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2011年5月

【5/8大阪レポート】知っているようで知らない・・・農薬って何!?

5月8日(日)14:00~16:00
「知っているようで知らない…。農薬って何!?」

企画:本田愛子
講師:西野慎一

【VMCレポート】

001

「農薬」と言う言葉を耳にしたとき、どんなイメージを持たれるのでしょうか。
殺、危険、恐い、等など・・・

「殺虫効果があるのなら、人も死ぬのでは?」
 「死ななくても、将来的に悪影響があるのでは?」 
「そんなに恐がらなくても・・・・・」
年齢、生活環境、職種により様々なイメージ、考え方があると思います。

戦後の農薬は、害虫、外敵を完全に絶滅させる効果第一の目的で、
使用された、DDT,パラチオン等。

現代の農薬は、必ず死滅させる事を目的とした過去の農薬と異なり、
ピンポイントの外敵、目的には効果を発揮するが、
人間、作物には安全であるなど、目的を選択した、低毒性の時代に変わってきている。

目的としては、生育を妨げる害虫を増やさなくしたり、
作物の病気の進行を止めたり、水田の除草剤など、高齢化している農業従事者の
作業軽減、需要に合わせた植物の成長をコントロールなどがある。
より安全を求め、農薬取締法も平成14年改正された。
                                                                                                                     しかし、農薬だけに限ったものではないが、様々なリスクと、背中合わせでもある。
取り扱うものが自分自身であれ、他人であれ、取り扱う者の、
モラルの持ち方によって、危険極まりない物でもある。

004

過去において、効果第一の農薬を作り出したのも人間である。 
そして現在、より安全に近い農薬を改良し、又その農薬を使用した作物、植物を
利用しているのも皆、同じ人間である。 
                                                                                                                                        消費者である私自身、このVMCを受講するまでは、先入観と、偏ったイメージだけで農薬は絶対、必要のない物と思い込んでいましたが、                                                             これからは、日常生活に密着した物である事を自覚し、過剰な心配はしないで、正しい知識、情報を知り、上手な関わり方をして行きたいと、思って居ります。       


【レポート作成者】

木村 起美(ジュニア野菜ソムリエ)

リアルしゃベジば!レシピ作成の基本編その2

開催日時・・・2011年5月23日 19:00~21:00
場所・・・・・協会本部A教室
講師・・・・・小針 衣里加 先生
講座名・・・・リアルしゃベジば!レシピ作成の基本編その2

前回は、レシピ記載に関する注意点やレシピの書き方、調理器具などについてお話して頂きました。
今回はワンステップアップ!レシピ作成のうえでは欠かせないテーマ設定や盛りつけの基本、小物の演出法などをお話して頂きました。

1.レシピ作成におけるテーマにはどんなものがある?
①イベント/行事・・・・・ お正月、ひな祭り、ハロウィン、クリスマス、お花見etc
②美 容・・・・・・・・・・・・ 美肌、美白、アンチエイジング、ダイエットetc
③健 康 ・・・・・・・・・・・ ヘルシー、ダイエット、デトックス、リコピン、食物繊維etc
④嗜好品と合わせたもの・・・・・ビール・ワインにあう料理、チョコレートを使った果物とレシピ
⑤ある特定の食材・・・・・・・・・・・トマトを使ったレシピ、乾物を使った弁当、青汁パウダーを使ったレシピetc
⑥年齢や性別、生活スタイル・・女子会のレシピ、中高年対象レシピetc

2.四季(春・夏・秋・冬)のイメージとカラー
四季によって、表現したいものによってカラー(象徴色)や色のイメージは変わります。
春ならば、芽吹き、桜、新緑など明るい優しい、そしてフレッシュなイメージにあう
カラ-、黄色・ピンク・萌黄色などがあげられます。
夏・秋・冬についてもカラー(象徴色)やイメージについてお話しいただきました。

3.行事からイメージする花・色・食材(旬のもの)
「お花見」「端午の節句」「七夕」のそれぞれの行事についてイメージする花・色・食材
についてお話していただきました。
お花見のイメージカラーであるピンクはグレー・薄紫・赤紫と合わせると映え、優雅さ
情緒さがアップするそうです。また端午の節句のイメージカラーとして濃い紫・鯉のぼり
の色が挙げられたのですが鯉のぼりに使われている青・白・赤・黒・黄
(五常の心というそうです)を使うと端午の節句らしいレシピが出来上がります。
七夕については、先生にデモをしていただきました。
七夕のイメージは笹の葉の緑・夜空の紺・星の黄色、食材としてはソーメン・笹の葉
寿司・オクラなどでした。お皿を夜空に見立て涼しげなガラスの紺を使い、ソーメン・
なす・えび・オクラ(切ると星型になります)・ミニトマトを使って作っていただきました。
ちょっとしたアイディアでとてもおしゃれな一品になりました。
Ca3g0198_3                                                                              

4.グループワーク

4班に分かれそれぞれテーマに沿った食材・カラーを決めどんな料理・どんな盛り付に
するか考えました。

~盛りつけについて~
焼き魚は、頭が左で尾は右上になるように置き添え物(レモン・大根おろし等)は手前に   
置きます。
大根おろしに醤油をかけることを「染めおろし」といい、洋風にアレンジするときは野菜の  
上に魚をのせてもいいそうです。
煮魚も焼き魚と同様、頭が左になります。煮汁は多めに皿に入れ、野菜を添えるときは
魚に立てかけるように置くと美味しそうに見えます。
ステーキなどの肉料理はお皿に空間があると上品になり、お皿いっぱいに盛るとボリュ 
ーム感がでます。ポークソテーを野菜と一緒に盛りつける場合野菜に肉が少しかかるよ 
うに盛りつけると立体感がでます。
前菜の盛り合わせは奇数がルールだそうです。
丸皿でも角皿でも真ん中から盛りつけてイメージしていくときれいに盛りつけられます。
パスタは高さが大事です。トングでねじって高さを出し、具材はパスタとのバランスを考 
えて盛りつけます。お皿に黒こしょうを散らして演出するのも見ばえがします。
サラダは野菜に直接ドレッシングをまぶすのではなく、野菜の入ったボールのふちにド
レッシングをまいて和えます。和えることで盛りつけた時に崩れにくくなります。
深鉢にサラダを盛りつけるとなかなか高さが出ないので鉢にペンネを入れてから野菜を
入れると高さが出ます。また、リング型のケーキ型に野菜を入れひっくり返すと、リース
のようなきれいな野菜の環ができます。真ん中に茹で豚を入れたりディップを置いたり発
想しだいで盛りつけが変わります。
その他、パーティなどでメインディッシュを大皿に盛りつけるときは楕円形の大皿が料理
を引き立たせてくれるそうです。また角皿と丸い素材はとても相性が良いので、ただ並べ
るのではなく動きを与えてあげると素材がいきてきます。
花や葉、小物を使うことで季節感を感じることができます。


感想

野菜ソムリエの講座であったカラーコーディネートがとても重要だということがわかりました。野菜やレシピだけの色ではなくトータル的にカラーコーディネートすることによって見ばえが変わるということ、色の使い方によって季節感が感じられること、
盛りつけ方でおいしそうにもまずそうにも見えること、「おいしい」だけでなく「見せる」ことの大事さを教えていただきました。レシピ作成しながら盛りつけ方を考えるのも楽しみになりそうです。

プロフィール
野菜ソムリエ 下田祐子 
実家が八百屋、江戸川区の小中学校37校、飲食店に野菜を納めています。野菜の魅力を情報発信しています。

【東京】協会スタッフセミナー~頑張る野菜ソムリエを応援します!~
第3弾 セルフプロデュース企画をつくるコツ!

日時:2011年5月16日(月)14:00~15:30
場所:協会本部渋谷A教室
講師:日本野菜ソムリエ協会 新規事業部 中谷 完さん

私たち野菜ソムリエの活躍を応援するためにスタートした、協会スタッフの皆さんによるセミナーの第3弾。

今回は、新規事業部の中谷さんが、既にセルフプロデュース企画を展開し活躍されている野菜ソムリエの先輩方の事例紹介を行いながら、自分の中にぼんやりとあるイメージを、実際にイベントとして形にしていくための流れやコツなどについてお話ししてくださいました。

〈何を伝えていくのか〉
・「何を?誰に?どのように?」伝えたいことを整理する。具体的にしておきたいと考えがちだが、しぼりすぎず“ふんわり”と決めておくと前に進みやすい。まずは「伝えたい=共感してもらって嬉しいこと」を自分の中で整理する。
・自分が伝えたいことを一言にまとめる。不安がなく自然にできること、嬉しい気持ちになることなどを書き出していくうちにつながっていく。

〈企画について〉
・企画は、あくまでも実施することが目的。更に、継続していくことがもっと大切。
その為に、コンテンツ②会場③お客様への告知などトータルで考えて企画をたてていくことが大切。その際、三者にメリットがあるかどうかがポイント。三者にメリットがなければ継続は難しい。
・当日の現場や告知など、サポートしてくれる人もイメージしておく。
サポートしてくれる人=支え合える仲間(支えてくれるだけではだめ)
・一度やってみるための計画ではなく、3回実施するつもりで企画する。
・収支計画もしっかりたてる。
・お客様に持ち帰っていただきたいものを明確に⇒企画の柱となる
・参加者のレベルを合わせ、参加者も表現できる場づくり

〈告知について〉
・自分の企画を3つのポイントに整理し、似たような企画との違いを明らかにする。
・誰に届けたいのかを決め、目的を明確に。告知のタイミングも重要。
・一番の有効な手段は“口コミ”。口コミをしてもらいやすいようなツールを準備するなど工夫も必要

〈実施について〉
・発見や驚きの場にし、参加してくれた方に“何か”を必ず持ち帰ってもらう。
・自分の言葉で伝える。情報をそのまま伝えるのではなく、自分で実践・体験することで咀嚼し、自分の情報へと変えていく

最後に、「企画は実現するものであって、温めすぎないこと。チャンスを引き寄せるためにも、日頃からやりたいことを周囲の人に話すことが大事」という言葉で、セミナーは締めくくられました。

中谷さんご自身の経験をふまえたお話、また、先輩方の事例から、自分の強みを生かし、前向きに取り組めることを誰よりも熱心にやっていくことがセルフプロデュース企画につながるのだと分かりました。
まずは自分の強みを見つけ、目的を明確にし、そして実現への強い思いをもち、事例紹介に挙げられた先輩方のように、私もいつかセルフプロデュース企画をと、決意を新たにしました。

【プロフィール】
レポート作成:野菜ソムリエ クボジュン(アクティブ野菜ソムリエ)
人一倍の情熱とバイタリティで「食を通してたくさんの人に元気を伝えたい!」をモットーに、地元・南信州を拠点に活動中。
野菜ソムリエ クボジュンのパワフルベジフル

http://ameblo.jp/kubojun831

【東京】世界の野菜と農業
~インド編~

開催日時・・1月28日(金) 19:00~21:00
場所・・・・・・協会本部A教室・B教室
講師・・・・・・シニア野菜ソムリエのYUMIさん
        Mr. Kapoor & Mr.Bora
(デリー出身のビジネスマン)
講座名・・・・世界の野菜と農業~インド編~

会場にスパイスの香りが漂う中、レクチャーが始まりました。
YUMIさんは昨年9月にインドを訪問し、農村や市場を視察されました。
「インドの印象は一言で言うと広い!」人口は世界第2位、平均年齢は26歳。

【インドは世界有数の農業国】
a.地域により気候も多様で農作物も様々
 例えば稲作は年間降水量の多い東部と南部、栽培に一定の冷涼な気候条件を必要と
 する小麦は北西部に集中、雑穀は年間降水量の少ない西側で。
 農業には水が重要。
  ≪気候条件に加え、北西部ではインダス川を利用した灌漑の普及で乾季でも
   小麦の生産が可能。≫

b.農業労働力は人口の約50%、食料自給率が約100%。
 近年、米を中心に大量の余剰穀物が輸出されている。
 トウモロコシ生産に移行する小麦農家もある。
  ≪富裕層では畜産物の需要が多く、家畜の飼料としてトウモロコシの飼料向け
 消費が急増しています。≫

c.主な農産物生産量
 アッサム地方で盛んな茶は堂々世界第1位、砂糖は2位(消費量は1位)、 
 米と小麦は2位、綿花は3位など。
 勿論、ベジタリアンが多いお国柄、様々な種類の野菜や果物が生産され、市場に彩りよく並ぶ。
 日本にある作物であってもインドの気候風土で育った物は大きさも色も味わいも異なり、
 例えばたまねぎは赤(紫)色で水分が少なくカレー作りに向いている。
 ≪余談ですが、リンゴなど果物をカレーに入れる事はしないそうです。≫

d.流通・・・・ここで1月22日付け朝日新聞記事が引用され、
 『ある村では収穫した野菜を4キロ離れた町まで歩いて運び仲買人に売っていた。
 大人一人が運べる野菜はせいぜい40キロ。それ以上は運べないから、どの農家も収量を増やせず、
 苦労して運んでも仲買人に買いたたかれる。 農家は作物を運ぶ重労働に追われ栽培は2の次。
 一方で町の八百屋は市場で質の悪い野菜を押し付けられ、売れ残りの損を被る。』
 こんな状況に着目し契約農家から仕入れ販売する、
 いわゆる産直八百屋を運営するインド人起業家が紹介されています。
 起業の目的は「農家と野菜売りの生活向上を支援する」というもの。

e.『シニア野菜ソムリエプロデュース魅惑のインド・食に触れる旅』の案内。
 3月にデリーで開催されるインド最大の食品見本市AAHAR見学、
 農業研究施設PUSAや農家に訪問・・・などを内容とし、インドの食と農に注目したツアー。

【ベジタリアン】
世界で注目されているインド古来の伝承医学「アーユルヴェーダ」の食事療法では、
自然の恵みを頂く菜食主義が基本、医食同源の考え方。インドでは菜食主義者が多く、
たんぱく源である種類豊富な豆を常備して様々な豆カレーを楽しむ。

【インド人が欲しい日本の野菜】
レタスやイチゴはインド人にとって高級品!
昨年の秋に締結された日印経済連携協定の関税撤廃対象農産物を見ると、
日本からインド向け農産物の中にイチゴも含まれる。

【インド人の日常に欠かせないもの】
インドの方々が愛飲しているマサラチャイはアッサム茶葉を用い、ショウガ、ベイリーフ、グリーンカルダモン、
クローブ、シナモンなどのスパイスと濃厚なミルクにたーっぷりな砂糖入り!
≪講座中にふるまって下さいましたが、日本人向けにお砂糖は控えめでとっても美味しく頂きました。≫ 
また、民族服であるサリーも紹介。なんと農作業中も着用。高級なものはシルク製。

◇講座後に考えた事
 インド料理といえば辛いイメージですが、唐辛子が中米から伝播する以前のカレーは
 どんな味だったのでしょうか?興味は尽きません。
 また、現在インドでは小さな農地から高い所得が期待できるブドウ、マンゴー、リンゴ、玉ねぎなどの
 生産が大変注目されているが、保存・加工施設や輸送が非常に貧弱なため、
 生産物の約30%が無駄に廃棄されているそうです。講座中に登場したインド人産直
 八百屋さんは「土地が豊かで良い作物が取れても、都会の市場に運ぶ手段を失った途端農業が立ち行かなくなった。
 一方土地がやせていても流通が整備されると農家は豊かになる。」と語っています。
一貫したCold Chainの導入が必要だと感じます。
 先日協会主催の講座『青果物流の裏側』を受講したこともあり、農業と流通の関わりの深さを考えさせられました。

レポート作成:野菜ソムリエ 北村みちこ
         長い海外生活の中で農産物もその土地の顔をしている・・・と実感。
         珍しい野菜・果物、調理法と出会うと心が躍ります。そんなワクワクを
         伝えて行きたいです。

【東京】ベジタブルカービング講座3
~野菜にちょっぴり手を加えて食卓に彩りを~

開催講座:ベジタブルカービング講座3
       ~野菜にちょっぴり手を加えて食卓に彩りを~

開催日  :2011年4月19日(火)14:00~16:00
開催場所:協会本部渋谷B教室
講師   :中澤 聖枝 / ジュニア野菜ソムリエ
企画者  :伊藤 総司 / 野菜ソムリエ

●カービングとは

 野菜や果物などを専用のカービングナイフで、デザイン的に彫ったものをカービングと言い、タイのアユタヤ朝で宮廷料理に添えられたのが始まりだそうです。
 トウガンの表皮を削って飾りが施されている中国料理や、クマ笹の飾り切りが添えられた寿司もタイのカービングと同様、料理に華を添えています。本場タイでは小学校からカービングを学んでいるそうです。


●初級クラスは、ダイコンのキャンドル立てに挑戦

 華奢なカービングナイフで、7cmくらいの輪切りのダイコンの上部を丸くカットすることからスタート。一般的に包丁やナイフでリンゴの皮をむくときは、包丁の刃先を手前にずらしながら皮をむきますが、カービングナイフの場合は逆で、刃先を反対に向けて使います。
 ナイフの使い方が今までとまったく違うので、なかなか上手にできません。丸くなったダイコンの頭頂部に10円玉くらいの大きさに円を彫り、その円の縁にV字で6等分の印を付け、V字とV字の間に花びらの形に彫ります。
 彫り方は、カービングナイフの刃をダイコンに垂直になるよう切り込みを入れ、次はその切り込みに沿って刃を斜めにして花びらが浮き彫りになるようカットします。それを繰り返し6枚の花びらを彫っていきます。
 次は花びらの先端と先端を結ぶように、2段目にも花びらを彫り、花びら以外のダイコンの表皮を削り取って陰影をつけます。そうすると、先生が作られたサンプルのように、花びらが浮き上がって見えるのですが…。

先生は、しばしば「皆さん、ちゃんと息してくださいね」とおっしゃっていましたが、参加された方たちは息をするのも忘れ、真剣な面持ちでダイコンと格闘していました。


●ダイコンで葉っぱ作り

 5mmほどの厚さの輪切りのダイコンを、葉の形にカットします。中央にV字の切り込みを入れて葉脈に見立て、左右にナイフで小さな穴を作ります。穴と穴の間くらいに、ダイコンの縁に切り込みを入れると、葉っぱの形になりました。


●いよいよ飾り付け

 中央に花のダイコンと葉っぱを置き、先生自ら栽培されたベビーリーフなどを周囲に盛り付けました。「新鮮な野菜は塩とオリーブオイルだけで味わってくださいね」と先生。お土産にいただいた野菜は、夕食に輪島の塩とエキストラバージンオイルで味わいました。それぞれ異なった野菜の味に出合って感激です。
 家では、もっぱら葉っぱ作りを練習しています。そして葉っぱのピクルスを作りたいと考えています。

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先生が栽培された茎チシャは、
葉だけではなく茎も刻んでサラダにします。
乾燥したものは「山くらげ」といわれています。

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葉の方が目立つ、ダイコンのキャンドル立て

■プロフィール
玉井 惠 たまいめぐみ  /  野菜ソムリエ
出版社の発行する書籍や情報誌の編集を行う編集プロダクションの代表取締役。
国産こだわり海水塩の会の事務局としても活動。

【東京】とちぎ復興応援チャリティーセミナー
~首都圏を支える野菜の産地 栃木県の今~

日時:2011年5月10日(火)10時~12時
場所:築地市場内 東京シティ青果フルーツ棟 2階会議室
講師:JA全農とちぎ 園芸部流通対策課 舩生和孝様、五月女一聖様
    野菜ソムリエ 津留崎弘美さん
東京シティ青果野菜部 松浦部長(市場見学)

被災産地の一つである「栃木県」の農業について理解し、今、産地がどのような
状況
であるか、生の声を伺うワークショップ(参加費は全て義援金として寄付される
「チャリティーセミナー
」として開催)。
セミナー前には、特別に築地市場の場内見学ツアーが行なわれました。

■第1部 築地市場内 青果物エリア見学ツアー
①場内
場内は、節電で照明を30%カットしているために薄暗く、産地からのコールドチェーンが切れないように
外気よりも約5℃低くしているため、少しひんやり。築地は都内9箇所の市場の中で最も古く、
「3K(暗い、汚い、危険)」と言われているが、数年後に空調システム等が完備された
『豊洲新市場』へ移転予定。
中央付近で「せり」についてレクチャーを受ける。
1
近年は、スーパーチェーン、大手量販店、外食チェーンへと出荷されていくことが多いので、
卸売価格は担当者との事前『相対』で決定される。その割合はなんと99%(残りわずかが『せり』で決定)。

つづいて、今日のメインテーマである『栃木産』の農産物を探しに。
立派な「ニラ」を発見。
2
栃木産の「ニラ」は年間を通じて、築地市場でNo1の出荷量をほこる。収量を上げるために丈が長く、
緑色がやや淡いのが特徴。周年出回っているが、旬は「冬」で抜群に美味しい!

②青果仲卸エリア
さらに奥へと進み、場内の青果仲卸業者さんが軒を連ねるゾーンへ。全国の青果物が所狭しと積まれており、
時々狭い通路を荷捌き車が通る。とある店舗に栃木産のネギ「白美人」を発見。
3

■第2部 とちぎ復興応援セミナー
①栃木県農業の概要 (JA全農とちぎ 舩生様より)
「栃木県」は認知度が低いものの、主要5品目の野菜「トマト、ニラ、ナス、キュウリ、ネギ」は
周年で出荷でき、果物も「イチゴ」だけでなく「ブドウ」「ナシ」の生産も盛ん。
また、生乳は全国第2位の出荷を誇り、ブランド米『なすひかり』は特Aの評価を得るなど、
首都圏の食卓を支えている。様々な農畜産物を首都圏に提供できるのは、豊かな水や
日照時間が豊富といった自然環境、東京から100kmという立地のよさ、
そして何より栃木県の方々が厳しい品質/規格管理に基づき、GAPにも積極的に取組むなど
真摯に農業と向き合っているからである。今後は、新しい作物への挑戦、他業種とのコラボやPR活動を
強化するなど、栃木産農産物の認知向上と販売拡大を目指す。

②被災地の現状 (JA全農とちぎ 五月女様より
栃木県では3月11日の地震の際、地域によっては震度6を観測。ハウスの倒壊よりも、倉庫やコンテナの
崩れ等が多かったとのこと。また、停電の影響でハウス栽培のトマトが凍傷になるなど、中長期的な影響も続いた。
さらに、原子力発電所事故による放射能の影響で「ほうれん草/かき菜/春菊」の3品に出荷制限がかけられ、
推定8000万円分の作物が廃棄に(4/21に出荷制限は全て解除※5/10日現在)。その他の作物でも
卸売市場で価格が下落するなど、震災の影響は想像以上に広く、深く、そして長い。今後は、“情報発信”を
さらに充実させて、風評被害を払拭し、美味しい栃木産農産物を消費者の方にアピールしたいという
力強い言葉で締めくくられた。

③とちぎ野菜サポーターについて (昨年度サポーター 津留崎弘美さんより)
最後は、昨年度「とちぎ野菜サポーター」の一人として様々な活動をしてこられた、野菜ソムリエの
津留崎さんからの報告。年4回の産地視察とそれに伴って開催された料理教室の様子などを説明。
「野菜ソムリエがとちぎ野菜サポーターを行なうことで、地元への具体的な貢献はありましたか?」という
質問が出たが、栃木の方は「具体的に数値では解りかねるが、『口コミの力』は強いと感じているし、
期待している」と回答。報告を聞きながら、栃木産野菜の試食が配布された。
(桃太郎トマト、白美人ネギの生/麺つゆ漬、にらねっこ)
4

■感想
築地市場見学、栃木の農業を知るセミナー、サポーターの活動報告など、盛りだくさんの内容でした。
「築地市場」という場所も新鮮でしたし、実際に産地の人と接しているJAの方々から話が聞けて、
非常に勉強になりました。活動報告では、野菜の産地視察の魅力やリアルに伝えることの大切さ、
やりがいなどが伝わってきました。きっとセミナーに参加した人全員が、
「自分たちにも何かできることはないか?」と改めて感じたのではないでしょうか。

*プロフィール*
野菜ソムリエ 高崎順子
・消費生活アドバイザー。消費者研究をライフワークにしつつ、そこへ青果物のPRを
絡めていきたいと
日々模索中。
・ブログ:withベジフル http://ameblo.jp/withvege/

【東京】放射能汚染と野菜、人体への影響について 2

開催日時・・・2011年5月9日 19:00~21:00
場所・・・・・・・協会本部 渋谷A・B教室
講師・・・・・・・㈱農水産ID 藤井淳生 先生
講座名・・・・・放射性物質汚染と野菜・人体への影響について②

 2011年3月11日に発生した東日本大震災をうけ開催されたVMC講座「放射性物質と野菜・人体への影響」
の第2弾。
初回と同じく多くの受講生が集まり、放射性物質汚染とは何か?私たちにできることは何か?を学びました。藤井先生は放射線管理技師の資格を持ち、リスクマネジメントの専門家として活動するかたわら、千葉県の八街市で農業を営んでいらっしゃいます。生産者としての思いも交えながら、科学的知見に基づき、放射性物質汚染についてお話くださいました。
パワーポイント84枚分の資料+放射線被爆の早見図、諸外国・地域の規制措置、先生への野菜ソムリエからの質問メールに対する回答集など、たくさんの資料をご用意くださり、非常に充実した講座であっという間の2時間でした。

【 講義内容 】
1、福島第一原子力発電所の事故
  ・ 原子力発電所事故と汚染について知ろう

2、放射線と放射性物質/「ヨウ素131」「セシウム137」
  ・ 放射線の基礎知識を身につけよう
・ 放射性物質・・・元素を知ろう

3、放射線を浴びる・・・とは?
  ・ 日常の放射線量と人体への影響について考えよう
・ 生命と放射線の歴史について考えよう

4、基準値は有効か?
  ・ 生物濃縮と今後の汚染について考えよう

5、Media Literacy/危険・安全を主張する論理
  ・ Media Literacyの視点を身につけよう
・ 今後の放射性物質との係わり方を考えよう

6、身を守る方法/私たちに「できる」こと
  ・食品の汚染が気になるときは・・・

1、福島第一原子力発電所の事故
 
この事故はどういうものであったのか?(概要や状況・汚染範囲)
同じくレベル7であるチェルノブイリ事故との違いや、チェルノブイリでの人体汚染や20年後の結論と教訓について(一般人での主な健康影響の証拠はなく、全がんの罹患率・死亡率、または非悪性疾患における科学的証拠はない。最も深刻な被害は、社会経済的な影響、不安ストレスなど精神的な障害、不必要な妊娠中絶の増加。)

2、放射線と放射性物質/「ヨウ素131」「セシウム137」

「放射能」とは、放射性物質が放射線を出す能力のこと。
放射線・放射能は自然界の一部だが、天然自然の放射線や放射能は安全で、人工のものは危険ということはない。
危険 かどうかは放射線の量による。

3、放射線を浴びる・・・とは?

外部被爆と内部被爆(放射線源が外部にあるか、体内にあるか・・・細胞が受け取る「放射線量と放射線の種類」の問題に帰着)
がん・白血病のリスクとしてはチェルノブイリ事故被爆者の間で、小児の甲状腺がんが多発した一方、
白血病は増加しなかった。
超高線量率の原爆放射線の被曝は、がん死亡率を増加させるが、低線量率放射線の長期間被曝は、がん死亡率を低下させる(ホルミシス効果?)

4、基準値は有効か?

放射性物質汚染では、生体濃縮(甲状腺など、生体内部での局在)は生じるが、生物濃縮(食物連鎖上位汚染)は生じない。
放射性ヨウ素(半減期8日)の暫定基準値は野菜類(根菜・イモ類除く)で2000ベクレル/kg。 放射性セシウムは野菜類で500ベクレル/kg。

5、Media Literacy/危険・安全を主張する論理
 
「安全性」は相対的な数値/基準でしかなく、「個人差」があり「個体差」がある。「安全性」はコストと効果のバランスによって
保たれる。「100%の安全」はどこにもない。「全量検査」は高コスト/非現実的。「安全性」=「確率 」と理解する。

6、身を守る方法/私たちに「できる」こと
 
科学的知見を有し、科学的な読解力を持つこと。
「好き」「嫌い」と「許容」は別問題。(好き嫌いは感情の問題で、許容する・容認しないは知見の問題)
「安全」「危険」の二者択一→リスク・ベネフィットの冷静な判断。
野菜からの汚染除去としては、煮沸処理(アク抜き・・・煮汁を捨てる)、塩茹で(茹で汁は捨てる)、酢漬 けが有効なようである。

【 感想 】
放射性物質汚染により、福島をはじめ、近県の多くの生産者さんが風評被害に苦しんでいます。風評被害に対処するには、まず自分自身が正確な知識を持つことが大切で、メディア・リテラシーも求められます。「安全」か「危険」かという2元論ではなく、数字の持つ意味をきちんと理解したうえで、自分で判断できるようになることが非常に重要だと感じました。生きることは食べること・・・私たちの毎日に直結する大きな問題ですが、冷静に判断し、出会えた野菜・果物には感謝して美味しくいただきたいと思います。お忙しい中ご準備くださった藤井先生、ありがとうございました。
最後になりましたが、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。

レポート作成・・・小倉ひかる(野菜ソムリエ・フリーアナウンサー)
「野菜と果物のパワーで綺麗で健康な毎日♪」をモットーに講師として活動中。
野菜ソムリエhikaruのハッピーベジフル♪
 http://ameblo.jp/happy-fruits-vegetable/

魅力的な話し方講座 ~伝えるトレーニング~

講師:小倉ひかる先生 フリーアナウンサー
日時:2011年4月26日(火)19:00~21:00   
会場:協会本部渋谷B教室  

「伝える」能力は野菜ソムリエにとって一番重要なスキル。どんなに野菜や果物が素晴らしくても、
生活者に伝わらなければ意味がありません。

今回の「魅力的な話し方講座」は、フリーアナウンサーとして活躍中の小倉ひかる先が登壇。
受講生は「講師になりたい」「これから野菜ソムリエのプレゼンテーション試験を控えている」といった
スキルアップに意欲的な約15名が参加しました。

●マイクの使い方と自己紹介
 野菜ソムリエとして多くの人の前で話すとき、マイクを使うことが想定されます。相手に聞き取りやすく話すには、
  マイクの位置や使い方も重要。
 そこでまず、マイクの性質や持ち方などを丁寧に教えていただきました。そして「マイクを持っていないほうの
  手の位置」について、プロならではのアドバイス。緊張すると手をぶらぶらさせてしまったり、リズムをとってしまい
  とても見苦しく見えるので、注意が必要なのだそうです。
 このように、先生から丁寧にご指導をいただいたあと、受講生はマイクを使って一人ひとり自己紹介に
  チャレンジしました。しかし、ちゃんと気をつけているつもりでも、自分では気がつかない癖がでて、
  なかなかうまくできません。「この講座の最後には上手になっているはずですよ」と先生に励ましていただき、
  話す知識と訓練の大切さをあらためて再認識しました。

●接客の基本
 次に、正しい敬語表現や「お手紙・ご心配」といった丁寧な表現につける「お」や「ご」の使い方の再確認。
  そして、「いらっしゃいませ」などの接客用語を声に出して練習をしました。日本語は高い音から
  低い音にむかって流れるように発音するのがポイント。しかし自分でも気がつかないうちに、「~です」
  「~ます」などの語尾を上げて発音したり、強調したり、伸ばしたりする癖が出やすいのだそうです。
  指摘されないと、なかなか気がつかないものです。 
  そして、おもてなしに大切な笑顔とお辞儀について。「ウィスキー」と発音してよい笑顔をつくること、さらに
  きれいな笑顔を維持するため、表情筋を鍛える訓練を行いました。
 お辞儀に関しては、会釈、敬礼、最敬礼について、美しく見える姿勢や立ち方のポイントから、
  「相手より先に頭をさげて、相手よりゆっくりあげる」といったお辞儀のコツを教えていただきました。
  実際やってみると、きれいなお辞儀の体制はとてもつらいものです。これも訓練あるのみです。

●発声・発音の練習
 そして、発声と発音の練習。腹式呼吸のやり方と、のどを痛めない発声、母音や鼻濁音の発音を
  教えていただきました。
 普段の会話では意識しない母音の口の形。これを再確認するだけでも、聞き取りやすくなることが
  分かりました。そして「ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ」といった腹式呼吸での発声練習と、
  「たこ焼き凧揚げたこ入道」「魅力的な弥勒菩薩の耳」といった早口言葉で滑舌練習も行いました。
  最初のうち、笑ってしまったり、恥ずかしがっていた受講生でしたが、何度も練習するにつれ、
  気持ちを込めて「たこ焼き凧揚げたこ入道」も言えるようになりました。

講座の最後は、今回の内容を自分の中で確認し、その成果が実践できているか、マイクを持って
もう一度自己紹介をしました。はじめの自己紹介と比べて、受講生全員がきれいな姿勢、魅力的に
自己紹介をすることができるようになっていました。一番印象的であったのは、初めは緊張していた受講生が、
小倉先生の励ましで自信をもち素敵な笑顔になっていたこと。人前で話すのが苦手でも、コツがわかれば、
何も怖いことはありません。受講を終えて確実にステップアップしたことを実感しました。
あとは、ひたすら練習あるのみ。
小倉先生に教えていただいたことを生かし、今後の野菜ソムリエ活動に生かしていきたいと思います。

(プロフィール)
アクティブ野菜ソムリエ 霜村春菜
 ユネスコ世界文化遺産である能楽を教える傍ら、食関係のフリーライターとして活躍中。
  野菜ソムリエ協会メールマガジン「野菜大好き!」にも執筆しています。読んでください!

復興支援チャリティーイベント
~奥田シェフと語ろう。今後の日本の農業と被災地の現状について~ 第二弾

日時 : 2011年4月22日(金) 
場所 : 協会本部渋谷A教室

被災地で炊き出しをされているアル・ケッチァーノ奥田政行シェフとのチャリティーイベント第二弾として行われた、パネルディスカッション。野菜ソムリエとして何が出来るのか?を考えるきっかけとして、被災地の現状や活動の実際をパネラーの方々にお話していただき、今後の支援について意見を出し合う場となりました。

~ パネラー ~
アル・ケッチァーノ オーナーシェフ 奥田 政行氏
岩手県農林水産部流通課 企画マーケティング担当課長 中南 博氏
岩手県 株式会社陣場 ロレオール シェフ 伊藤 勝康氏
日本野菜ソムリエ協会 専務理事 細田 俊二氏

~ ナビゲーター ~
野菜ソムリエ KAORUさん

《被災地は今。被災地の現状や、現在の活動について》

「テレビ映像でも流れているが、がれきの山だったり、町そのものが無い。
支援物資も続々と届けられてはいるが、連絡もなく突発で到着することがあったり、外国からの荷物で何が入っているのか外箱からは判読できないものもあったり、受け取る側も不眠不休の作業をしながら受け取っている現状。
そして、日本にとって・世界にとって重要な資産である三陸の漁業に関しては、いったん「ゼロ」になった、という認識。
魚を獲ることができないだけでなく、加工する施設も被害に遭い、壊滅している。
ただ、4/11に宮古市の魚市場は再開し、微量ではあるがセリも行われている。」(中南氏)

「料理人たちやボランティアが共同して炊き出しを行っているが、水や電気にも不自由する中での調理。生のまま食べるなら加熱は要らないが、衛生面もあるのでそれも難しい。
避難所にいる主婦の方々は、不安な避難生活の中で、震災前の家庭生活とは違い何百人もの食事を日常的に作っており疲弊している。炊き出しで助かっている面もあると思うが、外部の人間が来るというのはそれなりに気を遣うので、こちらもただやってあげればいいのではなく、工夫が必要。被災者の方々のお話をきいたり気持ちに寄り添いながら、一緒に作業をし、ゆっくりと心の壁を解いていきながら、どんな料理だと喜んでくれるかを考えて行った。そして、写真などを後で見返すと、明らかに、食事後の方が皆表情が穏やかに・和やかになっているので、身体的だけでなく精神的にも、食事は大切であると実感した。」(伊藤氏)

「大気・土・光・水・・・自然を構成しているそれらのことがわかれば、野菜のことも、放射能の拡がり方もある程度推測することができます。例えば今回の地震および福島原発事故の場合、三陸沖の海流のぶつかり(日本海側からくる寒流と、太平洋の暖流)によって、石巻より以北は放射性物質の汚水が流れにくかったことや、事故直後の雪や寒さによって大気中の放射性物質が、暖かい太平洋側へ流れていったことなどが推測できるので、
このことからまずは、元々、食材の種類が豊富で、被災地の中でも放射能の影響を比較的受けていないと思われる岩手県】の農産物や畜産物から世間にアピールしていき、それを宮城・福島へと徐々に波及させていき、復興へのうねりを巻き起こす。そしてその間に世界三大漁場:三陸の海の復活への足がかりをつけ、東北全体の経済活性化をしていくという復興計画を提案したい。(奥田氏)

《野菜ソムリエとして今後どのように支援していくのか》
※ディスカッションの際、出た意見です。

支援物資や炊き出しなどによる「生命維持のための食事」から、今後は「日々の活力源となるような食事」「精神的な支えとなるような食事」が必要となるに従い、求められる支援の形も変わってくる。そこに、食の楽しさを伝えることができる野菜ソムリエの介入が、求められるのではないか。

例えば、被災地では野菜の摂取に苦慮していて、それは単に野菜が手に入りづらいからというのもあるが、支援物資として野菜が届いても、限られた調理環境の中でどのように活用したらよいのかという知恵が足りない、というのも大きい。なので、そこに野菜ソムリエならではのアイデアを提供できれば、支援になるのではないか。また、「その野菜を食べるメリット=健康になる、キレイになる、など」を伝えるだけでも、食事がイキイキしたものになり、気持ちが明るくなるので、会話も立派な支援になる。

被災地へ行かなくとも、【正確に情報を理解し、周囲に伝える】ことが、支援につながる。ただし、放射性物質による農産物汚染問題については、正確に理解することは大切かもしれないが、「問題に対する見解を説明するのが主体ではなく、あくまで、野菜果物の愛好者として楽しさや感動を伝えるのが私達野菜ソムリエの役割だと思う」(野菜ソムリエ KAORUさん)。

被災地域の農産物や風評被害を受けている農産物の販売をするファーマーズマーケットの企画、支援のボランティアスタッフ募集、野菜ソムリエ復興支援プロジェクトの発足など、協会HPにて随時掲載する予定なので、一人一人が出来る範囲で参加し、一時的でなく支援を続けていくことが、長期に渡る復興活動を支えるのではないか。(野菜ソムリエ協会 細田氏より)

《イベントに参加した、私の感想》
何かをしてあげたいと思うならば、自己満足や押し付けではなく、相手の状況を知り、本当に役に立つような行動をしなければならないと思います。そのためには、支援物資を送ったり炊き出しをしたりという手段だけにとらわれず、被災地と直接的につながっていなくともできる支援の方法もたくさんあると思いますし、今すぐ・数ヶ月後・数年後と、求められる支援の形は変化していくとも思います。1人の力は小さいけれど、1人1人がやれることを考え、野菜ソムリエ=野菜果物の感動を伝え、誰かを楽しませながら幸せに導くことが出来る人 という原点を忘れずに、長期的に活動していくことが大切ではないかなと思いました。

レポート作成 : 高品 和代(野菜ソムリエ)
日本の台所・築地にて、野菜果物&手料理について楽しみながら学べる「ベジフルクッキングサポート築地」という野菜ソムリエ協会認定料理教室を主宰。
野菜ソムリエとして震災を迎えたことにもきっと何か意味があるはず・・と思い、自分がやれることは何かを考える毎日です。
HP : 「あなただけの極上おうちレストラン、野菜ソムリエがサポートします!」
   http://ameblo.jp/passion2002/

「復興支援チャリティーイベント
~奥田シェフと語ろう 今後の日本の農業と被災地の現状について~」

3月11日東日本を襲った未曾有の大震災は、建物・人的被害のみならず「放射性物質漏洩」という日本の災害史上かつてない非常事態を招きました。それにより政府から出荷制限指示が発表され、制限解除後も風評被害により被災地の農畜産物や水産物は大きな打撃を受けています。
今回はそうした農産物や被災地の現状、また今後の日本農業について山形庄内のイタリアン「アル・ケッチァーノ」オーナーの奥田政行シェフと語り合おうというチャリティーイベントです。

奥田シェフは今回の震災後いち早く被災地に入り炊き出しを行い、現在も続けておられます。庄内の「アル・ケッチァーノ」で仕込みをした食材を、数時間かけ岩手県内のフレンチレストランに運び最終準備を整えたのち各避難所を回るそうです。今日はその岩手のフレンチ「ロレオール」オーナーの伊藤勝康シェフもゲストスピーカーとしてお見えになっていました。
奥田シェフ・伊藤シェフ・また岩手県職員の方々から現地の状況のお話を伺いながら、岩手の食材を中心にしたお料理をいただきます。

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まず参加者一同「岩手のりんごジュース」で、今回被害に遭われた方に向け献杯しました。

「岩手のやさいのアルケ風バーニャカウダ」

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岩手産のラディッシュ・にんじん・ミニだいこん・プチヴェール・春菊を特製のバーニャカウダソースでいただきます。このソースはカリフラワーをコンソメで煮てミキサーにかけ、アンチョビとニンニクで仕上げたもの。野菜の旨みを最大限に引き出すやさしいお味のソースでした。

「今は幻・・・イサダのクリームソースフェデリーニにセリを乗せて」

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イサダとは「ツノナシオキアミ」のこと。
イサダ漁が始まると地元の人は春が到来したと感じるのだそうです。淡い色のパスタソースと散らしたセリの緑色、そして上に乗ったイサダの桜色が美しいパスタです。

親潮と黒潮がぶつかる「潮目」である三陸沖は世界を代表する漁場のひとつ。原発から出た汚染水の影響が気になるところですが、奥田シェフいわく海流の流れを知ればどこが安全かはわかるとのこと。太平洋沖で取れた魚はすべて危ない・・・こんな間違った情報こそ風評被害の発端となるのですね

「アルケ特製 岩手の長イモと白菜のサラダ」

長イモの粘りを生かしたシンプルなサラダです。フェンネルの香りがアクセントになっています。当初ちりめんじゃこを加える予定だったそうですが、お客様のお一人がフェンネルを持ってきてくださったのでそれを使う事にしました。ちりめんじゃこはフェンネルと喧嘩してしまうため取りやめたとか。

奥田シェフのお料理はどれもシンプルに見えて、実は計算し尽くされています。私たちはつい次から次へと食材や調味料を足してしまいがちですが、シェフいわく大事なのは「引き算する勇気」だそうです。

「奥州牛と赤牛の食べ比べ 岩手の山ワサビとアルケのスペシャルマスタード」

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サシ(脂肪分)が入りにくい赤牛は肉質が締まり、奥州牛はサシの分だけまろやかな味がしました。ぴりりとした風味とシャキシャキとした歯ごたえが特徴の山わさびが付け合せ。辛味の上手な出し方も教えていただきました。畜産物もかなりの風評被害を受けているそうです。

「発芽玄米とお湯」

発芽玄米をカップに入れお湯を注ぐと、玄米の香ばしい香りが漂います。口に含ませるとステーキの脂分もすっきり流れます。

「キャラメルのムース」

「堀口珈琲研究所とアル・ケッチャーノが生んだオリジナルブレンドコーヒー」

被災地の食材をどんどん食べて、被災地の生産者を応援したい・・・今回のイベントの素晴らしいお料理を食べて率直にそう思いました。しかし原発の影響を諸に受けている福島県の産地はさらに深刻です。この会に先立ち、福島県郡山で農業をしている野菜ソムリエの藤田さんから福島の状況についてのお話がありました。理不尽な返品が後を絶たない中、自信を持って育てた野菜を「安全だから買ってください」とは言えない葛藤。時折声を詰まらせながら語る生の声はとても苦悩に満ちていましたが希望を忘れず前向きな姿に大変心を打たれました

今私たちがすべきこと。それは氾濫する情報に振り回されず、何が安全で何が安全ではないのか、本当に正しいことを見極めることです。目に見えないことへの不安感から疑心暗鬼になり、どんどん増長されていくのが風評被害というものです。

また現地に入った奥田シェフが今被災地で一番大切なのは「被災者と同じ目線に立ち、話しを聞いてあげること」なのだそうです。震災直後と違い救援物資も全国から届き、たくさんのボランティアによる炊き出しも行なわれています。しかし、そうした物的支援だけでなく心のケアがこれからもっと重要になってくることでしょう。

行きと同じルートを帰る道すがらもう一度「自分にできることは何?」と問いかけてみました。

このような有意義な場を設けていただいた協会スタッフの方々、奥田シェフ、伊藤シェフ、岩手県の中南さん、坂田さんに心より感謝します。

レポート : 野菜ソムリエ 高野 和子

(プロフィール)
資格取得時3歳だった息子ももう小学5年生。妹も加わりにぎやかな毎日です。野菜中心の食生活とバレーボールが元気の源♪
ブログ「子どもと野菜生活」

http://vege322.blog6.fc2.com/

【東京】食を選ぶ力シリーズ第4弾「ベジフル秘話ヒストリア」
~王様お姫様が愛した野菜果物~

【開催日時】:2011年4月22日(金) 19:00~21:00
【開催場所】:協会本部渋谷A教室
【講師名】:石戸谷学 先生
【講座名】:食を選ぶ力シリーズ第4弾「ベジフル秘話ヒストリア」
~王様お姫様が愛した野菜果物~

今回の講座は、長い歴史の中で多くの野菜や果物が、領土争い、アジアや中東との交易、
そして新大陸アメリカの発見よりヨーロッパの王宮にもたらされ、その後各地に広まり、中でも、今も名を残す王侯貴族達が好んで食した事がキッカケでヨーロッパに多くの野菜果物が広まったとされていることについて石戸谷先生にお話して頂きました。

①トマトロード
現在世界のトマト生産高は年間:約9000万トン。
何故トマトが世界中で食べられ、どこから来て、どのように広まったのか?
その伝播の歴史をたどるのが『トマトロード』になる。
●原産地
南米アンデスの太平洋側。16世紀のアステカ王国(現メキシコ)ではトマト栽培が盛んに行われていた。
●ヨーロッパに渡ったトマト
アステカ王国を征服したスペイン人によって他の野菜と一緒にヨーロッパに入ってきたとされている。
●トマトを一番食べ始めたのは?
イタリア人。1500年中位からイタリア(ナポリ:当時はスペインの領土)でトマト栽培が始まり、当時イタリアではトマトのことを『ポモドーロ(黄金のりんご)』と呼んでいたそう。当初ナポリではトマトは見向きもされなかったが、当時イタリアでは何度も大きな(飢饉)が起き、そこからトマトが食されるようになったとされている。
●フランスへ
イタリアの名家、メディチ家の娘、カトリーヌ・ド・メデェシスがフランスにトマトを広めたとされている。フランスでトマトの呼び名は『ポムダムール(愛のりんご)』。
その後イギリス、ドイツなどヨーロッパ各地に広まった。
●トマトが当初食用にされなかった理由
ナス科の植物には毒が入っていると思われていた為。

②貧者のパン
ヨーロッパ各国を度々襲った飢饉や戦争と共にジャガイモは東へ東と伝播した。その中で底辺で苦しむ人達の生きる糧としての地位を確立し、『貧者のパン』と言われている。
ジャガイモはトマトと同様、新大陸アメリカからスペイン人によってヨーロッパに伝えられた。
●原産地
アンデス山地ではと推測されてる。
●ヨーロッパに渡ったジャガイモ
1500年頃スペインにジャガイモが上陸し、その後スペインの一部地域で栽培が始まったが収穫量は微々たるものだった。理由としてはヨーロッパ人の多くが『聖書に載っていない食べ物』という偏見を持った事から中々食用にならなかったからである。
ジャガイモ栽培を奨励した国
ドイツとアイルランド。理由としては
・北方に位置する国だけに寒冷地が多く、土地が痩せていた。
・ジャガイモは霜に強く、3ヶ月といった短期間で育ち、痩せた土地でも容易に栽培できた。
・野菜の少ない冬場では大きな栄養源だった。からである。
フランスへ
多くの飢饉に見舞われ、その窮状を救う農学者:アントワーヌ・オギュスタン・パルマンティエが普及に尽力した。

③イタリア メディチ家
カトリーヌ・ド・メデェシス
フランス料理の母と呼ばれ、輿入れの際、多彩な料理法、食器類等をフランスに伝えたとされる。

④フランス ブルボン朝(1589-1792)
・ルイ14世(太陽王)=別名『美食王』
ルイ14世はレタスを使ったサラダが大好物だった。その事からその後レタスを使ったサラダがフランス庶民にも好まれるようになったらしい。

・デュバリー伯爵夫人
彼女はカリフラワーを使った料理を好んで食べていた。
カリフラワーの普及は彼女によるところが大きいとされてる。

・ナポレオン・ボナパルト
好物=>インゲンマメ
◆ナポレオンと缶詰
ナポレオンは食品を大量に保存、供給できる技術開発に乗り出し、アイデアを募集した。
その後=>ビン詰め方法が開発された。=>イギリス海軍にて、日本の茶筒がヒントとなり
缶詰が開発された。

⑤オーストリア(スペイン)ハプスブルグ家(1273-1918)
民衆に暴君を輩出しなかった品位のある家系。

◆ハプスブルグ家の食事でよく使われた野菜
=>カリフラワー、キャベツ、ほうれん草等(これらは高級食材)

・マリアテレジア
オーストリアの国母と呼ばれ、マリーアントワネットも彼女の子供。
夫はフランス人のトスカーナ公フランツシュテファン・ロートリング。
彼がハプスブルグ家に来た事により、その後のウィーン宮廷料理に
フランス料理の影響が出てくるようになった。

◆彼女の活力源(スタミナ源)になったスープとは?
・オリオ・スープ

・フランツヨーゼフ
オーストリア帝国において実質最後の皇帝で食が好きだったとされている。

・王妃エリザベート
フランツヨーゼフの妻。当時のヨーロッパの王宮の中でも随一の美貌だったと
云われている。

◆エリザベートが好んで食べた野菜
=>アスパラガス、アーティーチョーク

⑥その他
◆レストランの誕生
フランスのパン屋で【レストラン】という名の煮込み料理を出したところ
大人気メニューとなり、それ以降、新しく広がりつつあった料理店の代名詞に
レストランが付けられるようになった。

◆サボイホテル
1889年ロンドンに開業したホテル。ホテル内にオープンしたレストランに
西洋料理界のカリスマ料理人を料理長として起用したり、オーケストラの演奏会を行なった事で当時イギリスの貴婦人達の間で話題となり人気となった。

【所感】
『この植物には毒があります。』といわれている食べ物を初めて食した人は何と勇敢な人であろうと思いました。飢饉で苦しんでいるその時代、それをもし食べなかったら…
その国は今現在でも残っていたであろうか...?と想像してしまいます。また、今の時代でも海外セレブや有名芸能人が愛用するものが一般の方々の間で話題となって人気となる傾向を見てみると物事が世の中の人々に広がっていく様子や流れ方は昔も今の時代も差ほど変わらないんだなぁ。という印象を持ちました。
石戸谷先生、今回の講義もとても興味深く拝聴させて頂きました。ありがとうございました!

【プロフィール】
野菜ソムリエ 富田 千絵美
食べる事、料理、旅行好き、そして美食店ハンター!
グローバルな野菜ソムリエを目指しています!

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