【東京10/25】「秋の希少野菜と中国美肌食材コース」@中国湖南料理「華湘」
■アカデミックレストラン/テーマ:
「秋の希少野菜と中国美肌食材コース」
■日時:
2011年10月25日(火) 19:00~21:15
■場所:
中国湖南料理 華湘
■講師:
・中国湖南料理「華湘」総料理長/ジュニア野菜ソムリエ 秦由弘さん
・野菜ソムリエ/料理研究家 つるさきひろみ さん
アカデミックレストラン「秋の希少野菜と中国美肌食材コース」を体験して
今回のアカデミックレストランは、
「美肌」×「湖南料理」×「秋の希少野菜」をテーマにした会でした。
女性なら誰でも憧れる「美肌」。
今回の参加者はすべて女性!です。
湖南料理を供してくださったのは池袋にある湖南料理の名店「華湘」さん。
「湖南料理」のふるさとは洞庭湖南部にあたり、
中国四大料理のほぼ中央に位置します。(北京、四川、上海、広東が4大料理です)
内陸なので、山で採れるもの、タケノコや根菜類、また保存食が多いそうです。
味付けの特徴は「酸辣」、酸っぱくて辛いのが特徴です。
「酸っぱい」は主に酢と発酵食品で、
「辛い」はトウガラシを使って味付けするそうです。
さて、そんな湖南料理の伝統的な技を使いながら、
世界各地の素材や調味料を駆使し独自のスタイルを切り開くのは
総料理長秦由弘(はたよしひろ)氏です。
そして野菜ソムリエの津留崎弘美氏に
「秋の希少野菜」の解説と美肌のための食べ物についてお話しいただきました。
また肌のトラブル別にその対策やお勧めする食べ物についての資料もいただきました。
「秋の希少野菜」はきれいに盛られてこのように飾られていました。
手前からいんかのめざめ、食用ほおずき、まこもだけ、むかご、
四角豆、キノコ類、ロマネスコ、コールラビ、韓国かぼちゃ、とうがらし各種。
その日は全9品のフルコース、どれも本当に美味しかったのですが、
その中で特に感動的だった料理をご紹介します。
●「華湘特性前菜 盛り合わせ」
手前からロマネスコの干しエビ炒め、キャノンボールクラゲのガーリック炒め、
紫野菜ジュース、さといらず豆のピスタチオオイル。
繊細で美しい盛り付けに一同歓声があがります。
1種類ずつ食べてみると一瞬中国料理であることを忘れてしまいそうです。
どれも淡白な薄味の仕上がり、
コラーゲンが豊富なキャノンボールクラゲ(大砲=キャノンボール)は、
優しい歯ごたえでした。またロマネスコ炒めは、干しエビで味付けしてあるのですが、
イタリア料理の定番「ロマネスコのアンチョビ炒め」を彷彿とさせる一品、
「さといらず豆」というのは新潟県で栽培されている大豆で、
砂糖がいらないほど甘いことからこのような名前がついているのだそうです。
それを豆腐のムースのようにして上にピスタッチオオイルをかけたものは
まさに絶品でした。
●「根菜たちの秘密のスパイス揚げ」
いんかのめざめ、長いも、レンコン、の揚げもの、
隠し味の正体はガラムマサラだそうです。
一つ一つの素材の歯ごたえや味が楽しめる一品、
隣の小さな団子三兄弟はなんと梨!(多分焼いてあります)
揚げものとの相性は抜群でした。
インド料理のサモサとマンゴチャツネを思い出しました。
●「秋野菜の白湯刀削麺」
そして一番盛り上がったのが「刀削麺」の体験。
「刀削麺」は山西省発祥の特殊な麺です。
煮えたぎる鍋に向けて麺の塊を特殊な刃物で削いでいきます。
私も早速試してみましたが、コツがつかめず悪戦苦闘!
どうやら刃物をあてる角度が大切なようです。他の方々も参加して何とか作り終え、
特製刀削麺が完成。
コラーゲン沢山の白湯スープに韓国かぼちゃやキノコを添えて、
秋をしみじみ感じる一皿に出来上がりました。
●「フルーツトマトのソルべ」
美しい器の中に真っ赤なトマトのソルベ。アメーラトマトだそうです。
酸味が程良くとても感動的な味でした。器は有田焼だそうです。
これに限らずこちらの器はすべてとても繊細で素敵でした。
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どのお料理もきれいで美味しい、
珍しい野菜や美肌について改めて知ったことも沢山ありました。
そして野菜ソムリエの津留崎さんにも大変感銘を受けました。
この会のために入念な下調べをなさり、伝え方を考え、
きちんと準備をなさっていた津留崎さん。
特に「刀削麺」を教えてくださる中国の職人さんがいらした際、
中国語で「お名前は?今日はどうぞよろしくお願いいたします。」と
あいさつをなさったのがとても印象的でした。アカデミックレストランは知って食べる楽しみだけではなく、野菜ソムリエとしての姿勢を学ぶ場でもあるのですね。
さて翌朝、私の肌はなんとなくぷるぷる?
根拠がないことはもちろんわかっているのですが。(笑)
野菜ソムリエ:和田麻子
職業歴25年、2年前よりイタリア食材とワインの販売担当に。
オリジナルジェラートや試食用レシピの考案など大忙しの日々、
今はイタリアの焼き栗販売に夢中。