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人があつまる料理教室をはじめよう
~野菜ソムリエの料理教室オープンのノウハウ 基本編~

日時 : 2011年7月27日(水) 
場所 : 協会本部渋谷B教室
講師 : 野菜ソムリエ 木谷 馨先生  協会認定料理教室『mirepoix  ミルポア』主宰

《料理教室をはじめるには》
料理教室を始めるにあたっては、資格などはいっさい必要ありません。
「明日から、私、料理教室はじめます」、と言って始めてもできてしまいます。
でも、誰でも簡単に始められるからこそ、難しいのです。
もしここにいる全員が料理教室を始めて、それぞれがうまくいくには、
料理というものを通して、自分を出さなければならない。
自分がどのように料理というものにかかわっていくのか・何を伝えていきたいか、
自分なりの意見、感覚を、常にもつ必要があります。
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《どこで料理教室を開くか》
大きくは、自宅か、貸スペース・共用空間かということになりますが、いずれにしても3~4人程度に教える
場所さえあれば(収支決算は別として)始められますし、自分の工夫次第で空間はどんなにでもなります。
雑誌などで素敵なキッチンやテーブルでたくさんの人に教えていたりする様子を見ることもあるかと思いますが、
望みを高くする前にまず、料理教室というのは空間より「教える人」であることを忘れないこと。
また、自宅でやる場合に大切なのは、雰囲気作り。
まずは、生活感を出さない = 清潔感を出すこと!!例えばスポンジひとつにしても、
自宅用なら多少汚れたまま使い続けても料理教室用としてはNG。
生活圏と混同しないように気を配るのが大切です。
貸スペースに関しては、採算のことを考えると、無料で貸してくれる区や市のものや、知り合いのレストランを
休日に借りるなどが出来ればベスト。あとは友人や他人の広いキッチンで出張料理教室など。
どこでやるにしても、まずは場数を踏むことが大事です。

《教える料理スタイル》
★デモンストレーション形式
長所・・料理を作るのは生徒ではないので、確実に料理の味を伝えられ、おもてなしができる
短所・・自宅の場合は、調理工程が全員に見やすいカウンター等がないと続けるのが難しい

★実習形式
長所・・生徒さんが実際に料理を作り学べるので、料理初心者に好まれる
短所・・料理を作る生徒さんによって味にバラツキが出るので、調理について・器具の使い方・
調味料の計り方などきちんと教える必要がある

★デモンストレーション+実習形式・・・一番わかりやすいが、一番時間とスペースが必要です

それぞれのスタイルの特徴と教える場所を照らし合わせて決め、自分および生徒さん達が料理を作る際の
導線がきちんと取れるのかを考える必要があります。

《教える料理の種類》
イタリアンが流行っているからとか、エスニックなら人が集まりそうだな、
というのではなく、またたとえジャンルを特定しない
料理教室であっても、自分が好きな分野である・自分が試食して美味しいかまずいか判断できる料理を教えること。
自分が教えたい料理についてのレシピ作成には、自然に個性が出てきます。
また、料理の作り方だけではなく、その料理の培われた文化や背景なども一緒に伝えると、話に幅が出ます。
自分が試食して確実に伝えられるものを教えましょう。
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《レッスン内容》
レッスン時間については、デモンストレーション形式の場合は生徒さんがずっと座っているので飽きさせないよう
全工程2時間~2時間30分くらいが適当で、実習形式だと、説明30分+実習1時間~1時間半+試食30分=
2時間半~3時間が目安。レッスンの詳細内容に関しては自分ができる範囲内を考えること。
あくまで3年くらいは続けられる内容にしないと、やるのがつらくなります。月のレッスン回数についても、
料理教室というのは生徒さんに見える部分は10%であとの90%は地味な準備作業ですから、
初めは無理のないように設定すること。
レッスン料も、教室や講師に対する信用に関係してくるので一度決めたら3年は変えないつもりで、
どのくらいなら自分のモチベーションを保てるかを基準にするべきです。
もちろん赤字になるような設定は避けましょう。

《レシピに対する考え方》
レシピは、料理講師にとっては大切な商品。ただし、「これは私だけが作ったオリジナル」であることに固執しない方がいい
とは思います。レシピが氾濫している昨今、似たようなことを考えている人はどこかにいるかもしれないし、
逆にそうだったとしても、自分なりの考え方や手順がレシピに織り込まれていればそれはあなたのレシピです。
完全なオリジナルだから美味しいとは限りませんし、【自分がどこにこだわったかがオリジナリティ】なのではないでしょうか。
また、レシピの書き方・分量の表示の仕方(例えば、○カップなのか○mlなのか)は様々あるので、
生徒さんが料理初心者なのかそうではないのかなども考慮しつつ、
伝わりやすい方法を心がけるといいと思います。

《教室の雰囲気作り》
テーブルコーディネートについては、雑誌に載っているようなものすごく綺麗なものを目指さなくてよいし、
習わなくてもいいので、本を何でもいいから1冊買って勉強するといいです。ナプキンやクロスを工夫したり、
自宅であれば玄関に季節のものを置いたりするだけでも、「私の家とは違うな」と生徒さんに思わせることができるし、
それがポイントになります。あくまでも清潔感を心がけてください。
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《告知方法》
料理教室をしている人は世間に本当に多いので、告知や人集めは一番悩むところです。
ホームページはプロにお任せするのと自分で作成するのとでは検索ヒットの仕方も違いますし、
ブログはメディアの人はかなりチェックしているので、ネットという手段をどうするかははずせない問題ですが、
とはいえ自宅の場合はどこまで個人情報を公開するのかも考えなくてはならないので、
口コミなども上手に活用しながら、自分のスタイルを決めていくこと。

~感想~
私も料理教室を始めてから半年ほど経ちましたが、実際に長年やり続けていらっしゃる講師の方のお話というのは、
とても具体的で参考になり、自分自身のやり方を見直す場にもなりました。
特に料理教室というのは道具をたくさん・何度も使いながら運営しますので、その中で清潔感や新しさを出すというのは、
実際にやっている立場でないと苦労や工夫がわからないなと思い、うなずきながら聴きました。
木谷先生のセミナーを通して「世の中に既に存在する料理教室と同じなら自分がわざわざやる意味はない」と改めて思いましたので、料理を通じて自分をどう出していくか・何を伝えていくか、方針は強固に・方法は柔軟にやっていこうと思いました。

レポート作成 : 高品 和代(アクティブ野菜ソムリエ)
日本の台所・築地にて、野菜果物&手料理について毎回違うテーマを学べる「ベジフルクッキングサポート築地」
という協会認定料理教室を主宰。最近は私の教室の受講をきっかけに野菜ソムリエの道を歩み始める人も増え、
やりがいを感じている日々です。
HP : 「あなただけの極上おうちレストラン、野菜ソムリエがサポートします!」
   http://ameblo.jp/passion2002/