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【東京】食べる前に知っておきたい農業の事

受講日:平成23年10月31日(月) 19:00~21:00
場所:野菜ソムリエ協会 協会本部渋谷B教室
講師:成嶋農園 成嶋伸隆さん

今回、千葉県松戸市で農園を経営する
野菜ソムリエ成嶋伸隆さんより貴重な農業と野菜についての話を伺ってきました。

(1)農業のこと 編
成嶋農園は千葉県松戸市の特産品でもある
「あじさいねぎ」を専業にしている農家で1年を通してあじさいねぎを栽培

(周年栽培)されています(耕作面積4ha:東京ドーム1個分だそうです)。

Ajisainegiところであじさいねぎをご存知ですか?
関東でよく売っている根深ねぎではなく葉ねぎで、
商標登録もしている香りのよさはもちろん柔らかさもあるねぎです。
色もとても青々しています(実物も見せていただきました)。

「あじさいねぎ」・・・・5つの特長
①彩が良い(緑が映える色合い)
②上から下まで良い(根っこ以外すべて可食部分)
③香りが良い(ねぎの香りがしつこくない)
④食感が良い(やわらかい)
⑤冷凍でも良い(小口切りにしていて保存が出来る)

成嶋農園の特徴は、首都圏でありながら一つの野菜を周年栽培している事です。
周年栽培とは1年を通して一つの作物を栽培する事で作付け計画も
見させていただきましたがほとんど休みのない『執念(=周年)』栽培だと
強調されていました。

fullmoon周年栽培のポイントとして
①品種の選び方、栽培方法の工夫が必要
 土にかぶせるビニール(マルチ)を季節によって色を変える工夫
・夏:銀色のマルチ(虫除け)
・春:秋:白いマルチ(温度変化が少ない)
・冬:黒いマルチ(保温性が高い)さらに霜よけも必要
長年の工夫によりあじさいねぎにあったマルチを決めたとのこと
②周年栽培が可能な品目は栽培期間が短いものが多い
 あじさいねぎは約3ヶ月の栽培期間
③連作障害のリスクを避ける努力が必要
 緑肥(異なる植物を植えてそのまま肥料とする)
  →植えていないと風が土を飛ばしてしまうとのこと。

成嶋農園では「あじさいねぎ」は単品栽培です。つまり小品目大量生産。
小品目大量生産とはその言葉の通り少ない品目を大量に生産する事。
小品目に絞った栽培は、耕地面積の広い地方の農家が多いとのことですが
ロットが大きいので有利販売が出来る反面、相場に左右されやすいというデメリットも。
逆に多品目少量生産は旬のものを旬の時期に栽培する傾向が高く、
葉もの野菜など、傷みやすい野菜を栽培する事が多いので、
流通の便が良い都市型農家に多いとのことです。

fullmoon試食
成嶋農園の「おうちごはん」の試食もありました。

①あじさいねぎのネギ味噌
②あじさいねぎのラー油
『食べるラー油』を参考に具材たっぷりのたれを豆腐にのせて試食を行いました。
ネギの香りや刺激が強すぎない、あじさいねぎの良さが出た2品でした。

(2)野菜クイズ

fullmoon第二部としてグループに別れ、野菜に関するクイズ型式の講習となりました。
①ねぎの葉の表面は表である
②白菜は雑種である
③日本武道館の屋根についている丸いものはネギ坊主である

みなさんは、お分かりになりますか?

(3)感想
成嶋さんから農業に対する熱い思いと苦労、
そして楽しみと、変化に富んだ内容で納得する部分を多々感じる事ができました。
特に印象的だったのは農業は「執念である」との意気込みでした。
買ってもらった人にいかに喜んでもらうか、
そのためにはどのような工夫をしていくのか。
それがマルチの工夫であったり、連作障害のリスクを避ける努力、
風除け、虫除けなどの耕種的防除など「常に最高のものを」という考えを
聞くことが出来ました。
さらに農業は『経営』という事も忘れてはならないものです。
利益も考えていく事により次のステップにもつながる事も感じました。
最近、色々な場面で農業についてのニュース、話題が飛び込んできます。
しかし我々(特に私は)農業に触れる機会がそれほど多くありません。
このような機会を持つ事、そして現場にも足を運ぶ事が、何よりの一歩だと痛感しました。

野菜ソムリエ 中野淳史 (食品メーカー勤務)
近々、会社から社内講習会で野菜に関する講習会を講師として
実施せよとの任命を受けて、再勉強中。
以前ソムリエで勉強してきた事、そして資格が試されるときです。
現在 講習内容・資料を作成中(成嶋先生の苦労が身にしみます)。