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「高糖度桃太郎トマト」 ~まあるく育った国ちゃんトマト~

講師名 :持田 成子さん(シニア野菜ソムリエ・女子栄養大学生涯学習講師)
生産者 :(有)蘇鉄園芸 蘇鉄 薫さん(ジュニア野菜ソムリエ)
講座名 :「高糖度桃太郎トマト」 ~まあるく育った国ちゃんトマト~



「実は…」開口一番本日の講師持田さんなんだか申し訳なさそうなご様子。


Photo_9「???」な私たちに「今日はくまモンを連れてこようとはりきっていたのに、くまもモンはホークスタウンに行くことになっていてこの会場に連れてこられなかったんです…」

「そんな、いいですよ、今日は
野菜ソムリエサミットで大賞受賞のトマトのお話を聞け、その上試食もあるそうで、それだけで十分ですよ」と思いながらも持田さんのお人柄がしのばれ皆笑顔。

日頃は「旬の野菜と果物のチカラはココロとカラダを元気にする」をテーマに、健康で豊かな地域づくりに貢献することを目指し、熊本の農業を元気にしたいと活動されている持田さん。

活動の中で蘇鉄薫さんと出会い、その想いと真摯な姿勢に感動し、『(購入評価部門大賞を受賞した)蘇鉄さんが作ったトマトを是非味わってもらいたい!』とVMCを企画されたそうです。

まず熊本の農業の現状について。

熊本では年間を通して様々な農産物が生産されています。

温暖な天草地方から平坦地を経て冷涼な上益城から阿蘇地方まで生産地リレーが行われています。

子どもたちの食育に「日本の生産地リレー」というのはよくでてきますが、熊本では県内で産地リレーが行われているとか… トマトでは、冬春の時期は主に八代、宇城、玉名地域で、夏秋の時期は上益城、阿蘇に、というように季節で産地が移動していくのだそうです。年中熊本県産のトマトが食べられるということなのですね。

野菜の自給率はなんと270%も。
今回テーマのトマトの通年生産高はもちろん全国1位!

出荷先も九州はもちろん、関西、関東から北は北海道まで、日本中を網羅しています。

近年様々な品種があり、女性を中心に絶大な人気を誇るトマトですが、そのひとつには科学的にも証明される栄養価の高さがあるのでしょう。抗酸化作用をもつリコピン、βカロテンはトップクラス。

葉酸も含むので妊婦さんや認知症予防に高齢者の方にもぜひ食べていただきたい野菜です。 

そんなトマトの中でもさらに通常の何倍もの栄養価をもつといわれるのが、今回の主役「高糖度トマト」… 通常のトマトに比べて糖度が倍近いことはもちろん、リコピンは約6倍、βカロテンは約4倍も。

旨味成分の中でも アスパラギン酸、グルタミン酸も約3倍あることが分かってきたそうです。

その美味しさは数字の上でも証明されているようです。

と、ここで蘇鉄園芸の蘇鉄薫さんのご登場。 まずお二人でおもしろい実験を見せてくれました。

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重量の重い普通の桃太郎トマトと軽い高糖度トマトをそれぞれ水の入ったビーカーに入れます。
するとあら不思議。
大きくて重い桃太郎は浮き小さくて軽い高糖度トマトが沈むではありませんか。 
水より密度の高い高糖度トマトは小ぶりながらもしっかりと実がしまっています。糖度が高いと密度が高く水に沈むということで、沈むトマトは糖度の高さの証明でもあるのだと思いました。

通常のトマトの糖度は4~5度。それが蘇鉄園芸さんのところのは7~8度以上あるそうです。
出荷の際は糖度計で一つ一つ測って仕分けるのだとか…。

有明海に面した干拓地横島町で土にこだわった自然栽培方式で一つ一つ愛情込めて作られるその名も「国ちゃんトマト」。ご主人の国光さんのお名前からつけられたそうです。

特に「高糖度トマト」と言われる甘~いトマトはハウスの中の一角で偶然できるもので、なぜかそこだけ土が塩分を多く含み乾燥しているためトマトが自力で強くなろうと頑張り甘みが増すのだそうです。  

つまりこれは自然の産物なのです。 

小粒なので昔は売り物にならなかったそうですが東京で品質が認められてから需要がぐんと増えました。

けれど、蘇鉄さんのところでは「これは自然の恵みなのだから値を張ることができないんですよ。」という殊勝なお話でした。

さあここからはお待ちかねの試食タイム。

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今回の食べ比べは通常とちょっと違い、同じ品種の大きさ違い それから収穫日違いを比べるという企画でした。

まずは国ちゃんトマトの桃太郎プレミアムから。 

大中小と大きさ違いの三つを見分けるのです。 

色は大きいものの方が赤みが強く味も一口目から甘さを感じました。

中→小となるにつれて弱冠酸味があったようです。 

ただ小さいものも一口目酸味を感じてもすぐにじゅわっと甘みが出てまるで口の中で酸味と甘味がハーモニーをかもし出しているようでした。

次に収穫日違いのもの。 

高糖度トマト桃太郎プレミアムです。 これどちらも糖度10度なのですよ! 

色の違いは了然で収穫の早いほうが青っぽいのですがどちらも実がしっかりしていました。

 

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写真でわかると思いますが中身のゼリー状の部分がグリーンがかっていると甘いのですって。 
この二つ、やはり日の浅いほうがシャッキリスッキリな感じでしたが甘さの違いはすみません、あまりよくわかりませんでした。

最後にミニトマト三種。 千果、オレンジ千果、ピンキーです。

Photo_14写真ではわかりにくいですが、ピンキーはピンク色なんです。ほのかだけれどジェリービーンを思わせるポップなピンク。きれいでした。 

口に入れると柔らかくて皮が残らず甘い。蘇鉄さん曰くお子さんやトマトが苦手な人向けのものなのですって。

  

千果・オレンジ千果はどちらも酸味と甘味のバランスがよく、おいしゅうございました!

トマト8種の食べ比べに続き、蘇鉄さんの娘さんが開発中のケチャップの試食。 

アンケートや意見交換も…。
ケチャップはさっぱりしていてそのままドレッシングに使ってもいいようでした。

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持田さんお手製のケークサレもふるまわれたのですよ。 

ケークサレに練りこまれたドライトマトは持田さんの手作りとか…。

この日のためにお二人とも多大なお時間とお手間をかけて準備されたのでしょうね。
帰りには、トマト、ドライトマトのお土産までいただきました。

お二人のトマトにかける愛情を感じ、とにかくそのすばらしさを伝えたいという思いをひしと受け、大満足であっという間の2時間でした。

レポート作成者 川﨑 真紀
ジュニア野菜ソムリエ
心身ともに健やかであるためにまずは「食」について勉強中。
ナチュラリストでエコロジスト でもゆるいです。

(写真提供) くりた ひろみ