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【東京】実るプロジェクトvol.10 テーマ:「食育」

日時: 2009年12月11日(金)17:00~19:30
講師: 田中 稔 先生
     シニア・ベジタブル&フルーツマイスター講座:講師
場所: 協会本部渋谷第一教室

 ついに、『実るプロジェクト』も10回目。
今回のテーマは、最近、特に話題になることの多い「食育」です。
テレビの食育番組の制作に携わっておられる田中稔先生が、
番組の制作や食育を伝えるという仕事について、
そして、先生自身の食育に対する思いなどを語ってくださいました。

◆講座内容◆

○食育の番組作りのお話

○食育と料理の関係

○食育をどう伝える(教える)か

○食育の番組作りのお話○
1.食育番組のテーマ決定について

 「あなたが食育で伝えたいことは何ですか?」
 講義は、先生から参加者へのこんな質問で始まりました。
食育の番組制作でテーマにする分野には、主に以下のような分野があります。

●生産
●流通
●しつけ
●食文化
●料理
●食材

 質問への参加者の回答もこれらのいずれかの分野に属していました。
食育全体では扱う範囲がとても広いため、実際の番組制作では1回の放送分で扱うテーマを
「赤飯の色について」「マグロのトロについて」のように明確に絞り込みます。
こうすることにより、番組がより分かりやすくなるという効果があるそうです。

2.番組を視聴してみる

 実際に先生が制作に携わった食育番組を視聴しました。今回視聴した番組は、

◆『みりんって何?』
◆『夏野菜ゴーヤを食べてみよう!』

の2つの放送回です。番組を視聴しながら、
先生がたくさんの撮影の苦労話や裏話を披露してくださいました。 
それぞれ3分ほどの番組なのですが、企画段階のテーマ決定から撮影に至るまでの準備、
そして、撮影に多くの時間と手間がかかっていることを実感しました。

3.「みりん」を飲み比べ・食べ比べしてみる

 番組の中で紹介されていた「みりん」を飲み比べ・食べ比べで試食しました。
今回行った食べ比べは以下の2つです。

(A) 「みりん」と「みりん風調味料」の飲み比べ

●みりん
 風味がよい。
 すっきりした甘さ。
●みりん風調味料
 しつこい甘さ。

 味の違いがとてもはっきりとしています。
みりん風調味料は甘すぎて2口目はとても飲めません。
逆に、みりんは普通のお酒のように飲むことができます。
(みりんは昔、女性に人気の甘いお酒だったそうです。)

(B) 「みりんを使ったさといもの煮物」と
「砂糖で味つけしたみりんを使っていないさといもの煮物」の食べ比べ

●みりんを使ったさといもの煮物
 甘さとだしの風味を感じ、食べた後に心地よいだしの香りが口に残る。
●砂糖で味つけしたみりんを使っていないさといもの煮物
 甘さとだしの風味を感じる。

 これはとても微妙な違いでした。
今回の煮物はどちらもだしをちゃんととった煮物であったために
判断が難しかったようです。
ちなみに、煮汁を飲み比べしてみましたが、
こちらは味の違いがとてもはっきりしていました。

 ちなみに、今回使用したみりんは。。。

☆三河みりん
原料はもち米、米麹、本格焼酎だけ。醸造用アルコールや甘味料などは一切使わない。
コクも、香りも、甘味も、すべて「米」そのものの凝縮。
化学製品に頼らない古来通りの純天然醸造。

○食育と料理の関係○

田中先生アレンジのおせちメニューがデモンストレーションで披露されました。
・アーモンド田作り
・ししゃもの甘酢漬け
・アジアのなます
・イカの塩辛

アーモンド田作りは、調味料と合わせる前に田作りを炒っておくのがポイントです。
ししゃもの甘酢漬けは、ししゃもはあまり甘酢漬けにはしない魚ですが、
甘酢にとてもよくなじんでいました。アジアのなますはナンプラーなどのアジアの調味料と干し柿が入っており、今までに食べたことのないなますの風味でした。

しかしながら、今回のメニューで最も注目を浴びたのは、イカの塩辛です。 
イカの塩辛を家庭で作る際には、アニサキス(寄生虫)に注意が必要です。
今回の調理では、先生自らが実際にイカをおろしてアニサキスを取り除き生徒達に見せてくださいました。
寄生虫の実物はちょっとグロテスクでしたが、生徒は興味深げに観察していました。

○食育をどう伝える(教える)か○

食育にはいろいろな分野があります。
その中でも、先生から特に興味深いお話がいくつかありました。

・トランス脂肪酸について
「食の安全」は食育の中でもとても重要な分野です。特に、トランス脂肪酸については、
既にアメリカなどでは規制がされ危険性が認識されているにもかかわらず、
日本では対策が遅れています。特に、将来の子供達のために、トランス脂肪酸の危険性を伝えていくことが必要です。

・体の免疫について
今年は新型インフルエンザが流行しましたが、その予防のためには体に免疫をつけることが大事です。
そのために、決められた時間に食事をとり、毎日運動して体温を上げることが必要ということが分かっています。

食育のことを多くの人に伝えるためには、
食育や生活に関する情報や知識を得るだけではなく、
それを意識して伝えていかなければなりません。
田中先生は、食育の番組作りや今回のような講座などを通して、
まさにそのことを実践されています。

◆感想

 「実るプロジェクトvol.10」に参加して、
食育というテーマを人に伝えることの難しさを痛感しました。
テレビ番組の制作では視聴者に分かりやすく視聴者が紹介した食材を
食べてみたくなるような番組にするために、多くの時間と手間をかけています。
自身の活動においても生活者に伝えるための準備と努力をすることは、
非常に重要な課題であり大切であると思いました。

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大内 佳和 ベジタブル&フルーツマイスター

☆プロフィール
「男の料理、男の食育」をテーマに活動しています。現在はフードコーディネートを勉強中。
将来、男のための料理教室を開催したいという夢があります!