奥田シェフ プレゼンツ!山形庄内の山菜とオリーブオイルで春を愉しむ~春のアンチエイジングランチ~
・開催日時:2013年5月9日(木) 12:30~14:30
・場 所:山形県アンテナショップ 美味しい山形プラザ2F
『YAMAGATA San-Dan-Delo』
・ナビゲーター:篠原絵里佳さん(野菜ソムリエ・ベジフルビューティアドバイザー)
『春苦味 夏は酢の物 秋辛味 冬は油と合点して食え』。
『食育』という言葉を最初に使ったと言われている明治期に活躍した食医
『石塚左玄』の言葉で、四季に合った食材や食べ方を提唱したもので、
春は苦いものを食べて冬の間に体の中に滞った老廃物を排出し、
体の中から目覚めようということなのだそうです。
奥田シェフの地元・山形県の庄内地区に位置する月山は、標高1984m。
標高1000m以上で採れる山菜は虫も付きにくく、苦味も少なく、1級品と
言われているそうです。この季節の月山ではなんと200種類もの山菜が採れるそうで、
奥田シェフのこだわりの塩とオリーブオイルで月山の『春の恵み』をいただきました。
ウェルカムドリンクは
奥田シェフプロデュースの『イエローマジック』ジュース。
オレンジ・柿の酢・イエローピーマンを使っていて、ジュースに含まれている
オルニチンはデトックス効果が期待できるそうです。
『春の恵み』を分けてくれた『月山』に乾杯!
ナビゲーターを務めて下さったベジフルビューティアドバイザーでもある
篠原絵里佳さんが、実際現地に足を運び、参加した私達にわかりやすいように、
素敵な資料を作って下さいました。
(奥田シェフ&篠原さん)
(奥田シェフが仲良しの歌手『八神純子さん』の為にプロデュースした
ノンアルコールカクテル『みずいろの雨』)
『庄内浜のお魚のシンプルカルパッチョ~
月の雫の塩とこだわりのオリーブオイル~』
旬の桜鯛とシェフこだわりと塩とオリーブオイルでシンプルに。
『月の雫の塩』は、日本海が満月の満潮の日に汲み上げた海水から作られた
ミネラル分が多いこだわりの塩なのだそうです。
旨味がたっぷりでした。
『ツリガネニンジンと『つや姫』のリゾット』
庄内浜でとれたフグと山形県が誇るブランド米『つや姫』。
ダシはなんと『山形の水』とフグの旨味のみ。
ツリガネニンジンは…
食物繊維がたっぷりで、炭水化物と一緒に取ることで血糖値がゆっくりとあがり、
満腹感が得られやすく、食べ過ぎを防いでくれるそうです。
またポリフェノールも多く含んでいて、抗酸化作用が期待できるそうです。
『稚鮎と赤ナスの天火焼き』
『赤ナス』は熊本産。皮がとても柔らかく、アクも少ないナスです。
『ただ焼いただけ』とシェフがおっしゃっていましたが、稚鮎の脂をナスが吸ってくれて
シンプルな調理法とは思えない奥深い味でした。
奥田シェフ曰く、苦味×苦味は旨味に変わる『ニガミックスの法則』。
稚鮎の苦味とナスの苦味を掛け合わせることで
『旨味』たっぷりな一皿になっているそうです。
『焦がしたアマドコロとわんぱく卵のスクランブルエッグ』
『アマドコロ』と篠原さん
アマドコロは水溶性食物繊維が豊富なのだそうです。
『わんぱく卵』は餌に発酵した物を食べさせているそうで(米ぬか等)、
黄身につまようじを30本刺しても潰れない、
臭みの少ない卵。甘みも感じられ、ほろ苦いアマドコロとの相性は抜群でした。
『ホタルイカとフキノトウの手打ちストラッチ』
ホタルイカの苦味とフキノトウの苦味…苦味×苦味でニガミックスの法則!
私が子供の頃よく食べさせられた、にが~い印象しかないフキノトウですが…
生まれて初めて美味しいと思いました。
『ニガミックスの法則』さすがです!
旬のホタルイカにはDHAやEPAといった良質の脂がたくさん含まれているそうです。
『山形牛の牛タンの煮込みとゴボウのフォンデューダにシドケ』
シドケは…
カロテンや鉄分・赤血球の形成にかかわるビタミンB12を含んでいるそうです。
ゴボウは食物繊維やオリゴ糖を含み、腸内環境を整えてくれる効果が期待でき…
どのお皿も美味しくて『アンチエイジング』効果が期待できて…嬉しいこと尽くめでした。
この日使った『春の恵み』
途中奥田シェフの『山菜』と『野草』の違い等、ためになるお話がいっぱい!
奥田シェフが今まで頭の中でだけ考えていた『植物について』
生まれて初めて図にして下さったそうです。とても貴重です!
また、デモンストレーションでは、奥田シェフが考えている食材の相性の
お話をしてくださいました。
例えばキュウリがあったとして、一口食べて感じた事をそのまま『6つ』
書き出すそうです。
例えば……1.パリッとする食感・2.みずみずしい・3.青々しい・4.苦い
・5.甘い・6.香りがある 等というように。
次に1~3までの逆を書き出すそうです。
1…柔らかい・2…パサッとしている・3…油。
そして、4~6まではそのまま。
つまり『柔らかくて、パサッとしていて、油っぽくて、苦くて・甘くて・香りがあるもの』が
キュウリと相性の良い食材。
(答えは例えば油をしぼったツナ)
私達は普段『野菜ソムリエ』として一般生活者から様々な事を求められます。
よくある質問が『このお野菜を何と組み合わせたらいいですか?』
野菜によっては頭を悩ませてしまうことも。
これからも『野菜ソムリエ』として活動をしていく上での考え方のヒントをいただけた、
本当に貴重なお話でした。
『本日のドルチェ』
たくさんいただいたのに、デザートは別腹(笑)
奥田シェフ曰く、自然界の法則で、苦味(山菜)→甘み(デザート)→苦味(コーヒー)と
お料理が続いてきたからこそ、満腹と感じながらも最後まで食べられたそうです。
鉄分と一緒にビタミンC(いちご)を取ることで、吸収率がアップするそうです。
血色の良い肌作りには鉄分が欠かせません。
『イタリアの小菓子 コーヒー』
楽しく美味しく、しかもどのお料理も『アンチエイジング』。
嬉しいこと尽くめのひと時でした。
まさに『美味しく学べる贅沢な空間(アカデミックレストラン)』でした。
(店長・料理長)
奥田シェフと篠原さんの、ためになる楽しい掛け合いに笑いっぱなしの2時間でした。
何よりも、奥田シェフの地元愛・自然の恵みに敬意を払ったお料理に、
お腹だけでなく心も満たされました。
奥田シェフ・篠原さん、素晴らしいひと時をありがとうございました。
またのコラボを楽しみにしています。
【レポート作成】南谷志保
アクティブ野菜ソムリエ
食育マイスター
ベジフルビューティアドバイザー
アスリートフードマイスター