゴーデンの皆様、講師の先生方、ありがとうございました。

レポート作成者 伊藤ゆう子

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »