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2012年11月

青い森の黄色い野菜と赤い果物
~日本一健康な土づくりで育まれた青森の食を学ぶ~

青い森の黄色い野菜赤い果物 
~日本一健康な土づくりで育まれた青森の食を学ぶ~


講座日時 2012年10月29日(月)14:00~16:00
場所   協会本部渋谷A教室
講師   青森県 食の安全・安心推進課 飯田 久様
      有限会社ゆめりんご 代表取締役 平井秀樹様
青森野菜ソムリエ応援サポーター
      シニア野菜ソムリエ 織本 真理さん
      アクティブ野菜ソムリエ 田上 有香さん
      アクティブ野菜ソムリエ 荒井 さなみさん

<挨拶>青森県 食の安全・安心推進課 藤田様
青森では環境にやさしい農業として、
平成19年度から全県で「土づくり運動」を実施している。(農家の9割が実施)

≪第1部≫
青森を知る

◎青森県の「日本一健康な土づくり」の取組について
なぜ「健康な土づくり」が必要か?
安全・安心な農産物を安定的に供給するためには基本の土作りが大事だということに着目。
そこで青森県の全販売農家が「健康な土づくり」を目指す
青森県独自の「日本一健康な土づくり運動」を平成19年度から展開。

健康な土とは
①物理性(土の硬さ、排水性など)②生物性(微生物)③化学性(肥料養分)
の3つの要素のバランスがとれている土

◎嶽きみの取組事例
嶽きみ・・・岩木山麓の嶽地区で昭和30年頃から栽培が始まり
部会員20名で約150ha栽培している。
岩木山麓という土地柄、昼と夜の温度差が激しいことで
養分を蓄積するようになる。
品種は黄色品種「恵味(めぐみ)」「味来(みらい)」
バイカラー品種「ゆめのコーン」が主体。
トウモロコシは「クリーニングクロップ」と言って
土壌に残った余分な肥料を吸い上げる植物と言われている。
鮮度が落ちるのが早いため、
朝採れの嶽きみを生産者の直売所で販売するのが中心。

◎有限会社ゆめりんご様の取組事例・・・平井 秀樹様
・平成15年に「有限会社ゆめりんご」設立
・主な栽培品目/面積
 リンゴ1,500a・サクランボ50a・ブルーベリー20a・モモ、イチゴ、その他130a
・平成12年にリンゴで青森県特別栽培農産物の認証を取得
<農薬5割以下・化学肥料不使用>
 EMぼかし肥料やリンゴの剪定枝を堆肥にして使用されています。

リンゴの栽培について(主なポイント)
・枝切り・・・その年と翌年の実の出来につながるので一番大事な作業。
              3ヶ月程かけて行う。
・摘花  ・・・一つの花芽から5つほど咲く。
              そのうち真ん中の花を残し他の花は摘花する。
・実すぐり・・・リンゴの実を大きくするため1/4ほどを摘果する。
                その後5~8月くらいにかけて見直し摘果もする。
・収穫・・・ 色つけのため葉取り、玉まわし、反射シートを敷く

最近は葉取りをせずに日に当てて着色させる「葉とらずリンゴ」も作っている。
葉とらずリンゴは葉からの糖分が実に蓄えられていて、
甘みが強く味わい深いためリンゴ本来の味がするとも言われている。
ただし、葉とらずリンゴにしても日光がきちんとあたり
風通しのいい畑でないといけないそうです。

≪第2部≫

◎青森を聴く
―青森野菜ソムリエ応援サポーターによる産地レポート―

「健康な土づくり」・・・シニア野菜ソムリエ 織本さん
青森県全県でやっていることに驚いた。
自分でも畑をやっているが「土は生きている」と思う。
人間で言うと体作りと同じ。

「嶽きみ」・・・アクティブ野菜ソムリエ 荒井さん
嶽きみは昼夜の寒暖差が影響して糖分が高いため、
とにかく甘くておいしい(糖度18度以上)
最盛期には朝採れのものを求めて道路が渋滞するほどお客様が来る。
(ここ数年は宅配便で発送もしている)ぜひ皆さんに食べていただきたい

「リンゴ」・・・アクティブ野菜ソムリエ 田上さん
さすがリンゴの産地で、ガードレールなどにもリンゴのモチーフが使われるほど
青森を代表する農産物です。
現地ではCA貯蔵の倉庫が並んでいたのが印象的でした。

≪第3部≫

◎青森を食べる
・リンゴの食べ比べ(弘前ふじ・紅玉)とトウモロコシの試食

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・りんごジュースの飲み比べ
 (むつ・ふじ・ジョナゴールド・王林・紅玉・メロー)

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・青森野菜ソムリエ応援サポーターPresents 「Café Aomori」
カンタンリンゴケーキ(織本さん)
スウィートコーンのディップ(荒井さん)
リンゴのスープ(田上さん)

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<まとめ>
青森県を挙げて健康な土作りを推進されていることを初めて知り、
その思いの強さを感じました。
生活者の方は私たち以上にそのことを知る機会
というのは少ないのではないかと思います。
今回のVMCで知ったことを、今度は私たち野菜ソムリエがそ
れを周囲に伝えていくことがとても大切だと感じました。
また、自分が購入する際にも「健康な土づくり」のことを思い出して
野菜・果物を選択するようになると思います。
今月、弘前のリンゴをファーマーズマーケットで販売する機会がありますので、
土づくりのこともぜひお客様にお話ししたいと考えています。

たくさんの食べ比べ、飲み比べ、試食を十分に楽しめてお腹がいっぱいでした。
本当にありがとうございました。

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別ゲスト「決め手くん」

レポート
大場 久美
ジュニア野菜ソムリエ/食育マイスター
私は2011年・2012年と2年続けて青森県弘前市のリンゴ農家さんにて
農作業をお手伝いする体験をし、自分でやってみたことでわかる大変さや
リンゴひとつひとつが農家さんの思いの詰まったものであることを
知ることができました。
農業体験以降、青森に対してぐっと親近感が増してきたこと、
日本一健康な土づくりとは何かが知りたくて今回参加いたしました。

【東京】帝国ホテルの伝統料理と野菜を楽しむ

日 時: 2012年10月15日(月) 19:00~21:30
場 所: 帝国ホテル東京
     トラディショナルダイニング「ラ ブラスリー」
講 師: 「ラ ブラスリー」シェフ 能勢 洋 さん
     シニア野菜ソムリエ  西村有加 さん

今回のアカデミックレストラン「帝国ホテルの伝統料理と野菜を楽しむ」を
私は福井県から、とてもわくわくした気持ちで参加しました。

参加の目的は二つ。
ひとつは120年を超える伝統を持つ日本を代表する帝国ホテルで
大好きな野菜料理を堪能すること。
もうひとつは西村さんがシニア野菜ソムリエとして、
アカデミックレストランをどのように運営されるのかを勉強するためでした。

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ゴージャスな威厳と風格のエントランス、もうドキドキです。

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12の野菜ソムリエ自治体パートナーから届けられた野菜・果物たち。
誇らしげにお出迎えしてくれました。
西村さんは各お料理が出される絶妙なタイミングで、素材に関しての説明を
楽しいエピソード等を交えて話してくださいました。
このことで美味しさも理解も増し、場も和み、料理のエッセンスとしてのお話が
活きてくるのだと思いました。

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開催されるまでにかける打合せの時間、メニュー開発や試作の時間等、
本番を迎えるまでのご苦労が目に浮かぶようです。
参加する私たちは、生産者の思い、シェフの思い、シニア野菜ソムリエとしての
西村さんの思い、脈々と息づく伝統等すべてをいただけることを幸せだと
感謝しなければならないと思いました。

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【宮崎県産パパイヤとイベリコ生ハム
フォワグラのテリーヌを豊橋産ハウス次郎柿のタタンの上に】
ピンがさしてあるものが生のもの。まるでニンジンのような美しい色のパパイヤ。
(手前)甘いパパイヤに生ハムの塩味が絶妙にマッチ。
パパイヤを木の下をはわせて高齢の生産者に作りやすい生産方法を
とられていることなど紹介されました。

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【青森十和田市産のゴボウ南信州のサラダカブなど
協賛各地から届いた厳選野菜たちを青森県産黒ニンニクで作ったバーニャカウダ風ソースで】

20種類の野菜のサラダ仕立てはまるで絵画のよう!
2週間熟成させた黒ニンニクのほろ苦い黒いソースと酸味が爽やかな白いソースで
いただいた野菜たちは、口の中で存在感いっぱいでした。

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今回全国の自治体様から多数の野菜を協賛いただいているそうです。
その為、西村さんが紹介される野菜の数も多く勉強する野菜の数も半端ではありません。
相当な時間勉強されたのだろうなぁ~と感心することしきり。
このアカデミックレストランにかける情熱がよく伝わってきました。

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【徳島県産鳴門金時のヴルテ オレンジを香らせて】
ヴルテとはベルベットのような、きめ細やかななめらかな舌触りのスープの事だそうです。
鳴門金時を180~200℃で2時間蒸し焼きにし、品のある甘味とオレンジの酸味でいただく
スープは絶品でした。

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【かつおの備長炭焼き 高知県産茄子を使ったキャヴィアドーベルジーヌと一緒に】
フランスのナスは大きく種が黒く、焼くとまるでキャヴィアのようで
キャヴィアドーベルジーヌという名前だけが残ったそうです。
今回使われた米ナスは高知県が推奨するeco農業で作られたとのこと。
蒸した米ナスはとろけるようでした。かつおは素材をおいしくする塩麹につけ
四万十川の青のりを練り込んだパンとの相性はぴったりでした。

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【帝国ホテル生まれのシャリアピンステーキ 西条市産伊予美人のマケール仕立て】
帝国ホテルの伝統料理「シャリアピンステーキ」。
1936年声楽家のシャリアピン氏が東京公演の際、
歯が悪いがどうしても肉が食べたいとのことで作られたもの。
当時一番やわらかい肉であったランプ肉を叩いて薄くのばし、
玉ねぎのすりおろしたものに30分つけて焼いたもの。
すき焼きをヒントに玉ねぎをアメ色に炒めて、甘味と柔らかさを出したものだそうです。
ソースのないところがポイントだと、帝国ホテルの深田支配人様が
丁寧にご説明してくださいました。

こういった食べ物にまつわるエピソードをお聞きするのは
本当に楽しいものです。脈々と続く伝統の味を満喫しました。

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【山形産苺サマーティアラのロマノフ風 ヴァニラのパルフェグラスと共に】
「サマーティアラ」とはなんとも可愛らしいネーミング。
名前の由来はケーキを飾る宝冠だそうです。
酸味のある苺の原点に近い苺だと藤沢パテシェ。
手前の苺はそのままで、奥の苺は加工したもので、その違いを味わいました。

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帝国ホテルの支配人様、シュフ、ワインソムリエ、パテシェの方々が
丁寧に心を込めて説明してくださいました。
最後に深田支配人様がおっしゃられた
「レストランの語源は、元気の出る所ということ。
食事をとおして幸せになっていただけたら、こんなに嬉しいことはないです。」

という言葉がとても印象的でした。

歴史に培われた帝国ホテルの味を充分に堪能できました。
至福の時間を過ごせて、福井から来て良かったなぁ~と思えるディナーでした。
アカデミックレストランの運営方法や場の雰囲気の作り方等勉強になりました。
関係各位の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

【レポート作成:プロフィール】 中島早苗
 
(野菜ソムリエ、ベジフルビューティーアドバイザー)

食に関する講師を「おいしい、元気、キレイ!」をモットーに
「エンジン全開」でやっています。また6次産業化プランナーや
福井の食育・地産地消コーディネーターを、
野菜ソムリエ・ベジフルビューティーアドバイザーの視点で活動しています。
人と人とを結びつける・人と物を結びつけ形にし、生産者と生活者を結ぶ
架け橋となるよう、いろいろな機会を通して活動しています。
食べること大好き、野菜・果物大好き♪そして人間大好きです。

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