【東京】今こそ考える日本の農業~農産物の加工から明日の農業を考えよう~(前編)
日時: 2011年9月27日(火) 19:00~21:00
場所: 協会本部渋谷A教室
講師: 中村敏樹先生
日本野菜ソムリエ協会講師
香川大学農学部園芸学科卒業
農業コンサルタント
東京農業大学講師
有限会社コスモファーム代表取締役社長
テーマ:
農業の6次産業の必要性や方法について
1 農業の6次産業化とは
生産者が自身で生産したものを加工、販売し地域活性化につなげること。
つまり、生産者自身が商品開発し、直接販路を開拓して販売すること。
たとえば、お米1俵が12000円、10aあたり8俵、10万円程度の売上しかないが、
これを生産者が、おこわや餅に加工して販売すれば15倍~20倍に付加価値があがる。
そうすれば、農業者の利益増大につながり農業者の自立につながる。
6次産業という名称ははじめ、
1次産業+2次産業+3次産業=6次産業という語呂合わせだったが、
現在、第1次産業である農業が衰退しては成り立たないこと、各産業の足し算ではなく、
総合的な結びつきをはかるということで、
1次産業×2次産業×3次産業=6次産業 といわれている。
2 日本農業の変化と現状把握
●戦後の高度成長期
地方から都市へ人口の流入があり、この流れに合わせるように農産物も都市部へ。
物流インフラ・冷蔵庫の整備により、コールドチェーンができ、
より遠くから野菜が運ばれるようになり、生産エリアが拡大していく。
結果、近郊野菜のメリットがなくなり、地価高騰により、農地が減少した。
地価上昇は地方にも波及し、
1次産業と2次・3次産業の所得格差が拡大してきて農業離れがおきた。
結果として生産性低下、耕作放棄、従事者の老齢化で1次産業が衰退してしまった。
3 農業生産振興のため、どうすれば改善できるのか?
●現在の農産物の姿は、少品目・大量生産(例、青首ダイコン)
旬がわからないほど1年を通じて流通している(安定供給、メニューがくみやすい)
個性のないF1品種になってしまった。・・・伝統野菜や地方野菜が珍しくなった。
●新たな農業スタイルの例 ~コスモファームでの取り組み~
①少量・多品目生産・・・1年を通じ、多くの種類の野菜を、少量ずつ出荷している。
②野菜の見せ方の工夫・・・野菜の色や形を生かして驚きと美しさ楽しさをアピールする。
③紫カリフラワー、コリンキー、ミニパプリカなど変わった野菜を作り、
農産物の差別化をはかり、食べ方なども紹介している。
④出荷カレンダーを作り、注文を受けやすくしている。
⑤農産加工品の例として、瓶詰めのピクルスを作り、保存食にもなり、
いろどりや切り方を工夫して見せる要素を盛り込む。
●販路確保のために考えられること
●売れる農産物づくりのポイント~農業で一番大切なことは販路の確保~
①地産地消で地域を支える
地産地消の重要性は、自らが生産するだけでなく消費者としても
地域を支えることや伝統をいかし、郷土愛にもつながる。
②いろいろな野菜を作り、
直売所(マルシェ、JA、道の駅、スーパー等個人の直売所)などの複数店舗で販売する。
③農産物に付加価値をつけ、農産加工品(6次産業化)として販売する。
加工品は野菜よりも 長く店頭に置くことができる。
生産から加工まで考える場合、コスト意識、在庫、
商品開発を考えられる農家でありたい。
④直売所から、協会が行うファーム・エンターテイメントのような農業体験の場にし、
3次産業である食堂や農家レストランを開くことで、地元の食材を使い、
農家の女性の生きがいとなっている例もある。
●6次産業化に興味のある農家は
はじめは、手作り的に3~4人で持ち寄って加工を考えて、
6次化プランナーのサポートを得ながら進めてみるとよいのではないだろうか。
感想
農業が衰退してきている現実はありますが、中村先生の意欲的な取り組みから、
改善策として学ぶ事がたくさんありました。6次産業化という流れに、
野菜ソムリエとしてかかわれる場があると実感しました。後編楽しみにしています。
レポート作成 野菜ソムリエ 笠原 美智子
教職17年退職後、専業主婦となり、東京と山形を往復して、農業をしています。
いろいろな種をまいて、その生長を楽しみながら、新鮮な野菜を食べて元気な毎日
ブログ:野菜ソムリエの野菜畑・笠原美智子
http://ameblo.jp/yasaisomurie11yasaibatak/
◆後編は10月20日(木)19:00~21:00 前編のおさらいからお話しいただきます。
http://vf.way-nifty.com/vmc/2011/09/post-178e.html


